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第39話 任務開始・3

「"転移する対象に触れているもの"も一緒に転移されるのが転移のルールだ。敵の死体が光に触れた瞬間、それに触れている者も一緒に転移される。死体に触らずに死体だけを光に触れさせるのはなかなか至難の業だと思わないか? 投げるか? 気で飛ばすか?」


「それは確かに……」


 バジリスクやスネークの大きさは分からないが、ワイバーンくらいのモンスターを投げることは不可能だ。かと言ってここから引きずって崖下に落とすのもまた至難の業な気がするのだけれど。

 しかし転移する対象に触れている者も一緒に転移されることは知らなかった。今後も覚えていた方がよさそうだ。


「ワープリンクに投げ込んでいた時期もあったと聞く。だがルブラに送り返すことで死体を捕食するやつが群がってきてこちら側に来るモンスターも増えてしまったみたいでな。だから崖下に落とすことにしたんだ」


 なるほど。

 スネークもリザードマンもバジリスクを餌としているわけだし、動かないバジリスクがいたらそこに群がるのも当たり前だろう。


「そういうわけで、横穴側のパーティーが敵を引きつけて倒し、逆側のパーティーが死体を崖下に落とす。これが基本だ。もし複数現れた場合は両方のパーティーで対処に当たる。だがその場合でも片側に全員がまとまらないように。そこら辺はその都度俺が指示をする。じゃあ分かれてくれ」


 そう言い残し、ガヴェインはさっさと向こう側の壁に行ってしまった。


「あ、じゃあ僕たちが班長の方へ行きましょうか」


 今日のパーティー分けは

 フィリオ、アイゼン、エレン、ニコラ

 パーシヴァル、ベルナ、リーゼロッテ、私


 フィリオが向こう側に行くことを提案したので、私は現段階で横穴側となった。


「シエル、リーゼロッテ」


 セスが私とリーゼロッテを呼んだ。


「バジリスク、スネーク、リザードマンが現れたら威力の低い術で敵を引きつけるんだ。威力の高い術を放ってワープリンクの前で仕留めないように。逆にワイバーンが出てきたら、それは考えずになるべく早く迎撃を」


「どうしてワイバーン以外は威力の低い術で?」


 遠距離から術で落とせれば楽なのに。

 リーゼロッテも同様に不思議そうな顔をしている。


「ワープリンクの前は危険だからだ。死体を処理する向こう側のパーティーが危険になる。ワイバーンの場合はそうは言っていられないからしょうがないということだ」


「なるほど。そういうことなら分かったよ」


 バジリスクを出てきたその場で倒したとして、それを向こう側のパーティーが処理しようと近づいた途端、バジリスクを追ってきたリザードマンが出てきた。というような状況になってしまうかもしれないということか。それならば納得だ。


「どちらが敵を引きつけるか決めておくといい。2人で同時に仕掛けると仕留めてしまうかもしれないから。まぁ、君たち2人の場合、同時にはならないかもしれないけど」


 それは私が無詠唱でできるからということだろう。となれば、引きつけるのは私がやった方がよさそうだ。


「僕がやるよ」


「分かりました。お願いします。シエル」


 私の申し出に特に何も言わずにリーゼロッテは頷いた。


「それと、俺は君たちのサポート役に徹する。基本的にはここから状況を見て、手が必要そうなら手を出す。怪我人がいる場合はもちろんそちらを優先する。それを念頭に置いておいてほしい」


 今度は4人全員に向かってセスが言う。


「分かった」


 セスは私たちから少し離れた後方に位置取っている。横穴に一番近い場所だ。同様に向こう側のパーティーでも、ガヴェインは他の4人の後方に位置している。サポートをしたり指示を出すためだから、ということなのだろう。それは初めからそうなのかと思っていたし別段改めて言うほどのこともないような気もするけど。

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