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リア充天才パンダとレオンの異世界日本化計画※毎日20時更新。そんなに全削除して欲しいですか?  作者: ヘタレパンダ


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済 第73話 魔術要員募集



地球

2031年10月27日月曜。

ポルガンの誕生日迄後2ヶ月と20日。


精神と時の空間。

56日目。

時の間に居られる時間、後424日


朝――。


日本・総理官邸。


大勢の報道陣が詰めかけた記者会見場では、テレビ各局が生中継を開始していた。


壇上へ姿を現したのは、日本国防衛大臣・三角雷蔵。旧姓・橘雷蔵。


無数のフラッシュが一斉に光る。


「皆さん、お待たせしました。」


雷蔵は一礼すると、真っ直ぐカメラを見つめた。


「本日は、日本政府から重大な発表があります。」


会場が静まり返る。


「異世界との正式な交流開始に伴い、日本政府は大規模に魔術要員を募集します。」


どよめきが起こる。


「魔法の才能がある方には、異世界で本格的な訓練を受けていただきます。」


スクリーンには、レオンがダークキングスライムを浄化する映像が映し出された。


巨大な魔物が光となって消え去る。


続いて、リアとナルが魔法で夜空へ美しい花火を打ち上げる映像。


「CGじゃない!」


「本物なのか……!」


「子供まで魔法を!」


会場から驚きの声が上がる。


雷蔵は静かに頷いた。


「既に日本人によって実戦で使用され、その有効性は証明されています。」


記者が次々と手を挙げた。


「魔法は誰でも使えるのですか?」


「誰かを守りたい。誰かを幸せにしたい。そう願う心がある方なら、誰にでも素質があります。」


さらに質問が飛ぶ。


「危険はありませんか?」


「危険が全くないとは申しません。しかし、皆さんにお願いするのは前線での戦闘ではありません。」


雷蔵は力強く答えた。


「医療、救助、輸送、物資補給などの後方支援。そして、空からの支援や浄化任務が中心になります。」


「応募の服装に決まりはありますか?」


「ありません。ご自身が一番大切にしている服を身に着けて来てください。コスプレでも、作業着でも構いません。思い入れのある服ほど、魔力が安定しやすいことが分かっています。」


「参加するメリットは?」


「派遣期間は三ヶ月です。しかし、給与は一年半分を支給します。」


会場がざわつく。


「さらに、異世界の訓練空間では体感約十二か月の修練を積むことができます。帰国後も魔法は使用可能です。」


雷蔵は微笑んだ。


「私は魔法の訓練を受けておりませんので、兄の橘蒼介に実演していただきます。」


レオン財団CEO・橘蒼介が壇上へ歩み出る。


一礼すると、手にした京扇子を静かに一振りした。


その瞬間――。


優しい風が会場全体を包み込む。


「えっ!?」


「浮いた!」


「すごい!」


報道陣の身体が、ふわりと宙へ浮かび上がった。


誰一人恐怖を感じることなく、まるで雲の上を漂うような心地よさだった。


橘が京扇子を静かに閉じる。


すると全員がゆっくりと床へ降り立った。


大きな拍手が沸き起こる。


「それは三角雷蔵大臣のお兄様、レオン財団CEOのお力なのですか?」


橘は穏やかに微笑んだ。


「私だけの力ではありません。この京扇子と、魔力を扱いやすくする魔道具へ作り替えてくださった異世界の魔法使いの力があってこその魔法です。」


そう言って一礼すると、壇上を降りた。


再び雷蔵がマイクの前へ立つ。


「募集人数は?」


「まずは四百名を予定しています。」


「募集は明後日から二日間。」


「2031年10月29日、30日です。応募はSkype面接によって受付ます。詳しい内容は政府ホームページをご覧ください。」


「適正の在る者の訓練開始日は11月01日。場所は異世界、精神と時の空間になります。合格者は最寄りの指定された場所と時間にお越しくだされば、こちらから迎えに参ります。」


「海外在住の方でも若干名なら応募は可能です。ウエラブル翻訳機を用意してあります。」


記者会見は、大きな拍手に包まれた。


魔法を使えることが現実となる世界。全世界同時生中継の映像や、レオン博士のダンジョン攻略動画は、YouTubeやニコニコ動画、TVerなどでも配信され、世界中で爆発的な再生回数を記録していた。


その頃――。


世界中のニュース番組が、この記者会見を一斉に報じていた。


『日本、魔術要員募集!』


『異世界で魔法訓練開始!』


『世界初の魔術部隊創設へ!』


各国の政府は緊急会議を開く。


「我が国にも魔法部隊が必要だ。」


「日本へ教官派遣を依頼しよう。」


「必要な費用は全て我が国が負担する。」


「一刻も早く、日本政府へ連絡を!」


世界中から問い合わせが殺到した。


そして、雷蔵の記者会見から三時間後――。


総理官邸。


女総理が臨時記者会見を開いた。


「日本政府は、自衛隊を異世界へ派遣する方向で準備を進めます。」


その発表は瞬く間に日本中へ広がった。


テレビもSNSも大騒ぎになる。


「憲法違反ではないのか!」


「戦争に参加する気か!」


「自衛隊を海外へ送るな!」


賛否両論が巻き起こった。


その夜。


政府は方針を修正する。


女総理は再び会見を開いた。


「国民の皆様からいただいたご意見を受け、日本政府は方針を見直しました。」


「自衛隊は戦闘には参加しません。」


「医療、輸送、救助、物資補給など、後方支援のみを担当します。」


「あくまでも人道支援を目的とした活動です。」


「日本政府は、異世界への武力行使は行いません。」


その発表に、多くの国民が安堵の表情を浮かべた。


しかし――。


世界各国から日本への要請は増え続けていた。


「日本の魔術師を派遣してほしい。」


「レオン博士と共同研究を行いたい。」


「我が国にも魔法部隊を創設したい。」


「必要な費用は全額負担する。」


異世界との交流は、ついに日本だけの話ではなくなった。


世界が、大きく動き始めていた。





雷蔵です。


梅子さんは、異世界へ行ったきりメールしかくれません。ちょっと寂しいです。


でも、日本のことは俺がしっかり守ります!

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