改造と改築、恐るべき改悪。
とりあえず、続き
手から黒い粒子が降り注ぐ。
「あなたにはあなたの快楽に必要な能力を差し上げます。それと脳内に説明を流します。詳しい概要はスキルを使うごとに表示されるようにしました」
頭の中に説明が流れる。かなり、おもしろい能力だ。
「あぁ、いいな、これ。ありがとう」
少女は目を点にしている。
「礼を言える人間だったんですね」
「普通さ、機会がなかったんだ」
幼少よりろくな大人がいなかったのも原因だと思う。
「あなたが転生してからの罪は免除されます。もちろん、人に対してだけですが」
「人以外だとどうなるんだ」
少女は表情筋を動かすことなく答えた。
「はっきり言って、我々の領域に対する攻撃には全力で反撃します」
「なるほど。つまり、いつも通りにしろと」
「えぇ、理解していただいて助かります」
「じゃあ、人間以外に加担するのはどうだ。人間を滅ぼすとか」
「それについては問題ありません。あなた自体が人間の傲慢に対する罰ですから」
「ふぅん」
確かにスキルはでたらめみたいだが、制限もあるようだ。まぁ、とって代わるつもりは毛頭ない。
面倒だし、必要もないし、何よりも快楽がない。
「あなたは人の器に入った災厄です。どれほどの破壊をもたらそうが、虐殺しようがかまいません。人間が後悔して神に祈ろうが止めません」
「そこまでしないよ」
「結果的にそうなったとしてもです」
少女の瞳は変わらず美しいが怒りで歪んでいるようだ。どうやら、怒らせたらいけない相手はどこにでもいるらしい。だが、連城にとって、そんな相手はいなかった。いたかもしれないが、相手にとっとても連城は危険極まる存在だったからだ。
「まっ、好きにさせてもらうかな」
「では、はじめましょうか」
転生の儀式とやらが始まる。外見はいじらず、中身だけいじった。能力行使に必要な改造と人間の領域を突破するための改築、そして、改悪。生きた災害になるために既存のスキルを破壊に特化したに変えていく。人間には特に効くように、加護があっても確実に殺せるように。逆に人間以外には大幅に効果が減少され、バランスを取った形だ。
「助言は念じてもらえればするかもしれません」
「急に突き放すのな」
返答しないこともやぶさかではないということか。まぁ、今までも神に祈ったのは差し迫った時ぐらいだ。公衆便所での個室が開いてますようにとか。
「あなたはしないタイプだと思ってますから」
「そっ」
全てが終わり、そして始まる。連城冬彦は人間としての生を終え、災厄として誕生する瞬間であった。
次回未定。




