前へ目次 次へ 18/30 (三) それからの毎日は、それまでと同様、家と学校と塾と音楽教室に通う毎日だった。僕にとっては同じ日常が繰り返されていった。 夜に働いているママは、いつも帰ってくるのは深夜だった。僕が寝ているといつの間にか帰ってきているのだ。 ホランド・ピアノコンクールの予選の日がいよいよ明日になるという日の朝、僕はいつも通りに学校に通うため支度していた。 するとママが起きてきた。この日も仕事で着ていたドレスを着たままだった。そして言った。 (続く)