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第32話

気付けば、ラビィはレジェンズにぶっ通しで二日間ログインしていた。

クエストは無双状態。

経験値も素材も山ほど手に入った。

だが――さすがに体力の限界が来た。


「……むり……もう……」

視界の端が暗くなり、意識が沈む。

ログアウト操作をした記憶も曖昧なまま、ラビィは現実へと戻った。


ピピピピピピピピ――!!


「んぁ……?」

鳴り響くアラーム。

重たいまぶたをこじ開け、端末の時刻表示を見た瞬間。


「……え?」

日付を二度見する。


「えええええええええええっ!?」

丸二日ゲーム。

その後、丸一日爆睡。

三連休は、跡形もなく消え去っていた。


「やばいやばいやばいやばい!!」

ラビィはベッドから転がるように飛び起き、身支度をしながら部屋を飛び出す。


「お、おはようございまーす!!」

遅刻ギリギリ、というかほぼアウト気味の勢いで部屋に滑り込む。


デスクの向こうでフィニスがじっとラビィを見た。


「ゲームのやり過ぎよ」


「な、何言ってるんですか……そ、そんな訳……」

目が明後日の方向へ泳ぐ。


「どうせ寝ずにゲームして、寝落ちして、連休終わったんでしょ?」


「…………」

図星だった。


「まあいいわ。とりあえず席に着いて。資料置いてあるから目を通して」


「は、はい……」


しょんぼりしながら席に着き、机の上の資料を見る。


そこに書かれていたタイトルに、ラビィの目が一瞬で覚めた。


『レジェンズ ハーフアニバーサリーイベント案』


ページをめくる。期間限定イベント、特別クエスト、配布報酬、限定装備――魅力的な文字が並んでいる。


「ラビィさんも、何か案があったらどんどん言ってちょうだい」

フィニスの声に、ラビィはビクッとする。


「新規ユーザー獲得の為に、もっとメディアでのPRと配布報酬を増やしてはどうですか?」

ナナミが提案する。


ラビィは資料を見ながらうんうんと頷いた。

(報酬多いのは正義だよね……!)


「し、新規の魔物をもっと増やしましょう」

努が少し緊張気味に言う。


(新モンスター!素材増える!)

また全力で頷くラビィ。


「露出度多めの装備品の追加とかどうです?」

ショーンがニヤッと笑う。


ラビィはスン……と真顔になり

「あっ、それは要らないや」

と、つい口に出てしまうラビィ。


「えっ?」

「あっ、何でも無いです……」


「全体的にクエストが難しいって意見がユーザーから集まってるっスね。難易度調整とかどうっスか?」

マヤが端末を見ながら言う。


(え、そんな難しい……?)

ラビィは首を傾げた。


「では、一プレイヤーとしての意見は? ラビィさん」

フィニスの視線が突き刺さる。


「えっ、あっ、あの……」

一瞬迷い、


「難しいクエストいっぱい増やして、たくさんレア報酬欲しいです!」

部屋が静まる。


フィニスが深いため息をついた。

「やれやれ……」


ナナミがくすっと笑う。

「本当にゲーム大好きなのね」


「もう、すること無いんだろ?」

ショーンが呆れ顔で言う。


「そ、そんな事ありません! まだまだ時間足りません! はっ!」

自分で言ってから固まるラビィ。


フィニスが静かに言った。

「やっぱりゲーム三昧の連休だったのね」


「たはは……」

ラビィの乾いた笑いが、部屋に小さく響いた。

ここまでお読み下さり本当にありがとうございました。


《ブックマーク》や《評価》を頂けると大変励みになります!


更新は毎日致しますが、2話更新に変更致します。


平日:7時頃、19時頃の1日2話

土、日、祝:12時頃、20時頃の1日2話

です。


また、前作《月の兎、時代を駆ける~目指すはフルダイブ型MMORPG無双~》はこの作品の過去のお話となっておりますので宜しければ、そちらの方もよろしくお願いします!

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