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異世界行ってもチーム・グリフォン!  作者: 財油 雷矢
MISSION:平和を満喫しよう

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みんなで飲み食いしよう

土曜日更新が全然守られてない。

今我に必要なのはHPよりもMPかなぁ?(謎)

 そしてどこから嗅ぎつけてきたのか、ガイザックさんとバモンさんのおっさんズと、領主のジェニーさんがやってきた。


「こいつはうめぇな。このハイボールとやらが実に合う!」

「確かに旨い。しかも多少冷めても食べれる。……少し、部下に差し入れたいな。」

「では、帰りに少し包みますね。」

「すまないなぁ、嬢ちゃん。」


 陽気にガバガバ飲んでるガイザックさんと、今日は抑え気味のバモンさん。


「飲むならワインと思っていたが、これは強い味だから、こういうサッパリした飲み物もいいな。」


 ジェニーさんもブランデーのハイボールを美味しそうに飲んでいる。……美味しいんだろうか?


 さぁ?


 そんな目をしたら、ジェルにそんな目で返された。あたし達(チームグリフォン)の中じゃあ、ヒューイとカイルが飲むだけで他は基本的に飲まない。飲めないわけじゃないが、お酒の味も酔っぱらうのも慣れてないんだろう。余談だが、ジェルとリーナちゃんは体質的にまず酔わないらしい。

 ジュースの方が飲みやすく美味しいでしょ、がジェルの弁だが、確かにそんな気もする。

 ……味覚が子供ってことじゃないといいが。



「いやぁ、美味しかった。しかしまぁ、今回リーナ嬢は随分と、そのあれだな、」

「?」


 口ごもるジェニーさんにリーナちゃんが小首を傾げる。狙ってはいないんだろうけど、女のあたしでもキュンとくる仕草だ。


(あいた。)


 ジェルが口がわずかに動いた。視線を何となく下に向けると、ジェニーさんの足がジェルの脛を小刻みに蹴っていた。


「どういうことかね? ジェラード君。」

「どう、と言われましても。

 あ、リーナ、なんかヒューイが呼んでるようだぞ。」

「あ、はい。すみません、今行きます。」


 さりげなくリーナちゃんを遠ざけると、ジェニーさんに向き直る。


「事の次第は、カエデさんが戻られたことですね。色々頼んでいた香辛料とかが届いたので、リーナも張り切ったのでしょう。」

「カエデ嬢か。……私が思っていたより数日早いような気がするが?」


 なるほど、暗黒馬車の性能恐るべきか。


「おそらくは王都のグラディンさんの助力があったからでしょうね。」


 と、同じテーブルで飲んでいる狐耳と狸耳に視線を向ける。


「……グラディン? なんか嫌な予感がする名前だな。」


 王子や魔法使いのギルさんもそうだが、ジェニーさんは顔が広いというか、物知りというか。それこそ領主様だとか貴族だからかもしれないが。


「私の知ってるグラディンと言えば、煮ても焼いても干しても喰えないって有名な狸婆さんだがな。」

「酷い言われようやな。」

「それくらい言われた方が舐められんで済むわい。」


 向こうで聞き耳を立てている二人組がこそこそ話しているつもりなのだろうが、地声が大きいのか丸聞こえだ。


「……なるほどな。君たちには人の運があるようだな。次々と色んな人物とえにしを結べるのは稀有な才能だ。」


 どこか感心したような声にジェニーさんにふと店内を見渡す。

 異世界こちらに来てからそんなに時が経ったわけじゃないが、随分と色んな人に出会ったものだ。自分的には結構引きこもっていた感があったんだけどなぁ。


(ラシェルにはそんな運があるの!)


 え? あたし?


 最近、食事時しか声を聞かない頭の中のルビィだ。いやいや、あたしにそんなのないよ。


(そうかなぁ?)


 ふとジェルの顔を見る。

 そういやぁ、この自称宇宙一の科学者とどうやって知り合ったっけ。

 って忘れるわけないか。ジェルがいなかったらあたしはもうこの世にいなかったわけで。仮に生きていたとしても、今のように笑ったりできなかっただろう。


 運、かぁ……


 そもそも、どちらの世界でも世の中は殺伐としている。油断しなくても命が無くなるなんて珍しくない。

 そういう意味だと、他力本願とはいえ大けが一つ負わずに済んでいるのは幸運、というか幸せなんだろう。


「日頃の行いが良いからですよ。」

「なるほど、確かにその通りかもな。」


 しれっと答えるジェルだが、ジェニーさんに真っすぐ見つめられて、言葉に詰まる。面白そうだからツッコミは入れない。


「君たちは違う世界に来て、この世界で自由に振舞えるほどの力を持っているのに、我々から見たら人助けをしているのだからな。」

「気のせいでしょう。」


 素知らぬ顔して惚けるジェルに対し、ジェニーさんはにこやかな笑みを浮かべた。


「自分は飽くまでも『悪』をうそぶく、というところか。好感がもてるな。」


 こいつに何か言ってください、とジェルが微表情に困惑の色を乗せてこちらを見る。


 知らんよ。


「まぁ、また少し真面目な話をするか。

 カエデ嬢、グラディン……老、でいいのかな?」

「なんやなんや?」

「ワシだって嬢と呼ばれたいのぉ。」


 ジェニーさんが、獣耳商人ズをあたし達のテーブルに呼ぶ。全員酒のカップを手にしたままなので、どこまで真面目な話ができることやら。


「まずはカエデ嬢に例の砂糖の話を聞きたい。一応領主としてだな。。

 ……で、あの高名なグラディン老はわざわざ王都からこの町へ何用で?」


 また私の仕事が増えそうだな、と不満げというか、面倒くさそうな顔をするジェニーさんであった。


 領主ってぇのも大変だね。ホント。

お読みいただきありがとうございます。

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