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私の大切なたからもの  作者: 黒猫マグカップ
33/40

らいとの視点

【33】


子供たちが小さい頃、よく花火を見に行ったり、キレイな景色を見に行ったり、自分が「きれい~」と感動するもの、感動した所に子供たちを連れて行った。


こーやは私と感性が似たところがあるので、一緒に「きれいだねー」と共感してくれる。(ただ単に単純なだけ)


らいとは一緒についてきて、一緒に見てくれるけど共感はしない。

らいと曰く何がきれいなのかがわからない、という。


テーマパークに連れていった時もキラキラしたパレードを見て、私もこーやも夢の世界に入り込んで「わぁ、きれいだね」と目をキラキラさせている時に、やはりらいとの中では「きれい」ではないんだそうだ。


精神年齢が高いのか、脳の構造が違うのかわからないが、地球が作り上げたものならその力に対してすごいと思う、花火なら花火が打ち上がった時の構造を考えて作った職人の力がすごい、テーマパークのパレードなら、光とパフォーマンスと音楽の相乗効果を作り上げた人たちがすごい、と言う。

実に子供らしくない子供だった。


確かに、と思うことばかりなのだか、私の頭は単細胞過ぎてあまり考えずに見た物ありのままの感想しか言えない。

このようならいとの所感がいつも勉強になる。


そんな中、らいとにもひとつだけ「きれい」と思える場所があった。

箱根の仙石原のススキ野原だ。

壮大な高原の一面が、長年かけて繁殖したススキがそのまま残っていて、夕暮れには黄金に輝く。それはもう「きれい」と言う言葉しか出ないようだ。



その事を聞いて、らいとにも「きれい」と思えるものが出来たことが、親としては安心だ。

だって全部の考えが理屈っぽいとただのめんどくさい奴だもんね。


でもちょっとらいとの視点で物を見るようにしてみると、中々おもしろく、出来上がった全てのものには、たくさんの影の力がある。それが自然の力だったり、人間の力だったり、(なんとなくはわかっていたけど)こんな年齢になって改めて感じている。



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