はじめての単語
【11】
らいとのご飯は、ほぼ私たちと同じ感じで作るようになった。
とは言っても、まだ歯もないから、お口で溶けるくらいゆっくりじわじわ煮込む。
だから味もそこそこ薄め、
ラーメンも好きだけど、じーっくり煮込んだうどんやお粥も大好き。
ちゃんと食べてるからか、すっごい育ったかも。
そいえば、この間も、まだ歩けないから抱っこ紐して買い物してたら、スーパーの店員さんに
「あらあら、大きいのに抱っこ大変ね、歩かせればいいのに」って。
「いや、まだ9ヶ月なので歩けないんです。」
というと、決まってみんなびっくりする。。
そんなにおっきいか?
それか私がちっちゃいのか?
たとえ歩けたとして、抱っこしてもいいじゃんね。
いつものように、母のところに遊びに行く。
ベビーカーにらいとを乗せて、歩くと、色んなものに興味を持つ。
車や、飛行機、小さい子供、イヌ、ネコ、鳥。
らいとにとっては全てが新しいんだもんなー。
興味のあるものに、指を差すので「あれはブーブー(車)」
「あれはワンワン(犬)」と赤ちゃん言葉で教える。
あー、とかうー、とか言ってるけど、いつお喋り出来るようになるんだろう。
そんなことを考えながら、実家にたどり着く。
ほんとは歩いて5分のところだか、いろんな物を見ながら行くので30分近くかかって到着。
ベビーカーからおろすと、すぐに母がらいとを受け取る。
ほんとに可愛いんだろうなー。てか可愛いもんな。
母とらいとのやり取り(母の一人芝居)を見ながらほのぼのする。
らいとも母といるのが楽しそう。
らいとの目に私たちはどのように写ってるんだろう。
どのように認識されてるんだろう、とふと思ってしまう。
─なんかいつも一緒にいる人
─お散歩あとの、なんか優しい人
─ごはんをくれる人
みたいな、そんな感じなのだろうか?
でもきっと、認識したら名前を呼んでくれるんだろうな。
楽しみ♪絶対私を初めに呼んでくれるだろう。そしたら嬉しすぎて泣いちゃうかも(笑)
実家で遊んだ帰りにスーパーへ寄ってみる。
今日のおかずと、明日の朝ごはんとー。
あ!あと、らいとのおやつ♪
らいとのおやつは、白くて味がほんのりの細長い赤ちゃん用のおせんべい。
それと、赤ちゃん用のビスケット。
売り場を移動し、パンコーナーへ。私のおやつは、あんまん♪
「あったー。あんまん、あんまん♪」
電子レンジではなく、ちゃんと蒸し器で蒸かすのが私のこだわり。
たこ焼きのように、ハフハフしながら食べるのがおいしいんだなー。
早速おうちに着くと、蒸し器にあんまんを入れ、出来上がるまで15~20分。
らいとは白いおせんべいを持ちながら嬉しそうに食べている。
あんまんが出来て、らいとの横に座った。
「らいと、おせんべいいいねー。」
「うー♪う?」
らいとはあんまんを指差してきた。
「これはママのだよー。」
「う?」
興味ありげに寄ってきた。しかもせんべいを投げ捨てて...
「う? あー、うー」
完全に食べたいアピールだ。
んー、なんかちょっとならお口の中で溶けそうだし大丈夫だろ。
ちょっと摘まんで、ふーふー、ふーー。
冷めたかな?
「らいと、はい。あーん」
もぐもぐ、もぐもぐ、ごっくん。
「おいし?」
「んー、んー。」
「おいしいよねー。ママも大好き。じゃもうちょっとだけだよ。」
あーん。
もぐもぐ、ごっくん。
すると...
「あんまん」
??ん?
「え?なんて?」
「あんまん、あんま、あんまん」
「...。」
え~~!!!! らいと喋った!
「らいと~!!喋ったの!あんまん!って言ったの!すごいねー」
「あんまん
あんま
あんまん」
そのあとも「あんまん」連呼。
らいとの記念すべき、はじめての単語の発話は「あんまん」
はじめはきっと「ママ」だと思っていたのに...
あんまんに敗北した1日だった。




