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転校生

「ほら、席に着きなさいHR始めますよ!」

(朝からキンキン高い声だな頭が痛くなるんだよな)

担任の声に顔をしかめる

クラスの奴等がワタワタと音を立てながら席に着く

「起立、礼!」

「おはようございます!」


「今日の予定は⎯⎯⎯⎯⎯」


先公の話って退屈なんだよなぁ

あ、そうだ先公が予定を話してる間に俺の自己紹介しとくか


初めまして俺は〝大神 月夜(おおかみ つきや)〟中3だ

クラスの奴等からは〝一匹狼〟って呼ばれてる

けど、あながち間違いではない

いつも1人でいるから?

それも確かにある

けど俺って実は〝狼男〟だからだ


正確には大昔に狼と人間が結婚して

代々狼と人間が結婚して、子孫を残している

そして、産まれて来た子は皆狼に化けられる

ある先祖は特定の時間帯にしか化けられない

ある先祖は満月の夜にしか化けられない

昼間しか化けられない先祖もいた


俺も例外じゃない

狼の父さんと人間の母さんの間に産まれた俺も当然ながら化けられる

化けたい時に化けられる

さらには、俺達一族には超能力が備わる


例えば空が飛べたり

千里眼が使えたり

耳がとてつもなく良かったり

で、俺の超能力は身体能力だ

今、平凡だなって思ったろ?

そんな事ないぜ


だって、通常の生き物より断然速く走れるしやろうと思えば百メートルまでジャンプ出来る

聴力や視力も自信ある

そして、今は人間のままその能力を使えるように訓練中だ


この能力は狼に化けてる時にしか今の所出来ないけど決して狼時にしか使えない事はない

ちゃんと訓練をすれば人間のまま狼の能力、つまり身体能力が高まる


けどまぁ、これが難しい

ま、卒業するまでには物にするけどな!

「今日の予定に質問は?」

長々と喋ってたらHRが終わりそうだなちょうど良い暇つぶしになったな



「それと、もう一つお知らせがあります」

(まだあるのかよ!?)

「転校生を紹介します」

(......は?)

「入って来なさい」


ガラッとドアが開く

そして、白い棒が出て来た

(......は?棒?)

普通足だろ

だが、何度見ても白い棒だ

その棒は左右に軽く振っている


棒が引っ込んだと思ったら今度こそ人が入って来た

女子だった

腰まで伸びた黒髪を三つ編みハーフでまとめている顔が整った顔だ


「自己紹介をしなさい」

「はい、私は睦月 優希(むつき ゆき)ですこれからよろしくお願いします」

「皆さん、睦月さんは視覚障害の持ち主です」

(視覚障害?それって確か目が見えないんだよな?って、事はあの白い棒は白杖って言うやつか?)


「なので、皆さんは積極的に睦月さんをサポートしてあげてください」

「先生ー!サポートって具体的には何をするんですか?」

早速質問が飛ぶ

「そうねぇ、移動教室の時付き添って移動するとか学校案内する時細かく案内するとかしらね」


「学校案内を細かくってどーゆー事でか?」

まぁ、当たり前の疑問だな

「階段は西側、音楽室は○○教室の真下とか具体的に分かりやすく教えて上がる事かしらね」

まぁ、先公が言いたい事は理解は出来た

理解「は」だけどな

俺は案内する気サラサラ無いからな


その時、睦月と目が合った……ような気がした

目が見えないんだから会うはずが無いそれなのに何故か合った気がした

そして、目が合った途端に心臓が早く脈打つ

(俺どうしちゃったんだよ?)


まさか、この出会いが波乱の一年になるなんて思いもしなかった

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