表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えないおっさん、AIと異世界で国を作る〜魔法社会を科学でひっくり返す〜  作者: れいじ
第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/92

第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ 第29話 揺れるもの

第29話です。


救出を終え、

一度落ち着く回となります。


それぞれの想いが少しずつ見えてきますが、

同時に新たな不安も残る形になります。


静かな回ですが、

今後に繋がる大事な話になっていますので、

ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

夜。



ルーヴェンハイムの外。



森の奥。



火は使わない。



静かな闇の中で、


四人は息を整えていた。



しばらく誰も話さない。



ただ、


呼吸の音だけが響く。



修一

「……無事か」



セリナ

「……はい」



アルゴ

「損傷 軽微」



修一はカイゼルを見る。



「お前は」



カイゼル

「……大丈夫です」



少し間。



「助けていただいて……ありがとうございます」



修一

「礼はいい」



「取り返しただけだ」



短く。



だが、それで十分だった。



沈黙。



セリナが少しだけ笑う。



「……本当に、戻ってこれましたね」



カイゼルは小さくうなずく。



その目は、


もう迷っていない。



だが。



ノクスだけが、


少し離れた場所にいた。



背を向けている。



修一がちらりと見る。



何も言わない。



セリナが気づく。



「……ノクス?」



ノクスは振り向かない。



「……なんだ」



セリナ

「その……」



少し迷う。



「どうして、助けてくれたんですか?」



沈黙。



風が揺れる。



ノクスはゆっくり言う。



「……気まぐれだ」



短く。



それだけ。



セリナは少し首をかしげる。



「でも……」



アルゴ

「発言に矛盾あり」



ノクス

「……うるさい」



少し間。



そして、


小さくつぶやく。



「……見ていられなかっただけだ」



沈黙。



セリナの表情が少しやわらぐ。



だが。



ノクスは続ける。



「……俺は」



少しだけ言葉が止まる。



「……裏切れない」



空気が変わる。



セリナ

「え……?」



ノクスは振り向かない。



「……そういう魔法を、かけられている」



静かに。



感情を押し殺した声。



沈黙。



セリナの表情が曇る。



「……そんな」



ノクス

「問題ない」



即答。



「俺は俺でやる」



それ以上は言わない。



修一は少しだけ笑う。



「ならいい」



それだけ。



深くは聞かない。



ノクスはわずかに目を見開く。



だが何も言わない。



沈黙。



カイゼルが小さくつぶやく。



「……父は」



修一

「強かったな」



カイゼル

「……はい」



少し間。



「でも」



顔を上げる。



「負けません」



その目に、


迷いはない。



修一はうなずく。



「そうか」



短く。



それでいい。



アルゴ

「今後の行動 提案」



修一

「言ってみろ」



アルゴ

「ルーヴェンハイム内部情報 不足」



「再侵入 非推奨」



「外部拠点 確保 推奨」



修一は少し考える。



「……だな」



セリナ

「一度、整えましょう」



ノクスは黙ったまま。



だが、


耳は向いている。



修一は立ち上がる。



「場所を変えるぞ」



「次は準備してからだ」



全員がうなずく。



夜の森。



静かに動き出す。



その中で。



ノクスは一度だけ、


ルーヴェンハイムの方を振り返る。



何も言わない。



だがその目には、


わずかな迷いがあった。


読んでいただきありがとうございます!


今回は救出後の余韻と、

それぞれの内面に少し触れる回となりました。


特にノクスについては、

まだ全てが明かされたわけではありませんが、

これからの展開に関わってくる部分になります。


そして、カイゼルの決意も改めて描かれました。


ここからは一度体制を整えつつ、

次の行動へと進んでいきます。


面白いと思っていただけたら、

ブックマークや評価をしていただけると励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