第3章 アルゴ進化への道 第5話 進化の証明
第5話です。
今回はアルゴの進化と、
新たな医療AIの登場回になります。
ここから少しずつ、
できることが増えていきます。
ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
ヴァルディア外縁。
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地下拠点。
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金属音が響く。
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カチ、カチ、カチ――
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止まらない。
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修一
「そこ、もう少し削れ」
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クロウ
「削りすぎると折れる」
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修一
「じゃあ支点変えるか」
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クロウ
「……それだな」
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迷いがない。
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作業が早い。
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二人の手が止まらない。
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セリナ
「……すごい……」
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カイゼル
「別人みたいね」
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別の場所。
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修一はもう一つの機体を組んでいる。
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人型。
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小さめの機体。
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修一
「よし……これでいける」
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アルゴ
「医療補助AI、起動可能」
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修一
「名前は――」
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一拍。
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「ノアだ」
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ノア
「……起動確認」
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柔らかい声。
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セリナ
「……かわいい……」
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そのとき。
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クロウの作業が止まる。
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「……できた」
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静かに言う。
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そこにあるのは――
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ユニコーン。
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滑らかなフォルム。
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鋭い角。
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そして。
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背中から、
翼が展開される。
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セリナ
「……きれい……」
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カイゼル
「……飛べるの?」
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アルゴ
「飛行機能、正常」
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修一は笑う。
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「やってみるか」
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拠点の外。
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修一が乗る。
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一瞬。
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浮く。
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そして。
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ゆっくりと上昇。
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風。
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地面が離れていく。
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修一
「……すげえ」
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そのまま、
加速。
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空を駆ける。
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「これなら――」
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そのとき。
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「助けてくれ!!」
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下から声。
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修一
「……!」
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地上を見る。
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怪我人。
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血を流している。
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修一
「アルゴ、降りるぞ!」
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アルゴ
「了解」
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急降下。
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着地。
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修一
「運ぶぞ!」
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怪我人を乗せる。
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再び上昇。
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一気に戻る。
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地下拠点。
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セリナ
「急患です!」
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ノアが動く。
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「診断開始」
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無駄がない。
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処置が速い。
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傷を確認。
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止血。
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処置完了。
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ノア
「命に別状はありません」
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沈黙。
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セリナ
「……すごい……」
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カイゼル
「こんなに早く……」
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修一は静かに言う。
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「これだ」
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一拍。
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「これが、やりたかったことだ」
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クロウは腕を組み、
その様子を見る。
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「……悪くない」
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小さく。
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ユニコーン。
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医療AI。
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そして。
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人の命。
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すべてが繋がる。
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進化は、
ただの力じゃない。
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価値を生む。
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それが、
証明された。
読んでいただきありがとうございます!
今回はアルゴのユニコーン形態と、
医療AI「ノア」が登場しました。
作ったものが実際に役に立つ瞬間を描くことで、
これからの方向性がよりはっきりしてきた回になったと思います。
ただ、まだすべてが完成しているわけではなく、
これから運用していく中で、
課題や問題も見えてくるはずです。
ここからは進化と同時に、
新たな壁にもぶつかっていく展開になります。
引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです!
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