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さて続きです


 次は‘大見得’です。

 ‘大見得’とは何でしょう?

 ‘大見得’とは、アピール、もしくはパフォーマンスの一種ですね。

 派手に動くことで自身の行動を目立たせるのです。

 本来、このような行動は戦いにおいては避けるべきものですが、エンターテイメントの一種として、戦闘の所作に組み込むことをお勧めします。


 しかしながら、単純にどこに入れたら良いかというのは難しいかもしれません。

 一般的に言えば、‘起こり’の部分に入れるのが効果的でしょう。


 また、‘大見得’がどんなものか想像つかない方もいるかもしれませんね?

 一番参考になるのは、ゲームです。

 RPG、SRPG、格闘ゲームなどの戦闘シーンにおいて、‘カットイン’と呼ばれる演出が入る場合がありますが、これを参考にすると良いかもしれません。


 基本的に‘大見得’の部分にはスピード感は必要ありません。

 必要なのは、‘溜め’です。

 この‘溜め’があることで、続く行動に勢いがつきます。この‘溜め’を想起させるにはどうしたら良いのか?

 答えは‘行動描写の密度を上げる’です。

 例を挙げると、『左足を少し前へ出しながら右足を曲げて軽く腰を落とし、右腕を胸の前で横にしつつ、左脇を締めた状態でその拳を軽く握った。彼のその赤い瞳が敵を見据える。そして、ゆっくり息を吐きながら左足を後方へ引きつつ右腕を脇を締めながら引いていき、連動するように左腕が前へと突き出され、手刀を形作りながらその切っ先を視線の高さまで持ち上げ、その先端が相手に向けられ、ピタリと止まった』という感じでしょうか?

 ここで想起される絵は、一瞬停止しなければなりません。画を停める事で‘溜め’が成立するのです。

 書くべきは『その刹那、静寂がふたりの間を支配した』というところでしょうかね?

 もちろん、画の停め方も様々です。ご自分でも研究してみましょう。

 また、上の例文はかなり静かな見得ではあります。

 『仁王立ちになった男は、ニヤリと笑うと手にした大槍を両手で振り回し、頭上で大きく旋回させた。それが風を切る音は竜巻のように周囲を威嚇する。そして、その竜巻をかき消すかのようにそれを大きく振り払いつつ、左足を力強く大きく一歩踏み出しながら大槍を腰溜めに構えた』なんていう派手派手しいのも十分アリです。

 これらは例文でしかありませんので、みなさんはみなさんなりに、これから攻撃する。あるいは技を繰り出すことを十分に想起させるような‘大見得’を書いてみてください。

 それがエンターテイメント性の高い戦闘シーンに繋がっていくのですから。

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