ⅢーⅧ
「んじゃ、宿題再開としようか」
二人は帰っちゃったし、途中になってる宿題をやらないと。
「はい、そうしましょう☆」
夏海も嬉しそうに頷き、そして勉強準備を完璧にした。
仲良く二人で宿題を進めていたのだが、夏海は途中でシャーペンを置く。そしてパソコンを持ち出し、勉強道具を片付けた。
「どうしたんだ? 突然」
不思議に思って問い掛けると、夏海は嬉しそうに笑う。
「時間です」
そして、こんな訳の分からない答えを返してきたのだ。
一体、何の時間だと言うのだろうか。分からなかったので、俺はパソコンの画面を覗かせて貰う。
「イベント開始時間ですよ。約束、してしまったんです」
スケジュールを確認し、ちょくちょく時間を見ていたのはそうゆうことか。
夏海のスケジュール、本当にゲームイベント予定でいっぱいだったから。物凄いゲーマー精神だな。十分ゲーマーの自覚ある俺だってそう思う。
「この時間には園田夏海が現れる。そう言って、夏海教の信者だって来てくれている筈ですよ」
ゲーム内で夏海のキャラに会う為、夏海教の人達はこの時間にログイン。そうゆうことかな。
ってことは、夏海のおかげでちょっとゲームは得してるね。だって夏海を求めて来てくれる人がいるんだから。
「ブログで宣言するんです。そして約束しちゃったんです。約束を破る訳にはいかないでしょう? だから仕方がありません」
そんなことを言って、夏海は真剣な顔で画面を見る。
へえ、夏海ってブログやってるんだ。知らなかったな。あとで調べてみるとするかな、一応。
「後ろから見ていてもいい?」
夏海がどんなゲームをやっているのか気になって、そう問い掛けてみる。それに、夏海は嬉しそうに頷いてくれた。何か怪しい。
ゲーム画面が開くと、タイトルが表示される。
『お好きな妹お選び下さい。~魔王から取り返せ編~』
意味が分からなかった。夏海の言葉的に、RPGなのだと思われる。しかし、タイトルからはさっぱり意味が分からなかった。
分かったことは一つだけ。”危険”だ。
しかし俺は、気になって見てしまう。興味を持ってしまったから、見ちゃって退くことが出来なかった。
『こんばんは。有沙を取り返しに行きますよ』
夏海のアバターが始まるや否やそう言う。
『はい! 夏海様』
『準備は出来ています☆彡』
など、それに沢山の返信が。
どうやら何人で行っても大丈夫らしく、ワープした夏海に大勢が着いて来る。何これ、メッチャ凄いんだけど。
夏海教というギルドの参加人数は、夏海曰く千人近いと言う。




