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「……嫌だった?」


 少しの沈黙を置いてティナが、妙なうやうやしさで「僕」に聞いてきた。


「どうして」


「……気にしてないならいい」


「うん」


 いっそう張力をなくしたように、彼女の口ぶりがくぐもった。


「先寝るね。おやすみ」


「うん、おやすみ」


 「僕」のやや遅れた返事を待たず、彼女は部屋のほうへと消えていった。不思議と落胆とか、そういう感情は見て取れなくて、というよりむしろ、何かを隠すような、揺動するものをあたかも平静であるふうに振舞っているのだと思えた。

 もしかして、少しばかり素っ気なさすぎたのだろうか。と、「僕」らしくなく省みるけど、彼女が口いっぱいに氷を詰め込んだ「僕」にはたしてまともな応対を期待するのかと考えたところで、すべてが杞憂だということに気づく。

 まさか、「僕」の名前を呼びたかっただけということもないだろう。

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