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第2351話 Vドルのオフレコ話

Vドル2人をスタジオに案内する紗希。

 ☆紗希視点☆


 昼過ぎに「皆の家」へとやって来たVドル花風風花ちゃんと祭火つづみちゃん……の中の人。

 大きな屋敷に驚いていたが、案内している内に何とか慣れ始めたようね。


「んで、ここが明後日コラボ配信するスタジオよん」

「なはは。 それなりの配信設備を取り揃えてあるー」

「け、結構凄い設備が……」

「普段からここで配信されてるんですか?」

「いんやー。 私は自分の部屋と自分のパソコンでやってるわよんー」

「このスタジオは、ギター四重奏『ミルフィーユ』の配信スタジオなんだよ」


 と、案内について来ている亜美ちゃんが説明を始める。


「ギター四重奏『ミルフィーユ』って聞いた事ある」

「なはは。 ちょっとは有名だからねー」

「去年、オリジナルソングを出されましたよね? 『Famille』良い曲です」

「なはは!」

「うんうん。 頑張って作詞した甲斐があるよ」

「よし。 配信部屋の案内は終了!」

「明後日が楽しみですね」

「そうね」

「配信頑張ってね。 私達もリビングで視聴させてもらうよ」

「するぞー!」

「き、緊張する……」


 普段とは違う環境での配信は、さすがに緊張するみたいね。



 ◆◇◆◇◆◇



 再びリビングへ戻って来た私達。

 真希と美希の様子を見ながら、皆の会話に耳を傾けていると。


「そや! ウチ明日誕生日でな。 ここで誕生日パーティーすんのよ」

「え?! 明日誕生日パーティーがあるんですか?」

「タイミング……」

「いやいや。 遠慮せんとあんさんらも参加したってや」

「ええ?! ぶ、部外者の私達が参加しても大丈夫なんですか?!」


 と、風花ちゃんとつづみちゃんは目を丸くして驚いているわ。

 弥生はいつものように「だはは!」と、笑う。


「部外者て何言うたはりますんや。 一度会うたら友達言うやん」

「そ、そうなんですか?」

「まあ、それは知らないけどせっかくタイミングが合ったんだし、参加していきなー」

「ビデオ通話やけど、ゆりりんも参加してくれんねんで」

「ひ、姫百合凛も?!」

「なはは! あの人も私達の仲間ー」

「そ、そうなんだ……」

「美味しい物、一杯ご馳走するよ」

「そそ! 是非弥生の誕生日パーティーに参加してちょ」


 と、私達が背中を押して何とか2人は小さく頷いた。


「お言葉に甘えさせていただきます」



 ◆◇◆◇◆◇



「ところでやねんけど、Vドルっちゅうの? あの絵どないやって動かすん? めちゃ気になってたんよ」


 弥生はそもそもそういうものには詳しくないから、余計に気になるみたいね。


「あー、あれはですね」

「動きを認識出来るウェブカメラとアプリを使って連動させてるんですよ」

「ほぉー。 そないな事出来るんや」

「はい。 3Dだとまた違って、トラッキングツールを使ったり」

「何や結構大変なんやな、Vドルて」

「まあ、はい」

「普段の配信の他にも、ダンスや歌のレッスンとかあるんだよねぇ? お休みとかちゃんと取れるの?」

「忙しい時は本当に休みが無い時もありますよ」

「ライブとかが決まると特に」

「その辺は、普通のアイドルの人と大差無いんですわね」

「多分同じかと」

「でも、ゆりりんは結構休みとか取ってるイメージあるぞー?」

「あの人はよくわかんないわね……トップアイドルの癖に割とふらっと現れては数日ここにいるし」

「ええ……」


 そんな裏話を聞いた風花ちゃんとつづみちゃんは、意外そうな顔をして驚くのだった。



 ◆◇◆◇◆◇



 夕飯の時間よー。


「お、美味しっ!」

「うまーっ!」


 私達と一緒に食卓を囲む2人のVドル。

