1話 旅立ち
趣味で書いた小説です.
楽しんでもらえたら幸いです.
文章力とかないので,なんとなーく脳内補完しながら楽に読んでください.
なにかの間違いでこの作品を読んでくれたら,ぜひコメントとかしてくれると頑張れます.
基本思いつきなので,気が向いたら更新です.
「あれ…ここは?」
「ここは俺の世界だ」
目の前には一般人にしか見えない男性が立っていた.
しかし,この男は只者ではない雰囲気を醸し出している.
「ここはゲームのような世界だ.俺は神だ.とはいえ先ほどなったばかりだがな」
「神様…ですか.なるほど,それは面白い冗談ですね」
「冗談ではない.まぁ信じられないのはわかるがな」
とりあえず,信じがたいが直感が本物と言っているので信じてみよう.
「それで,ニュー神様が俺にどんな用でしょうか?」
「うむ,それはだな…俺はもともと人間だったのだが…まぁ訳あって神様になったのだ.前世の職業がゲーム制作会社の一社員だったのだが…死んで神様になったから作りたいゲームを作ろうかなって.で,君には主人公になってデバッグして欲しいんだよね」
おぉ,急にフランクになったな.
元は同じ人間だったのか.
色々興味深いが深くは聞かないでおこう.
「デバッグしながら旅をすればいいのか?」
「とりあえず世界を回って細かいバグを見つけてくれればいいんだよね.あと魔王を倒すまでやってもらえると嬉しいかな」
「うーむ.まぁしょうがないか.それで俺はなんでここにいるんだ?死んだのか?」
「死んだというか,まぁ…そんなところだ」
「元の世界には戻れないんだな?」
「あぁ,そのままこの世界で生きるか輪廻転成するかどっちかだな」
「じゃあしょうがないな」
「うむ」
輪廻転成の仕組みはわからないが,記憶を持ったまま別の世界で生きていけるならそれに越したことはない.
それに,デバッグ作業とはいえなんか楽しそうな気がする.
「まず,この世界について説明しよう.この世界は魔王の手によって魔物がはこびる世界にされてしまった…」
「はこびる?」
「…この世界は魔王の手によって魔物が蔓延る世界にされてしまった…」
あ,ただ間違えただけか.
「お前は勇者となり,この世界を救うのだーのだーのだー…」
セルフエコーをかけるな.
「とまぁこんな感じだ」
「ざっくりだな」
「うむ,ざっくりだ.それで問題なんだが…実はジョブに勇者を設定し忘れてな」
「…ん?それは…どういうことだ?」
「まぁ,簡単に言うとだな…勇者と言っても名前だけということだ.強くなったりはしない」
多分,ジョブっていうのはよくあるRPGの職業みたいなもので,レベルが上がると強い魔法やステータスがあがりやすいみたいな特性のやつ…だよな?
「勇者がないってことは俺は何のジョブになるんだ?」
「まぁ…最初だしね.村人Pになっちゃうかな」
「村人なのは百歩譲って認めるとして…なぜPなんだ?」
「んーまぁね,ほら数学でよく点Pって動くじゃん?それとあれだ,えっと…職業は変えられるからさ,各地の…なんて言ったっけ…そう神殿,転職できる神殿がこの世界の各地にあるからさ,そこで転職しよう.それまでは村人Pで頑張ってもらうしかないかな」
とりあえず,自分の世界なんだからスラスラ説明できてほしいものだが.
それに,Pってプロデューサーっぽくない?
「さぁ名前だけの勇者よ,今こそ旅立つのだ!」
…不安が残る世界だが,これはこれで楽しそうだ.