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私の大切なたからもの  作者: 黒猫マグカップ
31/40

アーティストライブ

【31】



らいととこーやが小さいときから、私は広島の因島出身のバンドのファンで、部屋のなかではいつも音楽が流れていた。

子供たちがある程度大きくなったらライブに行って楽しみたい!なんて考えていたけど、いざ行ってみると生で聴く演奏はやっぱり素晴らしく、毎年1~2回は参戦するようになった。


家に帰ってからは楽しかった話をらいととこーやに聞いてもらう。

そのあとライブのDVDが発売されたら、子供たちと一緒におうちライブを楽しむ。


DVDに収録されてない部分もあるからライブは楽しいんだよーと子供たちに話すと、らいとは「うーん。。DVDでいっかなー」と答えた。


らいとは静かで本が読める所や、自分の時間が持てるとこが好きだから、そういう答えになるよね。人混み嫌いだもんね。



そんな中らいとにも大好きなアーティストが...


──和楽器とバンドを合わせたバンド。

8人のすごいバンド。

語彙力無いのか!と突っ込まれるかもしれないが、本当にすごいとしか言えない、すごいバンドだ。


私も大好きになり、らいとに「あの曲聴きたい!持ってる?」というと、決まって「あるよ」と返事が返ってくる。まるで某ドラマの店員さんみたいだ。


8人がそれぞれ技を持っていて本当にかっこいい。

普通のバンド(ギター、ベース、ドラム、ボーカル)に加えて和楽器(三味線、琴、尺八、和太鼓)がなんなく調和して、素晴らしい音を奏でる。しかもみんなかわいいし、カッコいい~。


そのバンドの新年会ライブをやるということで、らいとに「行く?」と聞いたら「行く」との返事。

おし!っと思い、早速チケットのエントリーをする。

当選するかな~、どうかな~。


──1ヶ月後

「らいと!席取れた!やったね。」

「お~。すげー」

と言って席の確認。アリーナ席ではなくスタンド席だったが通路のすぐ上だったので、眺めはいいはず!

楽しみだね~、と言いながら、らいとと曲を聴きながら2ヶ月後の妄想をはじめる。



──当日

...困った。。頭が痛い。

ちょっとひどくなりそうな予感の頭痛だ。

とりあえず薬を飲んで、らいとと出かける。

絶対キャンセルはしたくなかった。


「らいとごめん、電車の中で寝てていい?」

「いいよ、寝ろ」

電車に座り寝る。

治らない。。

乗り換える。

座って寝る。

ヤバイな。。

こりゃ困った。


早めに着いたから、駅前のカフェに入る。

注文し、コーヒーを運ぼうとしたら、らいとが

「座ってろ!持ってくから!」と言われたが「それくらい運べるし!」とトレーを持った時...ズキン!! と頭に痛みが。。

コーヒーを床に溢してしまった。

らいとに任せればよかった...

店員さん、すみません。余計な仕事を増やしてしまいました。

親なのに情けない...新しいのを出してもらって30分ほどゆっくりした。

お店を出るとき、謝りながら出る。



会場はさいたまスーパーアリーナ。

開場はしていたので、そのまま入り席に着くが...

治らない。頭が痛い。むしろさっきよりひどい。

開演してライブに参戦しながら、たまに頭を抱えて座る。

その度に、らいとはどう思ってたんだろ...

ごめんね。せっかくのライブなのに。


結局最後まで頭が治らず、帰りの電車も寝ながら帰る。

うちに着くと、すぐにお風呂に入り、布団の中へ。

翌朝は昨日の頭痛が嘘のように良くなっていた。

ほんとに、いったい何だったんだ。


──その年の9ヶ月後

仕事が終わって、うちに帰ると、らいとが

「はやく!風呂に入ってこい!」と言ってきた。

「なに?どした?」と聞くと、ライブのDVDを購入したようだ。

「あの時ほとんど聴けなかったでしょ?リベンジだよ」と。



うわぁ、らいとありがとう♪

改めて観ると、こんな衣装だったんだ、こんなパフォーマンスだったんだ、こんな照明だったんだ、とらいとに、いちいち聞きながら観る。

おうちで親子ライブもなかなか楽しかった。


らいと、ありがとう。

またライブ行こうね!今度は体調完璧にしていかなきゃ。






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