 私と亜美ちゃん、それにマリアと前田さんが用意した夕飯に感動の声を上げる。


「紗希と亜美ちゃんの料理の腕もさる事ながら、材料から調味料まで普通では使えない高級品ばかりですもの。 その辺じゃ食べられない食事ですわよー」

「こ、高級品? この肉じゃが、高級肉じゃがなんですか?」

「うむだよ。 じゃがいもは北海道の西條グループ畑で生産された高級じゃがいも『西誉』だし、このお肉も西條グループ産の高級黒毛和牛だよ」

「ふ、普通に食べちゃって大丈夫なんですか?!」

「平気平気。 私達の中じゃもう当たり前だし」

「これに慣れちゃったら、普通のはもう食べられないよぅ」


 私達も長年こんな物を食べ続けてきた所為か、舌がかなり肥えてしまったわねー。

 

「遠慮無くどんどん食べてねぇ。 おかわりも一杯……」

「うめー! おかわり!」

「だな! おかわり!」


 亜美ちゃんが言い切る前に、我らが食欲魔人の2人がお椀を亜美ちゃんに差し出している。

 亜美ちゃんは「相変わらずだねぇ」と、苦笑しながらも肉じゃがをお椀によそっていく。


「風花ちゃん達もどう?」

「おかわりです!」


 つづみちゃんは元気にお椀を差し出してくる。

 逆に風花ちゃんは少食なのか、「私はこれだけあれば大丈夫です」と、ゆっくり食べるのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



 食後ものんびりしながらVドルの2人に色々と話を聞いている私達。

 知らない界隈の話が聞けるとあって、亜美ちゃんは常に目を輝かせている。


「風花さんとつづみさんって、普段からこうやってオフで会うの?」

「たまーにですね」

「プリンセスステージの会社内では、他のVドルさん達とよく顔を合わせますよ。 社内にさっき見せてもらったみたいな配信スタジオもあるので」

「ですです。 あと、打ち合わせとかの時とかも会社に行くので誰なっといたりしますね」

「ほぉー。 Vドルて家でパソコンの前で配信しとるだけやなくて、普通に会社行って会議とかやるんやな」

「たまにですけどね」

「基本は仰る通り、自宅でパソコンの前で配信するんですよ」


 と、色々と知らない話を沢山聞いているわ。

 結構な苦労もあって、楽しい事ばかりってわけじゃあないみたい。

 中には忙し過ぎて身体を壊し、辞めていく子もいるのだとか。


「知識がどんどん満たされていくよ……」

「亜美姉幸せそー」

「満足しているよ……」


 亜美ちゃんは本当に知らない事を知ると満足そうね。

 奈々美や今井君曰く昔からみたいだけど。


「Vドルってやっぱり恋愛とか御法度なんですか?」


 と、突っ込んだ質問をぶつけるのは星野さん。

 この前の配信で私が出産の予定とか無いのか訊いたら、さすがに無いって言ってたけど実際はどうなのかしら。


「あ、答えづらかったらスルーで大丈夫ですけど」

「うーん……まあここだけのオフレコですけど、普通に異性とお付き合いしてる人もそれなりに居ますよ」

「おお、やっぱり居るのね」

「はい。 ただ私達っていわゆるガチ恋営業なので、ファンには絶対知られないように徹底はされてます」

「その辺も普通のアイドルの人達と似てますのね」

「そうかもしれませんね。 まあ、誰とは言えないですが、普通に結婚してらっしゃるVドルもちらほら居ますよ」

「かなり意外な話が聞けたわね」

「私は満足だよ……」

「この話はオフレコでお願いします」

「らじゃだよ!」

「りょ!」


 こうして、Vドル2人を囲む夜は続くのであった。

Vドルも色々と大変な様子。


「奈々美よ。 結構色々な話聞けたわね」

「だねぇ。 大変な世界みたいだね」

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