表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇ガチャ、異世界を席巻する  作者: 白井木蓮


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/83

第四十三話 ドラゴン再び

 そうだ、俺はもう一体モンスターを知っていたんだ。

 異世界に転移したあの日、俺を納得させるために神様が出したモンスター。


 そう、ドラゴンだ。


 そのドラゴンが今俺の目の前に再び現れた。

 色も大きさもあのときのドラゴンで間違いない。

 ……火も吐けるんだよな?


「ごめんなさい! この子も久しぶりのお客様で嬉しいみたいです!」

「……嬉しがってるんですか?」

「表情でわかるんです! ほらっ! 笑ってるでしょ!?」


 いや、どこからどう見てもこわいんですけど……。


「……えっ!? いいけど……」


 ミアさんとドラゴンは内緒話をしているようだ。

 そういやこの牧場はモンスターがいっぱいの割にやけに静かだな。

 モンスターって喋れないんだっけ?

 言葉を話せるのはボスモンスター以上だろうが鳴き声とかもないのか?


「小僧、久しぶりだな」

「えっ?」


 どこかから男性の声が聞こえる。

 小僧というのは俺のことか?

 男は俺以外にいないよな?

 それともモンスターのことか?


「あれから三か月くらい経ったか?」

「……」


 俺は声のしたほうを見てみる。

 目が合ってしまった……。


「……どうも」

「あぁ、元気そうだな」


 やっぱりドラゴンが喋ってた!!

 しかも俺に向かって!

 それにあのときのドラゴンで間違いないっぽい!

 ヤバい、心臓が凄い勢いでバクバク言ってる。


「ここの牧場に住んでるんですか?」

「あぁ、一応あのばあさんの仲間だからな」


 ばあさんってあのおばあさん!?

 こんなドラゴンまで仲間にできるの!?

 超スゲェ魔物使いじゃねぇか!


「あの……俺のことはその……」

「うん? そういやどこで会ったんだっけな?」


 ふぅ~、さすがに神様なら記憶操作くらいしてるか。


「いえ、俺もあのときは初めてドラゴンさんを見たもので驚いてしまって」

「気にするな。人間はみんなそうだ」


 見慣れてきたせいかこわくは感じなくなったな。


「ヤマトさん凄いですね! この子が私たち以外の人間と話すなんて!」

「いや、まぁ顔見知りだったからでしょうね」

「それでもです! 牧場の子たちの話も無視するのに!」

「このスライムたちは話せるんですか?」

「モンスター同士は話せるみたいです! 魔物使いでもさすがに言葉はわかりません!」


 なんだ、少し残念だな。

 ペットと話せたら楽しそうなのにな。

 ……いや、話せないからいいのか。


「モンスターは俺たちの言葉を理解できてるんです?」

「それはわかるみたいです! ズルいですよね!」


 そういえば闇ガチャ屋で出たモンスターもすぐにボスモンスターについてくもんな。

 もしかして人の言葉がわかる分モンスターたちのほうが人間より賢いのか?


「モンスターの声が聞こえないのは気のせいですか?」

「それはこの子たちが賢くなったからです」

「賢くなった?」

「はい。仲間になるモンスターは知性が身につくんです」


 どういうことだ?

 賢くなる?

 知性が身につく?

 同じ言葉のようにも思えるが。


 魔族側のモンスターは知性がない、つまりバカってことか?


「仲間になるモンスターは魔物使いとの戦いの中で急に人が変わったようにおとなしくなるんです」

「おとなしくですか?」

「はい。彼らから言わせると、なんで人間と戦ってるんだろうって思うらしいです」


 それは魔物使いだけの特殊ななにかなんだよな?


「そのとき魔物使いが戦いをやめると、あっ戦わなくていいんだと思ってくれるんです」


 そうやって仲間になるのか。


「敵のときはただボスの命令に忠実に動いてるだけなんです」


 ちゃんと殺さないでくれって命令を守ってくれるもんな。

 やっぱり賢いよモンスターは。

 それが仲間になるようなモンスターはもっと賢いのか。


「でもそれが声を出さない理由とどう関係が?」

「大声をあげるモンスターってバカっぽいじゃないですか」

「は?」

「って思うらしいんですよ。だからトーンを下げて静かに話してるんです」

「なるほど……」


 確かにギャーギャー喚きながら襲ってくる姿が目に浮かぶもんな。

 さすが知性を身につけたモンスターは違う。

 なんというか大人だ。

 その割にはやけに親しげになついてきてくれてるようだが……。

 俺の足元には三匹の色違いのスライムがいる。


「ヤマトさんはモンスターに好かれるタイプですね」

「そんなのがあるんですか?」

「はい。アイリさんを見てください」


 ミアさんに言われてアイリを探す。

 どうやらモンスターたちと追いかけっこをしているようだ。


「モンスターたちが逃げています」

「は?」

「アイリさんのことは苦手のようです」


 追いかけっこじゃないんだ……。

 あれはアイリが一方的に追い回してるだけなのか。


 もしかしてミルクとココアも……。

 神様が二匹を連れてくのを渋った理由も……。

 いや、あの二匹はアイリに懐いてる、うん。

 帰ったら遊んでやろう。


 もっとここにいたいがそろそろ帰って仕込みをしないとな。


「というかドラゴンがいればここが襲われることはないのでは?」

「それでも野生のモンスターは来るんですよね。返り討ちにはできますけど」


 家が壊されたりもするのか?

 夜中に突然そんなことされたらと思うと心配で寝れないぞ……。


「まとめてウチの地下に住みます?」

「はい?」

「一階建てのようですし、この家と牧場ごとそっくりウチの地下に建てましょうか?」

「……」


 ヤバい、俺の知性が足りてないと思われたのかもしれない。

 なにも知らない人からするとモンスター以下だと思うかもな。

 だからジャスミンを呼んで説明してもらうことにした。


「……というわけでヤマトさんのお知り合いに凄腕の建築魔道士がいるんです」

「地下一階も地下二階も凄いことになってるんですね……」

「はい。だからきっとモンスターさんたちも満足していただけると思いますよ」

「それならぜひお願いしたいです。転移魔法陣は残していただけるんですか?」


 残しとかないとせっかくの丘の上の家と牧場がもったいないもんな。

 モンスターたちもお散歩やどこかへ行くときのためにもないと不便だろうし。

 一瞬で移動できるといっても使わないときは使用不可にしないといけないからな。

 じゃないと地下二階にモンスターが転移し放題だ。

 今はドーラが見張りについている。


「はい。ただし使うときは誰かに言ってください」

「もちろんです。ここにあることが危険なことはわかってますから」


 さて、地下がまた広くなってしまうな。


「なぁ小僧、俺も行っていいのか?」


 ……ドラゴンでも住めるような作りを考えないとな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