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もしもゴブスレを俺が書いたなら  作者: 金剛マエストロ
7/9

拙作の『デラとアルフのドラゴン退治』の世界観に、ゴブスレの主人公パーティの面々を放り込んだらどうなるか?

連載7回目です。

自分で書いたものを読んで涙ぐんでます。

 村は無事だった。

 村の入り口には、村人たちが心配げな表情で集まっていた。

 ゴブリンの巣が掃討されたことを伝えると、あからさまにホッとした気配が伝わってくるのが感じられた。

 同族が討たれたことについては、憤りよりも、悼む心情の方が強いらしい。

 報告が一段落し、引き上げようとする一行を、ヌルワジが引き止めた。

「こんなことを頼める義理はないのじゃが・・・

 この娘を、連れて行ってはくれまいか?」

 ヌルワジは、傍らに立つ人族の少女の背中に手をまわし、前に出るように促した。

「助けてくれて、ありがと。

 わたし、一緒に行きたい。」

「・・・」

 片言の少女に、グリフの返事はなく、

「人は、人のおるところにあるべきと思う。

 それに・・・」

「人の匂いに、ゴブリンは敏感だ。

 村が襲われたのも、おおかた、お前の匂いを辿ってきたのだろう。」

 遠慮ないグリフの言葉に、俯く少女の瞳から、大粒の涙が数滴落ちた。

 今まで育ててくれた村が、自分のせいで襲われた。

 身を呈してかばってくれた、ゴブリンの弟たち。

 人の言葉を教え、何かと面倒を見てくれた司祭さま。

 そして、人の子を同族と区別なく育ててくれた母ゴブリンは、先の襲撃で、少女をかばって死んでしまった。

 泣き声を発することもなく、涙の止まらない少女に、グリフは、片膝をついて目の高さを合わせると、

「名前は、何と言う?」

「サーラ。」

 一瞬、言葉につまったグリフが、ヌルワジに顔を向けて、

「何か、身元を示すような物は、残ってないのか?」

 するとサーラが、首から下げていた首飾りを外し、グリフに差し出す。

「これは・・・」

 程なくグリフは兜を脱ぎ、自分の首から下げていた物を外し、サーラに手渡した。

「えっ?」

 サーラの手の平に並べられた二つの首飾りは、片方がより年月を重ねている他には、ほとんど差異はなかった。

「別れる時、師匠に貰ったお守りだ。

 そうか、師匠はこの村に来てたのか。」

「連れてって、くれる?」

 返事はなかったが、代わりに、錆びたようにぎこちない、しかし、限りなく優しげな微笑が、そこにはあった。

次回予告

失ったものと、新たに手に入れたもの。

人生とは、その繰り返しなのかもしれない。

物語としては、とりあえず完結です。

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