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第2276話 燃える二人

弥生に煽られて燃える麻美と渚。

 ☆亜美視点☆


 アルテミスとクリムフェニックスの試合は3セット目に突入した。

 2セット目途中まではアルテミスが流れを掴んで良い感じだったけど、弥生ちゃんの動きが良くなってからは流れが一気にクリムフェニックスに持って行かれてしまったようだ。

 結構な差をつけられて2セット目を落としたアルテミスメンバー。

 力の差を見せられて意気消沈しているかと思いきや、麻美ちゃんと渚ちゃんは何やら燃えている様子。

 どうも、弥生ちゃんに煽られたようだねぇ。


「ばーぶー」

「おー、よちよち」

「美夕ちゃん元気ですわね。 うちの界人は寝てますわよ」

「美夜も寝てる」


 どうやら赤ちゃんズはうちの美夕以外は眠っているようだ。 美夕も寝かせ付けた方が良いかな?


「お、3セット目始まるぜ」

「どんな展開になると思う?」

「まあ前セットの流れを引き摺るんじゃないですの? クリムフェニックスの流れが止まらないと思うわ」

「よねー。 弥生がキレキレだし」

「でも、麻美ちゃんと渚ちゃんは闘志が凄いよ。 あれは何か期待させるよ」

「どうなるかしらね」



 ◆◇◆◇◆◇



 ☆麻美視点☆


 月島先輩めー!

 亜美姉達が居ないアルテミスをナメているなー!

 亜美姉の代わりならばここにいるというのにー!


「目に物を見せてやるー!」

「麻美、私もさすがにナメられるんは腹立つで! ギャフンと言わせたる!」

「あ、あんた達、燃えるのは良いけど空回りはしないでよ?」

「メラメラー!」

「バチバチー!」

「だ、ダメだ。 これ聞いてないわ」

「まあ気合いが乗ってるんはええことや。 ほな、いきますえ!」


 サーブは眞鍋さんからー。

 まずはブレイクして流れを引き戻ーす!


「渚ー! やるぞー!」

「任しとき!」

「す、凄い闘志ですね、お二人共……」

「まあ、これが力になるなら構わないわ」


 佐伯先輩は結構冷静にしているように見えるけど、あれはあれで燃えているはずー。

 結構月島先輩に煽られていたからねー。


 パァンッ!


 眞鍋さんのサーブは新田さんに拾われている。

 まあ、この辺はもう織り込み済みー。


「問題はここからの攻撃をどう止めるかだ」


 今回も三人にのトスの気配がするけど、特に注目するべきは浜中さんだ。

 この三人の中で、最終的に誰がトスを上げるかを決めて指示しているのは浜中さんだからだ。

 だから、匂いが一番最初に変わるのだ!


「むむー……」


 嗅覚を研ぎ澄まし、浜中から漂ってくる匂いの変化をいち早く捉えるー!


「むっ!」


 捉えたぞー!

 トスを上げるのはこのまま浜中さんだ。

 もう私にはこの「嗅覚撹乱作戦」は通用しないー!

 更にここから浜中さんが誰にトスをするかも嗅覚で察知!

 トスはミアさんに上がるー!

 ここまで来たら後はミアさんのスパイクを止めるだけー!

 ミアさんが助走してくる場所へ移動を開始。

 渚は私が何も言わなくても、黙って一緒について来るー。


「ワオ?!」

「なはは! 読み読みー!」

「相変わらずようわからん読みやけど、麻美の鼻は信用するに値するで!」


 渚と同時にミアさんのブロックに跳ぶ。

 さあ、ミアさんは誰の模倣スパイクをしてくるかー?


「むむ! こりはアンジェラさんの滞空時間の長いやつー! 渚、タイミング合わせるぞー!」

「わかったで!」


 ミアさんが私達より先に跳び上がる。

 これに釣られて一緒に跳びたくなるけど、アンジェラさんの必殺ジャンプは滞空時間が普通の人より長いので、一緒に跳ぶと先にこっちの高度が落ちてしまうのだ。

 注目するのはボールの位置。

 スパイクしやすい高さまで落ちて来たタイミングが、私達ブロッカーが跳ぶタイミングだ。


「せーの! ちょいさー!」

「はっ!」


 少し遅れてブロックに跳ぶと、ちょうど良いタイミングになるのだ!


