表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神ノ遊ビ~世界の分解者編~  作者: セドル
第一章
2/3

第一話 王立クランベルン中等学校

神殺しの剣士の方はすぐに続きが浮かぶのに、こっちはイマイチ…

 「新入生代表、ザイン=オルゴリッジ」

 「はい。」

 ザインは緊張を見せることなくステージに上がる。

 今は、入学式。ザインは現在13歳。その圧倒的な実力と、紳士的な性格から、先生たちに新入生代表挨拶を任されたのだ。本人は自分などには務まらない。と言っていたが、そんなことはない。傲りを知らないその男は、俺の一番の親友にして、一番の憧れ。そして、好敵手であった。

 「新入生挨拶を任された、ザイン=オルゴリッジと申します。得意魔法は全属性で、空間に関与することができます。実力は自分でもある方だと思っています。挨拶といっても、長い話を聞くのは苦痛でしょう。ですから、少し質問を織り交ぜた挨拶をしましょう。新入生方。自分がこの中で一番実力があると思う方は手を挙げてください。」

 シーンとする。当たり前だ。あいつは笑顔であんなことを言ったが、王族もいる中で、しかも先輩後輩の明確な格差がある中で、自称最強を名乗っては大変なことになってしまう。

 「おや?いらっしゃらないんですか?では、先輩方。我こそが最強だ!と思う方は手を挙げてください。」

 この質問に対しても暫く沈黙が続いた。が、一人。手を挙げた。

 「おや。いらっしゃいましたね。現王の息子チェイス=アルグリンド様とお見受けしますが?」

 「そうだ。我こそがチェイス=アルグリンドその人である。」

 高圧的な態度。嫌いなタイプだ。だが、ザインは質問を続ける。

 「では、そう思う理由を聞かせていただいても?」

 「フン。そんなのは決まっている。私が王族、王の息子だからだ。」

 「それは理由にならないのでは?実績等も聞いてもよろしいでしょうか?」

 「侮辱しているのか!」

 「いいえ。ただ、理由を聞かせていただきたいのです。先程の理由は理由になっていません。ですので、自身が最強だと思える根拠、実績を聞きたいと願ったのです。」

 「…実績か。大したことはない。一応この学校の筆記、実技ともに1位であることぐらいか。だが、自分に自信を持つのは、生まれ持った力が強いという事実だけで十分だと思うが?」

 「なるほど。参考になりました。感謝いたします。では、”予想通り”王子様とお話しができたところで、お互いに高め合い、さらなる高みへ上り詰めて行きましょう!というありきたりな言葉で挨拶とさせていただきます。」

 言い終えた初めは拍手がなかったが、王子が拍手を始めると、すぐに体育館内に大きく響く拍手となった。



・・・・・



 「あの野郎!どうしてやりましょうか!」

 いかにも小物そうな奴が騒ぐ。

 「黙れ。」

 「ひっ!すみません…」

 「ですが!あいつは明らかに調子に乗っています!」

 小物2が声を荒げる。

 「いや、あいつから悪意は感じなかった。自分を阻害するものがなかった故に少し調子に乗っているのは事実かもしれないが、あいつにまず悪意や、侮辱といった考えはない。最後に”予想通り”と言った。まぁ私はまんまと誘導されたわけだが、あのまま怒る可能性もあった。つまりあいつは次期王の器を確かめたのであろう。だが、最後の予想どおりは口を滑らせたのだろう。あれは言う必要がなかった。あそこまで聡明な男なら、わざわざ計画していたことを言うのは、何のメリットにもならないのは分かっている筈だ。あれは純粋さであろう。王子を上手く誘導したのだ。そう考えることはできても、確証が持てない。だが、あの一言で十分に確証を得られる。ならば、それを口実に父上に告げ口も可能だ。だが、その危険な一言を口に出したのだ。謝るべきだという、純粋な考えから口を滑らせたのだろう。または、私に深読みさせるためかもしれんが、深読みすることによるデメリットを感じないから問題はない。お前らはあいつにちょっかいを出すなよ。何せあれは化け物だ。実技1位の座が危ういかもな。あいつは全属性使いといった。一般的に全属性使いとは、主属性と副属性で成り立つ。主属性は十二分の力を発揮でき、副属性は、ある程度使えるだけ。実戦向きではない。その副属性で主属性と合わせて全属性使えれば全属性使いになる。私もそうだ。だが、あいつの言う全属性使いは違う。全ての属性で十二分の力を発揮できるのであろう。あの魔力保有量、それと、宮中の噂から出した答えだが、恐らくこれで合っているだろう。」

