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7話 私が首を鳴らす時、女神様は羨ましげにこっちを見ている。
魔王「ゴキッ」
女神「……」
魔王「……」
女神「ジーッ」
魔王「この音がうるさかったですか? 申し訳ございません」
女神「いいなー」
魔王「……?」
女神「私にも教えて? それ」
魔王「気になさりますか? しかしこれはあまりなさらない方が……」
女神「どうやって音が出てるの? 私にも出来る?」
魔王「首を動かした時に鳴ってしまう感じです」
魔王「勿論出来るとは思いますが……」
女神「お父さんにも聞いたけど出来ないの」
女神「巫女さんに聞いたら魔王さんに聞けって」
女神「あいつは首が凝ってるだろうからって」
魔王「余計なお世話です」
魔王「女神様はお体がまだ成長途中でございますから」
女神「これから出来る様になるの?」
魔王「待っていられませんか?」
女神「……」
女神「……ゴキッ」
魔王「……口で言ってもしょうがないですよ」
女神「ゴキッ」