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通学班じゃ当然のルールですー

時は少し戻して、一か月前…



あーうるさいうるさいうるさいっ!!


もうーーーーー


うるさい通り越して


うっせーうっせーうっせーんだよーーーーっ!!




ここ3月に入ってからというもの…。

毎日毎日毎日毎日!あのクッソうるさい声が、キンキンキンキン聞こえてきてマジでイライラが止まらない。


「よーこ超楽しみーーー。

新しい教室ー♪新しい友達ー♪新しい生活ー♪


もーなにから何まで、ちょーーー楽しみーーーーっ!!」


ここ数日間ずーっとこれだ。


日本中の誰もが一生で一番テンションが高すぎる時期である小学校を入学する間近…

今年はおそらくこの世で一番うるさい女がその小学一年生となる。



毎日毎日、これだとホント気が滅入る。



で、4月からはこんなクッソうるさすぎる女を通学班の班長である私が通学班の中心となって、毎日毎日学校まで送り届けないといけないダナンで地獄でしかない!

そして今年はずるいことに兄が小学校を卒業で中学に逃げていく?という状態で、私は兄に…



「お前だけ、留年しろよっ!」



とまで言ってしまったぐらい、気が病んでいた。

いうまでもなく、お父さんからもお母さんからもすごい怒られた。



そして今日は学校にて、入学前の通学班会というものが開かれた。


「まぁ今回この班は5年生が班長になるけど、琴金さんなら大丈夫ね。」


と先生たちからも手放しで言われて、先生もすぐにその場を去っていき、そこで解散となるところだった。


ところがだ



「ちょっとまって!」



私は4月になる前にここにいる全員に言っておかないといけないことがあった。



「どうしたの?琴金さん」



「あ、これからは私たちだけの話し合いなので、先生はよその班のこと見に行ってくださってかまいませんよ。」


ここで私の主張を通すからには、まずは先生が最も邪魔な存在だった。


「そうなの?じゃああとは琴金さんにお任せしますね」



とうまい子と遠征は他の班のところに行ってくれた。



ホッとしたのも束の間だった。



「なんだよー。やっと帰れる思ったのによー。」


「めんどくさー」


とぶつくさ言っていたのは、次4年生の男子三人組。

その中でも、一番やんちゃで生意気な猛は副班長ポジでもある。



「いい?今残ってもらったのは、そのめんどくさいことをいかになくすかについての話し合いだから、本当によく聞いてほしいの。」



「は?今残るよりもめんどくさいことなんてあるんか?」


「特に来月4月から、この班はとんでもないほどめんどくさい班になるので、今から私が言うことは絶対に守ってほしい。」


「おいおいおいおい。おどかさないでよー。」



「4月から通学班ルールを作りたいと思います。」


「なんだよ?集合時間5分早くするとか?」


まぁ普通の通学班なら、そういう時間の変更などのルールは有りであろう。


がしかし、今回私が設けた通学班ルールとは




「集合場所から、学校に着くまで絶対に何も喋らないこと!」



「えーーーーーーっ!!?」



これを言ったら本当に反感買われるとわかってはいたけど、言わずにはいられない。



「絶対にやだーーーーっ」


「なんでだよーーーーっ!!?」



「無理だわーそれーーーーっ!」



「マジつまんねーやってられんわーーー。」


思った通り思いっきり反感買われた。



「おい、もう帰ろうぜ」



と猛が言った時だった。


あのやんちゃな猛を止めてくれる人物がいた。


「…ごめん…話だけでも聞いてくれないか?」


「あ?」


「……聞かないと…大変なことになるから…。」



兄だ。



今回は班長引継ぎ会でもあるので、一応、今年度の6年生も残っていた。

その兄の態度に察してか、


「待って、聞いてあげて。」


先代班長の牧村さんも兄に続いてみんなを説得してくれていた。


さすがが最年長。ホントこういう時はありがたい。



