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私の大切なたからもの  作者: 黒猫マグカップ
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17/40

救急車

【17】



らいと5歳

こーや2歳


らいとは日中は幼稚園、それからこーやと遊んだりしているので

お兄ちゃんとして、らいとなりに疲れがあるようだ。


寝る前に必ず絵本の読み聞かせをしていた。

らいとの大好きな本は『お話聞かせて』という題名のハチミツ好きの黄色いくまの本だ。

読み終わるまでしっかり聞いてから寝るのだが、最近は疲れているのか途中で寝るときもあった。



こどもたちを寝かしつけてから、楽しみにしていた22時からのテレビを見る。

特番のドラマだったので、おもしろくて完全に観入っていた。



───ゴボッ、ゴボッ



「ん?なんか変な音聞こえなかった?」

排水口に水が流れるような?そんな音だ。

キッチンを見ても特に何もない。


気になり、こどもたちの寝ている部屋を見た。


すると...


「らいと!?!!」


らいとが泡を噴いて目を開けている。


「らいと!!らいと!!!」


呼び掛けても返事がない。

なんで?どうして?


「救急車!救急車よんで!!!!」

旦那に電話してもらう。


「らいと...おねがい、返事して、らいと」

救急車を待ちきれなく、らいとを毛布にくるみ、抱えて外に出る。


はやく!はやく!


──ピーポーピーポー...

来た!!!


救急隊の方たちが車から出てくる。

「らいとが、らいとが!」

「お預かりしますね、受け入れ病院が見つかるまでの間、救急車の中で、ちょっと状態見させてください」

「はい!お願いします...らいと...」


救急隊が声をかける

「らいとくーん」

「らいとくん、聞こえる?」

「K病院、受け入れOKです。」

「お母さん、乗りますか?」

「あ。運転が私しかできないので、主人が乗って、私が後から着いていきます。」

「わかりました」


旦那に説明し、乗ってもらう。

こーやを毛布にくるみ、自家用車に乗せる。


何が起こったのかわからない。

なんでだろ...なんで?

気持ちばかりが焦る...


K病院に着き、らいとの後を追いかける。

ストレッチャーに乗せられているらいとは、全く動かない。

診察室で先生が待っていた。

「どういう状況ですか?」

「21時くらいに絵本を読み聞かせしてたらすぐに寝たんです。そのあと私たちはテレビを観ていたら、変な音がして...」

「変な音?」

「はい、ゴボッっていう、排水口に水が吸い込まれるような...」



どうやら、なんらかの拍子で、らいとは戻してしまい、それが喉に詰まって息が出来なくなった、とのことだ。

色々、処置をしてくれている。

背中に注射器が刺されるが、全く動かない。

意識も痛みもないのか。。?


K病院の先生が、この病院で出来ることをしてみたが、設備が無いものもあるとのことで、近くの大学病院に移動することになった。


らいとを乗せた救急車のあとを、私は生きた心地がないまま運転していた。





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