 「…つまりちょっかいは出すなという事でよろしいですね?」

 「そうだ。」



・・・・・



 「おーい!」

 ゼルが手を振って近づいてくる。

 「どうしたの?」

 「いやぁー流石だと思ってさ。」

 「何が?」

 「何がって、さっきの挨拶だよ。あんなん普通考えても言えねーだろ。先生になんか言われるかもとか、王子に滅茶苦茶キレられるとか考えなかったのかよ?」

 「うーん。先生に何か言われたら黙らせればいいし、あの程度で怒るようなら王子もその程度の人間だと思うし、考える必要がなかったかな。」

 「やべぇ。この子怖い。」

 「怖いって、しょっちゅう魔道戦仕掛けてくるお前には言われたくないんだが…」

 「うるっせ!あと5分で授業始まるから自分の教室帰れ!」

 引き留めたの誰だよ…とか思いつつ教室に戻る。でも正直、学校の授業はためにならない。既に知っている事を延々と解説されても、いやそれ知ってるから。で終わってしまう。先生に授業意味ないからやらないって言おうかな…

 「ザイン君。」

 先生だ。ちょうどいいから申し出てみるか。

 「あの

 「先程の挨拶はどういうことだね?」

 「あれ?何か変でしたか?」

 思った事を言っただけなんだが。怒られる理由を考えていると

 「素晴らしい!いやー。最近の子供はどいつもこいつも骨がなくて困ると思っていたら、君のような子は私は大歓迎だよ!だが、君に学習の必要はあるのかね?それが一番気になるのだが。」

 「学校の勉強はランクが低いから必要ないと、今言おうと思っていたところです。」

 「ふむ。やはりな。だがそうなるとどうしたものか…教師で勉強をしないとなると、研究室のようなものはうちには無いんだがね…」

 あれ?なんで独断で決定されてるんだ?こういうのは全体の許可を取るべきなんじゃ?

 「独断で決めてしまっていいんですか?」

 「あぁ、今日わしは壇上に上がってないから知らないのか。わしは校長じゃよ。ドイル=ヴァンスはわしじゃ。」

 校長!?ドイル=ヴァンス魔法数値119の英雄クラスの男。こんなに歳行ってたのか。

 「なるほど。校長でしたか。では、先生方には後程という事で?」

 「いや。もうすでに話は終わっとるんじゃ。もとよりお主のレベルがずば抜けて高いのは分かりきっておる。じゃから、授業を受けたいなら受けさせるが、本人が不要というなら、強制するつもりはなかった。」

 そんなことが裏で決まってたのか。

 「じゃあ、私はどうしたら?」

 「そうじゃなぁ。学校に来ないのはあれだしのう。研究とかに興味はあるかね?」

 「いえ。特に。」

 「ふーむ…じゃあ、教師をするというのはどうかね?」

 !?何を言ってるんだこの校長は。同年代の子供に指導されたら全員気分が悪くなるだろ。意味が分からない。そもそも教えるのは得意ではない。見たり聞いたりすれば自然と頭に入ってくるから、教えるのはたぶん無理だ。

 「生徒が教師をするのは、些か不満の声が多くなってしまうのでは?それに、教えるのもあまり得意ではありませんし。」

 「そうか…では、研究室を一つ貸そう。それで…」

 「それで?」

 「A~SS+以上の魔道事件の手伝いをやってもらおうかの。」

 

(唐突)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