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リア充天才パンダとレオンの異世界日本化計画※毎日20時更新。そんなに全削除して欲しいですか?  作者: ヘタレパンダ


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第98話 千の流れ星 後編

 


 ドォォォォン!!


 夜空いっぱいに、黄金色の大輪の花が咲き誇る。


 続いて赤、青、紫、翠。


 幾重にも重なる光の花が、精神と時の空間の夜空を埋め尽くした。


 会場から大きなどよめきが起こる。


「うわぁぁぁぁ!」


「綺麗ーーーっ!」


 世界中の拍手に包まれる中、法被姿の隅田川花火師がマイクを手に取った。


「皆様、ようこそ未来の花火大会へ。」


「最初にご覧いただいておりますのは、隅田川花火大会をイメージしたスターマインです。」


「江戸時代から受け継がれてきた、日本の花火文化。その美しさをご覧ください。」


 シュンッ――。


 ドォォォン!!


 パリパリパリパリ……


 リズムよく打ち上がる花火に、観客たちは何度も歓声を上げた。


「すごい!」


「音楽とぴったり!」


「タイミングまで計算されてる!」


 世界的ミュージシャンの歌声に合わせ、花火が次々と咲いていく。


 高橋のカメラは特別観覧席を映した。


 深雪は寿司を頬張りながら、生ビールを掲げる。


「最高だな!」


「演習でこれかよ!」


 レオンは笑顔で頷く。


「本番が楽しみだね。」


 パンダは中トロを頬張りながら満足そうに笑う。


「日本のお寿司は世界一にゃ。」


 会場から笑いが起こった。


 続いて、長岡花火師が前へ出る。


「ここからは長岡花火です。」


「長岡花火は、復興への願い、人々の絆、未来への希望を込めて打ち上げられてきました。」


「その想いを、異世界の皆様にもお届けします。」


 シュンッ――。


 次の瞬間。


 夜空の端から端まで埋め尽くす超ワイドスターマインが炸裂した。


 ドドドドドドドドドン!!


