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兄は弟を追いかけた  作者: 流美
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3日目

 起きて、まず窓を開けた。まだ夏の香りの残る風が、肺を満たしていく。


「兄ちゃん、おはよう! 早いね」

陽太(ようた)! おはよう、陽太こそ早いな」


 先に起きていた陽太は、クッションの上に座っていた。俺も、陽太の前のクッションに座る。

 胡座をかいて、部屋を回る風を全身で楽しむ。心地良さに身を任せ、もう一度寝てしまいそうな程だった。


「今日も学校、休みなんだよねっ?」


 嬉しそうに身を乗り出して、問いかけてくる陽太。あぁ、と一拍頷く。


「昨日、お母さんが言ってたろ? 水曜日までは学校休みだって」

「うんうん、覚えてる!」


 簡単に答えただけなのに、満足そうに笑みを浮かべた。すぐに側から、ゲーム機を取り出す。


「じゃ、兄ちゃん。ゲームやろ!」


 そう言って、もう1つのゲーム機を手渡してきた。勿論、快諾して素早く準備を始める。

 陽太の頼みは、本当に無理なとき以外は聞いてやる。それが、俺のモットーだからな。

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