「アサミさん、凄いでス! でも! ハッ!」


 パァンッ!


「なはは! うぇーい!」


 パァンッ!


 ミアさんからの匂いを嗅ぎ取り、スパイクコースを読み切り手を出す!

 しっかりと掌を下に向けて、ドシャットを狙っていく!


 ピッ!


「ドシャットー!」

「ナイス麻美! さすがや!」

「なはは!」

「完璧だったわね、藍沢妹!」

「嗅覚が更に研ぎ澄まされてきたー」

「まだ研ぎ澄まされるんか……」

「うむー」


 何かどんどん嗅覚が鋭くなってきたー。

 細かな匂いの変化も嗅ぎ取れるぞー。


「それに! もう『嗅覚撹乱作戦』は私には通用しないぞー!」

「みたいやね。 この作戦はここで打ち止めや」

「ここからは真っ向勝負ってわけね! 勝負よ、麻美っちに渚っち!」

「おーい。 私も忘れんなー」

「おっと。 和香っちも勝負!」

「わ、和香っち……」


 どうやら佐伯先輩も美智香姉に実力を認めてもらえたらしい。


「というか、弥生っちの所為でまた麻美っち強くなっちゃったじゃん」

「だはは! まあええやないか。 張り合いはあった方がええ」

「次は私の番やお姉ちゃん。 私もここからもう一段……いや、もう二段階は進化して、お姉ちゃん達を追い越す」

「ほう……言うやないか渚」

「私達を越えると……うわはは! うわははは! まだ早い!」

「だははは! その通りやで渚!」

「早いかどうかはこの後でわかるて。 見ときや!」


 おお! 渚も燃えてるー!

 渚もエースとして、私のお姉ちゃんの代わりを託されているー。

 このままでは終われないというのは渚も一緒かー。


「ほな、次のサーブいきますえ!」


 眞鍋さんのサーブが続くー。

 やはり新田さんが拾ってくるが、もう撹乱作戦をして来なくなったー。

 トスはミアさんか。

 となると、同時高速連携でくるー。


「くんくん」

「あんさんは犬かいな……」

「むぅ! 匂い察知!」


 私はミアさんのトス先を察知したが、すぐには動き出さない。

 同時高速連携は相手のブロックの枚数を確認してから後出しでトス先を変えるという裏ワザがある。

 ミアさんが西條先輩を模倣中なら尚更注意だー。


「ぬー! 今だー! 渚ついて来てー!」

「わかっとる!」


 渚は完璧に私の読みを信頼してくれているようだー。

 ミアさんは「はわわ」と、焦りながらも既にトスコースを変えるのは不可能なタイミング。

 仕方なく予定通りキャミィさんにトスを出しているー。


「オリャー! ショウブ!」

「ちょいさー!」

「はっ!」


 渚との二枚ブロックでキャミィさんに挑むー!

 キャミィさんのパワースパイクは簡単には止められないけど、ここはソフトブロックで上に弾くぞー!


「こっちヤ!」


 私の動きを見て、コースをクロスに切り替えてきたキャミィさん。

 しかーし! そっちにはスーパーリベロの希望姉がスタンバっているー!


「はぅっと!」

「ワハハ! やっぱりむりカー!」

「よっしゃ、ええよあんさんら! 同時高速連携いくで!」


 眞鍋さんの指示を聞いて、私達は同時に助走を開始ー!


「渚はん! エースの意地見せたって!」

「はい!」

「渚、勝負や!」

「お姉ちゃん! 見さらせ! これが藍沢先輩から受け継いだ! エースのスパイクや!」


 パァンッ!


渚も麻美に続けるか?


「希望です。 ふ、二人共凄いよぅ。 近くにいると暑いよ」

「本当に燃えてるねぇ」

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