 黄金の花が何重にも重なり、夜空全体が昼間のように明るくなる。


「おぉぉぉーーー!!」


 龍一号が思わず目を見開いた。


「これほどの光景は初めて見た。」


 龍二号も静かに頷く。


「人間とは思えぬ技術だ。」


 龍三号は笑みを浮かべる。


「見事だ。」


 世界中の大型魔法テレビの前でも、人々は歓声を上げていた。


「綺麗……。」


「日本ってすごい国なんだね。」


 子どもたちは目を輝かせる。


 続いて土浦花火師がマイクを受け取った。


「最後は土浦全国花火競技大会。」


「全国から集まった花火師が技術を競い合う、日本最高峰の競技大会です。」


「どうぞ職人の技をご覧ください。」


 シュンッ。


 菊。


 牡丹。


 冠菊。


 錦冠。


 一発一発が芸術作品のように夜空へ咲いていく。


「これ全部、形が違う!」


「すごい!」


 異世界の子どもたちは拍手を送った。


 そして――。


 花火師三人が並び、同時に頭を下げる。


「ここから先は、私たちだけでは作れない世界です。」


「日本の伝統。」


「未来の技術。」


「そして芸術魔法。」


「その全てを融合した、世界初の演出をご覧ください。」


 五十嵐薫が静かに前へ歩き出る。


「ドローン演出班。」


「準備完了。」


「レーザー演出班。」


「準備完了。」


「世界的ミュージシャンの皆様。」


「準備完了。」


「芸術魔法師、ナル君、リアちゃん。」


 二人は元気よく手を挙げた。


「はーい!」


「準備できました!」


 会場から温かい拍手が送られる。


 五十嵐は静かに微笑んだ。


「それでは、日本と異世界が共同制作した未来の花火大会をご覧ください。」


「フィナーレ――。」


 一度、会場の照明がゆっくりと落ちる。


 夜空は静寂に包まれた。


 数千機のドローンが静かに舞い上がる。


 レーザーが夜空へ一本の光を描く。


 世界的ミュージシャンが静かに歌い始める。


 高橋は魔獣の背中からカメラを構え、長谷川と西田もそれぞれ持ち場につく。


 そして、ナルとリアがゆっくりと夜空へ両手を掲げた。


「みんな……。」


「世界中のみんな……。」


「一緒に楽しもう!」


 その瞬間――。


 夜空いっぱいに、巨大な魔法陣が静かに輝き始めた。


 世界初の奇跡が、今まさに始まろうとしていた。



 静寂――。


 誰も言葉を発しない。


 ナルとリアは夜空へ向かって両手を掲げたまま、ゆっくりと目を閉じる。


 長岡、隅田川、土浦。


 三人の花火師も静かに頷き合った。


「お願いします。」


 長岡花火師が優しく声を掛ける。


「君たちの芸術魔法で、日本の花火を世界一のショーにしてください。」


「はい!」


「頑張ります!」


 二人は元気よく返事をした。


 その瞬間――。


 数千枚の魔法媒体が夜空へ舞い上がる。


 折り紙班二十名が一枚一枚丁寧に折り上げた魔法媒体だった。


 リアが静かに魔力を流し込む。


 ナルも両手を広げる。


 夜空いっぱいに巨大な魔法陣が広がった。


「ドローン班!」


「発進!」


 数千機のドローンが一斉に飛び立つ。


 龍。


 鳳凰。


 富士山。


 桜。


 世界地図。


 日本列島。


 次々と立体映像へ姿を変えていく。


「レーザー班!」


 赤。


 青。


 金。


 緑。


 紫。


 幾重ものレーザーが夜空を駆け抜ける。


 さらに世界的ミュージシャンたちが壮大な歌声を響かせた。


 音楽に合わせ、


 花火。


 レーザー。


 ドローン。


 芸術魔法。


 全てが一つの作品として動き始める。


 高橋は魔獣の背中からカメラを構えた。


「長谷川さん!」


「西田さん!」


「メインカメラ、そのままナル君へ!」


「了解!」


 七体の魔獣も静かに夜空を見上げている。


 特別観覧席では深雪が立ち上がった。


「すげぇ……。」


 レオンも思わず見入る。


「これは、花火大会じゃない……。」


「一つの芸術作品だ。」



 五十嵐が微笑んだ。


「まずは、芸術魔法師ナル君の作品です。」


 スポットライトがナルを照らす。


『動く星絵』


ナルが小さな指を夜空へ向けた。


「かくー!」


白い光が、ぐにゃりと夜空を走る。


丸。


棒。


また丸。


大人が見れば、子どもの落書きにしか見えない。


「……これは、何だ?」


龍一号が首を傾げた。


ナルは得意そうに笑った。


「まじゅー!」


次の瞬間――。


ぐにゃぐにゃだった白い線が、ぱっと輝いた。


四本の足が動く。


丸い目が瞬く。


夜空に描かれた魔獣が、星々の間を嬉しそうに駆け始めた。


「動いたぁぁぁ!」


子どもたちが一斉に立ち上がる。


ナルはさらに指を走らせた。


龍。


パンダ。


花。


人間。


どれも三歳児らしい、少し歪んだ絵だった。


けれど命を吹き込まれた瞬間、その不格好な絵たちは笑いながら手を繋ぎ、夜空いっぱいを駆け回った。


やがて、夜空いっぱいに広がった子どもの絵は、一つの大きな世界になっていった。


虹の下で、人と龍と魔獣が手を繋ぐ。


桜の花がふわりと舞い、蝶が飛ぶ。


少し歪んだ龍が、星空を楽しそうに泳いでいく。


上手な絵ではない。


けれど、その絵の中では誰も争っていなかった。


「みんな、なかよしー!」


ナルが嬉しそうに笑った。


「絵が動いてる!」


「すごい!」


 世界中の子ども達が歓声を上げた。


 長岡花火師も思わず息を呑む。


「花火を背景に、夜空へ絵を描く……。」


「これが芸術魔法……。」


 ナルは少し照れくさそうに笑う。


「みんなが仲良くなれますように!」


 割れんばかりの拍手が響いた。


五十嵐は夜空に浮かぶ絵を見上げ、静かに頷いた。


「未来は、夢を描くだけでは届きません。」


「願いを未来へ届ける者も必要です。」


「その役目を担うのが――リアちゃんです。」


 五十嵐は静かにマイクを握った。


「日本の伝統。」


「未来技術。」


「芸術魔法。」


「その全てを一つにした――。」


「世界初の演出。」


「『千の流れ星』」


 会場が静まり返る。


 リアが小さく呟いた。


「みんな……。」


「願い事、してね。」


「世界がより良くなりますように。」


 その瞬間。


 シュンッ。


 一筋の光が夜空を横切る。


 シュンッ。


 もう一本。


 十本。


 二十本。


 百本。


 光は音もなく増え続けた。


「流れ星……。」


 誰かが呟く。


 やがて、


 二百。


 三百。


 五百。


 七百。


 九百。


 そして――。


 千。


 千本の流れ星が、夜空いっぱいを静かに駆け抜けた。


 シュン……


 シュン……


 シュン……


 轟音はない。


 花火とは違う。


 静かに。


 優しく。


 願いを運ぶように。


 千の光が世界中の空を包み込んでいく。


 流れ星の軌跡は消えず、やがて無数の光の粒となって夜空へ舞い散った。


 まるで天の川が降り注いでいるようだった。


 子どもたちは目を輝かせる。


 大人たちは涙を流す。


 龍たちも言葉を失っていた。


 世界中の大型テレビの前では、誰一人声を出さない。


 ただ、その奇跡を見つめていた。


 最後の一筋がゆっくりと消える。


 数秒間の静寂。


 そして――。


 ドォォォォォン!


 夜空いっぱいに黄金の大輪が一斉に咲き誇る。


ドドドドドドドドドドドン!!


黄金、紅、蒼、紫、翠。


 千の流れ星を祝福するように、日本最高峰の花火がフィナーレを飾った。


「ブラボーーーー!!」


「最高だぁぁぁ!!」


 割れんばかりの拍手と歓声が響き渡る。


 その時だった。


 法王庁――ダンジョン入口。


 大型魔法テレビで花火大会を見ていたダークスライムたちの身体が、淡い金色の光に包まれる。


「えっ……?」


 見張りの女僧侶が目を見開く。


「まだ餌の時間ではないはず……。」


 黒い身体が、ゆっくりと透き通った水色へ変わっていく。


「ヒーリングスライム……。」


 その場にいた神官たちは息を呑んだ。


「映像を見ただけで浄化された……?」


 誰も答えられなかった。


 日本の花火。


 世界中の音楽。


 そしてナルとリアの芸術魔法。


 その優しさは、画面越しでさえ、人の心だけでなく魔物の心までも癒やしていたのだった。







ポルガンです!


日本人のプロフェッショナルの本気!

見せて貰いました。

お刺身とオードブルも美味しかったです!


ここだけの話、本番はもっと凄いそうです。

楽しみだなあ。

あれ?楽しんでてよかったんだっけ?




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