第41話 一劫年のサイコロ、その本当の意味
『ゴクリッ』
蓮姫は悲壮感漂う表情で一度唾を飲み込み、
そして続きを読みはじめた。
~~手紙の続き~~
『ここからは、さっき触れた世界を元通りに復活させる方法について私が知っていることを書くことにするわ。
先ずは、
今まで通り各時代でサイコロを振って擬人化や過去改変を経験しながら元のあなたの時代に一度ゴールすること。
一度ゴールするのはどうしてなのか。
頭の中が食べるとこと寝ることと性欲しかない自称女の蓮姫さんはそう疑問に思うかもしれないわね。だからこの慈悲深い私が今回特別に理由を説明しておいてあげるわ。
一度ゴールしてしまうのは既にあなたが選択を誤り消してしまった古細菌時代をやり直す為よ。
一度ゴールすると、もちろんゴールしたままでもルール的には大丈夫なのよ。
だけどね、もう一度最初の時代からやり直すこともできるの。
そしてここからは私からあなたへのお願い。
この時空が断絶し乱れてしまった世界を元に戻す為に、あなたには一度ゴールしてから更に一度生命のスタート地点の時代から今に至る40億年をやり直して欲しいわけ。
ここまではあなたの役に立たないオムツでも理解してもらえたかしら?』
~~手紙中断~~
「カムっちちょっと読むの止めるし!」
「あ? どうしたんだハルキ?」
「はは~ん♪」
「な、なんなのだハルキ?
ニヤニヤとキモち悪い顔でこっちを見るな」
「ねえねえカムっち?」
「何だ?」
「カムっちたんはいい歳してまだオムツはいているんでちゅか?」
「ち、違っ! !」
「なにが違うんでちゅか~?」
(あいつ~!
真剣な手紙の中で私のことをさも堂々とディスってんじゃねーよ!!)
「ちょっハルキ、誤解するなよお前っ」
「ぷうっ、アハハ、アハハハww 」
「ハルキ、 笑うなっ!
次言ったらコレくらいじゃ済まさん」
「ギョエ~!
カムっちぐるじー!!!
ゆにば◯す興産!!」
『コクリ!
ブクブク』
「なんだ、ハルキの奴面白くない。
気絶して泡吹いてる」
蓮姫は一言そう言うと、
手紙の続きを読みはじめた。
~~手紙本文~~
そしてサイコロの機能についての補足。
サイコロは前回プレイヤーのサイコロの目の履歴を記録しているの。
だから、各時代必ず同じサイコロの目をなぞって出していくわけ。
それじゃあここからはあなたにして欲しいことを具体的に書くわね。
あなたはゴールしたあなたの故郷の時代で一劫年のサイコロを一度だけ振って地球誕生直後の時代に戻って欲しいの。
そしてまずは
古細菌時代まで生きて同じ方法で擬人化をとき自然に還して欲しいの。
そしてその後絶対に一劫年のサイコロを振らないこと! いい? 絶対よ!
そしてそれはそれ以降の時代でも一緒。
つまりね、あなたにはとてつもなく孤独で酷な話だと思うけど、
二週目では42億年という気の遠くなるような途方もない月日をサイコロのワープに頼らずに生き抜いて欲しいわけ。
『一劫年の蓮姫【1】40億年いのちのスゴロク』
本作は第一部から第三部まで合わせて約40万字の完結済作品です。こちらのサイトでの公開はここまでとなりますが、物語は引き続き完結まで続いていきます。
現在公開中のカンブリア編に続き、蓮姫と幼馴染アミュリタの過去、そして各時代を巡る壮大な旅が描かれます。
① ペルム紀編
舞台は布団屋「テロメ屋」。責任感が強く寛容性に欠ける上司の聡子と、明るいが不器用で要領の悪い後輩社員ハル。水と油のように相性最悪な二人のキノドン人が、種族の垣根を越えて歩み寄ろうとする日常を描く。しかし、そんな彼女たちのささやかな営みは、残酷な世界の運命に翻弄されていく。
② 恐竜編:古石町リブート
転勤族の父(片親)を持つ小学生の陽翔がやってきたのは、恐竜たちが人間に擬態して密かに暮らす不思議な街「古石町」。正体を隠して生きる恐竜たちと触れ合い、時にぶつかり、時に助け合いながら、少年が友情を通じて精神的に成長していく姿を描くヒューマンドラマ。
③ 人類誕生編:色彩王国〜クロマキングダム
色彩で秩序を築く王国。その象徴「色環の塔」が崩壊し、世界から色が失われ始める。差別されてきた二色型の少年ユウトと、異世界から現れた蓮姫。空間を捉えるユウトの力と、蓮姫の武具が交差する時、世界の狂いの元凶である「時の主」との戦いが幕を開ける。
④ 文明誕生編(学園ラブコメ)
現代の青森に、旧石器時代から少女アユラがタイムスリップ。悠真のクラスに「留学生」として転入した彼女を助けるため、幼馴染の美琴や天才発明家が奔走する。言葉の壁を最新装置で乗り越え、個性豊かな仲間が集う「古代史研究部」で繰り広げられる賑やかな日常と恋の行方。
続きにつきましては、憮然野郎のnote掲示板にて詳しく告知しています。
https://note.com/buzenguy/n/n9517e6b198fc
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