第44章 開会に於いて
Bには、僕と稲田だけが配置された。因みに内田はギリギリでAである。尚大会は先ずトーナメント形式で始まるのだが、同じ階級の中に同じ高校の生徒が居ると、当たりにくくなる様に調整される事になって居る(尤も、特定の高校の生徒が皆勝ち続けた場合は決勝等で当てざるを得なくなる場合も有るのだが)。唯、とはいえ運営側としては、出来るだけ公平性の為に対局相手の決定はくじで行いたい様で、大会ではよく、近い所に当たるくじを紙の封筒に入れ、同じ学校の人で同じ階級になって居る人を呼び、其々異なる封筒からくじを引かせる、と云う手法が取られる。然し今回我が校の生徒がDクラスに相当固まって仕舞い、Dの担当の先生は組み合わせが大変そうだった。そう、先程担当の先生と述べたが、この大会では各階級の組み合わせを行うのは、沢山の生徒を引率した顧問となって居るのだ。武石先生はCの担当である。然しあの先生、囲碁と見せかけてオセロの服を着て居るのは如何な物だろうか。
さて、組み合わせが発表され、所定の席に着くと間も無く、開会式が始まった。先ず、大高高校の伊田先生と云う人が、開会の辞を述べた。伊田先生は、漫画やアニメが大好きだと云う事で、超国民的囲碁漫画である「ショウスケの碁」の引用をしつつ、「勝って浮かれず負けても拗ねず、今日も相手には打ってくれて有難うと云う気持ちを大切に」と云う言葉で挨拶は締め括られ、その後海岩先生と云う人から持ち時間等のルール説明があった後、眼鏡を掛けた烏三条高校の先生が「では初めて下さい」とあり、それで対局は始まった。
「「宜しくお願いします。」」