「実は4月からくる一年生の事なんだけどね。

今のうちにいっておくけど、ものすごい扱いにくい子がいてね。」


そこまで私が言うと私の隣で兄も首を縦に振っていた。

兄も家では何も言わないが、やっぱり曜子の事には手を焼いているのだ。


「それとおしゃべりがどう関係あるの?」


「そういう子がいるとなると通学途中で無駄なおしゃべりをしている余裕なんかないかと思うのね。」


「ちょっと待って。おしゃべりすらできないぐらいまずいの?」


「そう、一度こじらせると限りなくめんどくさいからこそ、班のみんなの協力が必要なの。」


「…」


「余計な面倒事抱えてるとね。事故とかに巻き込まれそうになったり、危ない目に逢いやすくなるのよ。そうなってしまったらもう遅いのよ。」


「だからと言って、なんか納得できないんだけど…」


「納得できないならできないでいい。一度面倒事にあってみればいい。」


「!?」


「ただし、その面倒事にあった場合はその面倒事を起こした本人が責任をもってその面倒事に向き合うこともルールでいい??」



「なにそれ!?」



「何度でも言うけど、その面倒事を避けるために通学班ルールとして、登下校中は一切おしゃべりをしないというルールを取り入れたいと思うの。」



「えーー…」


やっぱりみんな納得はしてなかった。

ああ、失敗したなー。マジどうしよう…。


「とりあえず、実際被害ないと納得がいかないかもだけど。

一回仮ルールとして取り入れてみて納得がいったら、続けるという形はだめか?」


隣で兄が助け舟を出してくれた。

いつもはだんまり組んでさっぱりあてにならんけど、こういうときはホントに助かる。


「とりあえず、様子見ということで協力お願いできませんか?」


「んーーー。」


「もし、どこかで誰かがそのルール破って面倒なことになったとしても、一度だけなら私もその面倒事一緒に背負ってあげるからさ…。」


まぁ一度たりとも曜子との面倒事には関わり合いになりたくないが、まぁ。私で何とかできそうな範囲でなら、助け船は出すという条件を出した。


「質問」


してきたのは、次3年生の明美。


「しゃべってはいけないというルールって、もし、誰かがあぶないと思ったときとかでも、何らか注意しないといけない時でもしゃべってはいけないの?」


「いい質問だわ。」


そう、いくら無駄口禁止とはいえ、登下校の安全性は守らないといけない。

そのためには声を出して注意することは必要。

かといって、ここでしゃべることを少しでも安易に許可してしまうと、曜子がまた要らんことするだけ言うのは目に見えているので止めておかないといけない。


「そうだな。主にそうやって注意をするのは班長の私と副班長、あとサブで次の4年生までとします。

その役割は次の4年生である秋葉慎一郎くん、加藤 猛くん、中川智哉くんの3人におねがいしたい。

いくら誰もしゃべらないとはいえ、私含めてこの4人で見ることにすれば、大丈夫だと思うけどどうかな?」


「そっか…。」


「ごめんね。ちょっと納得いかんよね。」


やっぱり明美はしっくり来てなかったみたいだ。

まぁ新4年生の3人は自分たちのポジションを与えられて少しはご満悦だが、新3年生の明美は大好きなおしゃべりは取り上げられるし、自分は何もしゃべるな言われてるしなので…そこはよくわかるかも。


それにしても、ご近所であるにもかかわらずあの曜子のことをここまで誰も知らんとは、そこがまた不思議なことだ。


どうしても曜子だけは黙らせたい!そのためには抗するほか、私には思いつかない。


「ほんとごめんね。これも明美ちゃんたちを守るためなんだ…。判ってほしい…。」


「私たちを?」


「うん。明美ちゃんはおりこうさんだから、判ってくれると信じてる。」



こうしてようやく、通学班全員を一応納得させることに成功したと思いきや…。


新学期始まって一週間もたたないうちに…

予想通り、やらかしてくれた…


それは次回で語ることとなる…。


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