プロローグとVRMMO
作業厨×VRMMOという組み合わせはn番煎じだと思いますが、ぜひ温かい目で読んで下さい…!
挿絵は「ざわまえ」という人が描いてくれました!
「ふー、課題終わった〜!…答え写しただけだけど。」
小鳥遊つくりは勉強机のテキストをパタンと閉じ、ベッドにダイブした。
「…まだ日付変わってないし、ちょっとぐらいスマホ触ってもいいよね。」
部屋着のポケットに入っていたスマホを起動しようとして、つくりはあることを思い出した。
「あっ、そういえば紬からおすすめのゲーム紹介されたんだっけ。」
紬…綿貫紬はつくりと同じ高校二年生で、つくりの友達である。ちょっとばかり内向的だが、ゲームのこととなると人が変わったように熱心に喋り出すゲーム好きだ。
そんな紬が今日の昼休み、そのおすすめのゲームを熱意たっぷりに勧めてくれた。名前は忘れたので、要素を思い出しつつ検索をかけてみる。
「あ、ヒットした。名前は…『FantasyRecord:Online』」
とりあえず、FantasyRecord:Onlineについて調べてみようと、ゲーム評価サイトを見てみる。
通称FROと呼ばれるこのゲームは、広大なファンタジー世界を舞台に、モンスターを倒したり、ダンジョンなどに挑んだりなどの冒険が楽しめる新作VRMMOらしい。
「ふーん…でも私、冒険とかあんま好きじゃないんだよなぁ…。」
RPGや冒険などのジャンルのゲームはクリアできた試しがない。
唯一続いているゲームのジャンルといえば、ひたすらにカーペットを掃除したり、ひたすらにクッキーをクリックし続けたりなどの、いわゆる『作業ゲー』ばかりである。
引き続きサイトをスクロールし続けると、ある文章が目に止まる。
「FROには色々な遊び方があり、鍛冶や商売なども可能…。ただし採掘や釣りなどは作業要素強め…」
__作業
その単語が目に入った瞬間、つくりの目が一気に輝く。
「え!? できるの!?!? 作業!?!?!?」
そう、つくりは作業ゲーに異常なほどの熱意があった。
「こ…こんなの買うしかない!! お金だって…お金だって!!! バイトで貯めたお金全部なくなるけど、ある!!!!」
興奮で震える手で通販サイトを開き、ためらいもせずVRゴーグルとFROを購入した。
「買っちゃった…買っちゃった!!!!! 早く!!!!!! 早く届かないかなあああ!!!」
ハイになってそのまま踊り出すつくり。その目は狂気に満ちていた。
時刻は深夜0時を回るころ。翌日近隣から苦情が来たのは言うまでもない。




