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花音を救出せよ

「綾香お姉ちゃんダブルキックよ」


「わかりましたわ」


 双子姉妹の伝家の宝刀、ダブルキックがジルを直撃する。

しかし、ダメージはいまいちだ。


――そうか、二人とも比較的タイトなスカートだから、持ち味のハイキックの威力が発揮できないのか。ならば、これにチェンジだ。永遠の男の夢――


 蓮は冷静にバトルを分析し、より二人にあったコスプレを選択した。

それは、『チャイナドレス』。

それも、深々と太ももの辺りまでスリットの入ったものだ。

 舞は情熱的な赤、綾香は、上品な青のチャイナドレスだ。

まさに、某格闘ゲームのキャラを連想させる色気たっぷりの仕上がりに、蓮は興奮した。

 蓮が妄想に遅れを取っている間に、ジルは執拗に舞達を切りつけた。


「反撃しますわよ、舞」


「オッケー、綾香お姉ちゃん」


 二人は、間合いを取り再び、ダブルキックの体勢に持ち込む。


「貴様らの技は見切った。そう何度も喰らうか!」


 ジルは、花音を盾にダブルキックをやり過ごす算段だ。


「何処までも、卑怯な野郎だな! お前を許さない」


 蓮は珍しく声を荒げ、ジルに言い放った。


「妄想しか出来ぬ貴様に何が出来る。悔しかったら、かかって来い!」


「お兄様、挑発に乗っちゃ駄目よ。私はいいから……」


 拳を固めた蓮に、花音は言った。


――俺にも戦う力があれば……――


 何も出来ない自分に蓮は腹がたった。

集中力が切れた妄想力は弱まり、舞と綾香のチャイナドレスは、徐々に透けていく。


「お兄ちゃん、しっかり妄想して。このままじゃ、戦えないよ」


 二人は、ほぼ全裸に近い形になり、やがてチャイナドレスは消え去ってしまった。


 生まれたままの姿……それは幻想的、かつ神秘的だ。

二人とも意外と巨乳で、辛うじて形成されたプリンのように柔らかそうだ。

 落ち込む蓮に、舞と綾香は近づき言う。


「ここから先はお兄ちゃんに任せるわ」


「どちらか、好きなおっぱいを選んで下さい」


「出来ない……出来ないよ。こんな美乳を選ぶなんて、俺には出来ない! 喧嘩両成敗……」


 蓮は二人の巨乳に挟まれ、満足げな表情を見せる。


「キタ――っ! うぉぉぉ! 見せてやる本当の妄想ってもんを」


 蓮は立ち上がりながら、勃ちあがった。


「完全に見えるよりも、見えるか見えないくらいのほうが、よっぽど興奮するんだよ!」


 蓮の意味不明な言葉に、ジルも舞達も唖然とした。

冷ややかな視線が、蓮に向けられる。


「舞、綾香ちゃん、何をしている。行くんだ! 兄の言うことが聞けないのか?」


 舞と綾香は再びチャイナドレスを纏い、戦闘体勢を取る。


「……茶番は終わりだ。本気でいかせてもら……う……ぐはっ」


「背中がお留守だったのでつい……」


 油断したジルの隙をつき、花音は鎖を引きちぎりジルにキックした。


「花音、よくやった。今妄想するから、待ってろ!」


 花音も舞達と同じチャイナドレスを纏った。

色は、欲求不満な黄色だ。


「舞、綾香……心配掛けてごめんね。三人揃ったことだし、デルタイリュージョンをお見舞いしてやりましょう」


「了解~」


「承知しましたわ」


 三人は、床を蹴りあげジルを見下ろした。


「ふざけたマネを……皆殺しにしてやるぞ」


 ジルは、三人に狙いを定め両刃の剣を構えた。

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