表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2255/2364

第2251話 新曲完成

スタジオで歌を収録中の亜美達。

 ☆亜美視点☆


 10月9日の土曜日です。


 ジャガジャーン……


「ふぅ」

「レコーディング完了?」

「うむー。 試聴してみるー?」

「そうやな」


 現在私達は、「皆の家」にある「ミルフィーユ」のスタジオにてオリジナル曲「Famille」のレコーディングを終えたところである。


「何とか出産前に終われて良かったわね」

「だねぇ」


 私も奈々ちゃんも、来月末ぐらいには出産予定となっている。 それまでに終わらせたかったので良かった良かった。 試聴もしてみて問題無い事も確認出来たので、後は麻美ちゃんにマスターアップを任せて完了である。


「なはは。 マスターアップー」


 マスターアップされた物を奈央ちゃんに預け、サイジョーミュージックを通してネットでDL販売したり、CDを販売したりするのである。


「奈央ちゃん。 販売開始はいつになりそう?」

「うーん、そうですわねー。 マスターデータを今日中に送れば、DL販売自体はすぐにでも可能ですわよ。 CD販売まで考えると営業も必要だし、何より宣伝もしないといけないのでね……来月頭、11月1日ってとこかしら」

「宣伝か。 麻美ちゃん、生配信でも宣伝出来ないかな?」

「出来るよー! 告知配信ってタイトルにして雑談しながら、最後に歌って発売日とかを告知するのー」

「素晴らしい宣伝だよ素晴らしい」

「じゃあ、今日やるー?」

「だね」

「じゃあ私はマスターデータをサイジョーミュージックに渡して、11月1日発売で動くように伝えるわねー

「お願い奈央ちゃん」

「じゃあ、夜に告知配信をするっていう告知を出しておくねー」

「うん」


 という事でこんばんは生配信の予定が入ったのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



 夜だよ。


「よーし。 じゃあ配信開始するよー! 配信開始ー」


 麻美ちゃんが配信開始ボタンを押すと、「ミルフィーユ」チャンネルの配信が始まる。 最初はOP画面で待機だよ。 OPが終わるとカメラ画面に遷移し、私達が配信画面に映し出される。


「やほほ。 ギター四重奏『ミルフィーユ』のリーダー、亜美だよ。 ご覧の通り妊婦だよ。 太ってるわけじゃないよ」

「なはは! サブリーダーの麻美だぞー」

「奈々美よ。 太ってるわけじゃなくて妊婦よ」

「渚や」


 いつも通りに挨拶から始めるよ。 視聴者のコメントは「こんばんはー!」や「告知って例の新曲絡み?」等の反応が見られる。


「告知の方は配信の最後にさせてもらうよ。 まあ基本的にはいつも通りの雑談タイムかな」

「質問とか受付るよー!」

「今日は姫百合凛さんは居ないのかって……ゆりりんチャンネルさんから質問来てるわよ……」

「なはは!」

「自分で質問しはるんかあの人」


 姫百合さんとは既に二回コラボしている。 今日はコラボの予定は無いよ。 まあ、本人が質問して来てるので答える必要無いけどねぇ。


「またコラボしましょうだって」

「そんな頻繁にコラボするもんなの?」

「そんなにはー」

「まあ、機会があればね」

「よろしくだって」

「なはは」


 あの人、暇なはず無いんだけどねぇ。 私達から見たら凄く暇そうに見える。


「他にも色々質問があるわね」

「うむ。 やっぱりオリジナル曲の事が気になるみたいー」

「やっぱりそうだよねぇ」

「まあまあ。 皆待ちなさい。 告知は最後よ」

「まあ、そういう事や。 もうちょっと待ってや」


 私達がオリジナル曲を作っている事は既に視聴者達もご存知なのだ。


「告知出来るという事は、もうレコーディングとか終わったって事ですか? だってー」

「むふふ。 今日レコーディングが終わったよ」

「おお!」

「年内には出そうですね!」


 と、コメントでは盛り上がっている。 私達にもかなりの固定ファンがついたようだ。 嬉しいねぇ。


 その後も視聴者さん達からの質問を受けながら、50分程配信を続けたよ。 そしていよいよ告知タイムである。


「さて。 時間も良い感じだし、そろそろ告知に移ろうと思うよ」

「お待たせ」

「なはは。 耳をかっぽじってよく聞くが良いー」

「ほないくでー」

「『ミルフィーユ』のオリジナル新曲『Famille』は11月1日から、サイジョーミュージックよりDL版、CD版同時発売です」

「皆、買ってねー」


 コメントでは「思ったより早い!」という声が上がる。 サイジョーミュージックは仕事が早いのである。


「今からその『Famille』をギター四重奏で弾き語りするわよ」

「するぞー」


 という事で、私達のマイギターを取り出して、新曲を視聴者の皆さんに聴かせてあげるのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



「今日は視聴ありがとうねぇ」

「私と亜美は近々出産予定だから、これからは生配信とかには出なくなるかもしれないけどごめんなさいね」

「なはは。 私と渚で繋ぐー」

「そうやな。 任せてください」


 コメントでは「元気なお子さんを出産して、一緒に帰って来てください」と、応援されたよ。 美夕と美夜ちゃんが産まれたら、その時は報告配信もしたいねぇ。



 ◆◇◆◇◆◇



 配信を終えてリビングに戻ると、奈央ちゃんが声を掛けてきた。


「ああ、皆。 配信お疲れ様。 見てたわよ」

「なはは」

「知り合いに見られるのは恥ずかしいねぇ」

「東京組も見てたみたいよ。 あ、そうそう。 曲のマスターデータはサイジョーミュージックの方にコピーして渡しときましたわ」

「ありがとうだよ」

「予定通り11月1に同時発売ですわよー」

「ふう。 これで『ミルフィーユ』の方も一段落だね」

「そうね。 これで私達も安心して出産に臨めるわね」

「きゃ、きゃは」

「あれ? 紗希ちゃんどうしたの?」

「紗希ってば、いよいよ緊張してきたみたいなのよ」

「な、なるほど」


 紗希ちゃんの出産予定日は10月30日だ。 つまりあと20日なのである。 入院は一週間前からするという事なので、あと二週間後には入院して出産に備える事になる。


「きゃは……や、やっぱり初めて出産ってなると怖くて不安ね」

「だ、だよねぇ」

「自分がちゃんと親になれるかとか考えると余計にね」

「だよなあ……」


 勿論、私達だって来月末だって考えたら緊張するし不安だよ。 紗希ちゃんはもうすぐそこまで迫ってるんだから、相当緊張してるはずだよ。


「美智香っちって、こんな不安と戦ってたのね。 あの子、凄いわ」

「うん」

「今や立派に母親やってますものねー。 あの宮下さんがあんな風に出来るとは」

「本当よね」

「私達には皆が居るし、心配しなくて良いよ。 皆で力を合わせれば育児だって大丈夫だよ」

「そ、そうよね! 大丈夫……大丈夫!」

「うん」

「ですわよー」

「私達妊婦組、力を合わせて頑張ろうぜ!」

「そうね」


 私達には心強い仲間がいるんだよ!


「や、やるわよー!」

「お、おー!」


 何か変な方向に気合いが入った私達であった。

もうすぐ紗希の出産。


「遥だぞ。 紗希ですら緊張したり不安になるのか」

「怖いよねぇ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