アーティストライブ
【31】
らいととこーやが小さいときから、私は広島の因島出身のバンドのファンで、部屋のなかではいつも音楽が流れていた。
子供たちがある程度大きくなったらライブに行って楽しみたい!なんて考えていたけど、いざ行ってみると生で聴く演奏はやっぱり素晴らしく、毎年1~2回は参戦するようになった。
家に帰ってからは楽しかった話をらいととこーやに聞いてもらう。
そのあとライブのDVDが発売されたら、子供たちと一緒におうちライブを楽しむ。
DVDに収録されてない部分もあるからライブは楽しいんだよーと子供たちに話すと、らいとは「うーん。。DVDでいっかなー」と答えた。
らいとは静かで本が読める所や、自分の時間が持てるとこが好きだから、そういう答えになるよね。人混み嫌いだもんね。
そんな中らいとにも大好きなアーティストが...
──和楽器とバンドを合わせたバンド。
8人のすごいバンド。
語彙力無いのか!と突っ込まれるかもしれないが、本当にすごいとしか言えない、すごいバンドだ。
私も大好きになり、らいとに「あの曲聴きたい!持ってる?」というと、決まって「あるよ」と返事が返ってくる。まるで某ドラマの店員さんみたいだ。
8人がそれぞれ技を持っていて本当にかっこいい。
普通のバンド(ギター、ベース、ドラム、ボーカル)に加えて和楽器(三味線、琴、尺八、和太鼓)がなんなく調和して、素晴らしい音を奏でる。しかもみんなかわいいし、カッコいい~。
そのバンドの新年会ライブをやるということで、らいとに「行く?」と聞いたら「行く」との返事。
おし!っと思い、早速チケットのエントリーをする。
当選するかな~、どうかな~。
──1ヶ月後
「らいと!席取れた!やったね。」
「お~。すげー」
と言って席の確認。アリーナ席ではなくスタンド席だったが通路のすぐ上だったので、眺めはいいはず!
楽しみだね~、と言いながら、らいとと曲を聴きながら2ヶ月後の妄想をはじめる。
──当日
...困った。。頭が痛い。
ちょっとひどくなりそうな予感の頭痛だ。
とりあえず薬を飲んで、らいとと出かける。
絶対キャンセルはしたくなかった。
「らいとごめん、電車の中で寝てていい?」
「いいよ、寝ろ」
電車に座り寝る。
治らない。。
乗り換える。
座って寝る。
ヤバイな。。
こりゃ困った。
早めに着いたから、駅前のカフェに入る。
注文し、コーヒーを運ぼうとしたら、らいとが
「座ってろ!持ってくから!」と言われたが「それくらい運べるし!」とトレーを持った時...ズキン!! と頭に痛みが。。
コーヒーを床に溢してしまった。
らいとに任せればよかった...
店員さん、すみません。余計な仕事を増やしてしまいました。
親なのに情けない...新しいのを出してもらって30分ほどゆっくりした。
お店を出るとき、謝りながら出る。
会場はさいたまスーパーアリーナ。
開場はしていたので、そのまま入り席に着くが...
治らない。頭が痛い。むしろさっきよりひどい。
開演してライブに参戦しながら、たまに頭を抱えて座る。
その度に、らいとはどう思ってたんだろ...
ごめんね。せっかくのライブなのに。
結局最後まで頭が治らず、帰りの電車も寝ながら帰る。
うちに着くと、すぐにお風呂に入り、布団の中へ。
翌朝は昨日の頭痛が嘘のように良くなっていた。
ほんとに、いったい何だったんだ。
──その年の9ヶ月後
仕事が終わって、うちに帰ると、らいとが
「はやく!風呂に入ってこい!」と言ってきた。
「なに?どした?」と聞くと、ライブのDVDを購入したようだ。
「あの時ほとんど聴けなかったでしょ?リベンジだよ」と。
うわぁ、らいとありがとう♪
改めて観ると、こんな衣装だったんだ、こんなパフォーマンスだったんだ、こんな照明だったんだ、とらいとに、いちいち聞きながら観る。
おうちで親子ライブもなかなか楽しかった。
らいと、ありがとう。
またライブ行こうね!今度は体調完璧にしていかなきゃ。




