たてがみや
【30】
らいともこーやも大きくなり20歳を越えても、
一緒に遊びに行ってくれる。
行く場所はほぼ決まってて
カラオケとラーメンだ。
...。
ラーメンは遊びじゃないか;;
住んでるとこの近くにおいしいラーメン屋さんがある。
近いと行っても車で10分くらいだが。
このラーメン屋さんは、らいととこーやが小さい時から通っている。
ご夫婦で経営していて、とても落ち着く暖かいお店だ。
外装だけ見ると『ザ・ラーメン!』という感じで、きっとお店に入ったら
バンダナを頭に巻いた厳ついおじちゃんが「へい、らっしゃい」と
低めの声で言う感じの人が店主なのかと、思いきや...
店内はジャズが流れていて、おしゃれな雰囲気。
店主も「いらっしゃいませ」と、まるでバーテンさんの様だ。
なので、マスターと呼んでいる。
テーブルや椅子も綺麗に拭かれていて、とても清潔感がある。
そのおしゃれな雰囲気でおいしいラーメンを食べてる時間がたまらなく幸せだ。
こーやはそんなに通ってはいなく、気が向いたら行く程度。
らいとは、というと週にどのくらい通ってたの定かではないが、大体どのくらい通ってたかというと...
友だちと行ったり、1人でお昼に食べに行ったり、お昼に行ったにも関わらず私が行きたい!と夜に誘うと「昼間も食べちゃった」と言うから「じゃあダメか~」と言うと「行こう!」と1日に2回も行けるくらい通っている。
通っていていつからか、ゆで卵が1個から2個になっていたことがあった。
具が増量になったんだなー、と普通に思っていた。
ある日、らいとと食べに行ったら、ゆで卵が1個乗っかっていた。
そんなに気にはしてなかったので、いつものように
「いただきまーす」と言って食べようとした時───
「あっ!!」
奥さんが声をあげた。
どーしたんだろうと思い、らいとと一緒に奥さんの方を見てみる。
すると
「ごめんね!卵1個しか入れてなかった ;;」
??とらいとと頭をひねらせていると──
「常連さんには卵2個入れてるんだよ♪」
「え?!そうなんですか?」
「そうなのよ~。だから、はい!」と言って卵を入れてくれた。
これは嬉しい、と思っていたららいともにんまり笑顔だった。
「なんか嬉しいね」
「うん。これからは他のお客さんのラーメン覗いてドヤ顔しよう」
「それ、なんか、わかる!らいとはしょっちゅう来てるからそのうち3個になるかもね」
「いや~、もしそうなっても3個は食べ過ぎでしょ」
「だね」
なんだか心遣いがとても嬉しかった。
ラーメンを食べたあとは、必ず某コンビニのソフトクリームとコーヒー♪
これもお決まりで、これを食べる終わるまでが『ラーメン食べに行こう♪』なのだ。
このラーメン屋さんは水曜日が定休日。
それを忘れてらいとに
「今日ラーメン食べに行く?」というと
「ダメだ。」
「なんで?」
「今日は定休日」
「なるほど。」
と言って諦めて別の物を食べる。
らいとのストライクゾーンは狭く、お腹空いてるときに不味い物でお腹いっぱいにしたくない、だから新しい店には入らない、というスタイル。
いろんなお店入って食べてみればいいじゃん、と話すと『時間と金のムダ』だそうだ。
たしかに、いつものところの方が確実だけどね。
それにいいお店だから失くしたくないし、貢献も出来る。
きっとらいとにはそんな想いもあるんだろうな。
でも...なんでジャズなんだ?
──と、呟くと、きっとらいとは
「ほっといてやれよ」と言うだろうな。




