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MAGICA NEAT  作者: 孤独
第32話『お断りです!ブルーマウンテン星団VSスリープハンズ教団!性癖爆発のギリR_18バトル!』
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Cパート

アセアセ、アユチャン、鬼武、マリア・スカーレス。

ほとんどが妄想を糧に生まれた異質な存在であったが、これまた異質な連中によって駆逐された。



「蒼山。君は知ってるかい?この世で最も人間が抱く気持ちって奴を」


残ったのは、寝手食太郎。


「希望や夢、恋愛、……そんな人を昂ぶらせ、興奮させるような気持ちじゃーないんだ」


またの名をスリープハンド。


「この世はね。僕達と君達のように、"絶望"という大地の上に人々は生活しているんだ」


妖人化の名を、フーロン。

絶望的な状況をまるで望んでいたかのような発言に、真実と肯定した上で


「情けない人間が集まってやる事は、いつも悪いことしかないよ」


蒼山ラナも独自の答えを言っていく。


「ここに揃った僕達は、世界の女性達を○○隷に縛りつけたいと夢見るクソ共」


ラフォトナとしての野望。


「絶望だの失望だの。言葉の解釈にも、人の心にも興味はないが」


妖人化の名を、スカートライン。


「どんなに最低なクソ野郎達でも、邪悪な希望を抱いてヤッて……何が悪い。こちとら好きで、女のパンツを集めてんだ。女の悲鳴に喜んでるんだよ。女の心と身体をぶち壊すことに、興奮する生き甲斐があるんだよ!!」


どっちが……。という言葉ではなく、両方共に悪。


「はははは、でも君達。因心界の下についたんじゃん。君達、強がってもさ。そーいうのは内側に秘めたり、コッソリとヤッてただけじゃないか?」

「戦略的な事だ」

「キッスや粉雪が怖いんでしょ。僕も遠慮はするけど……」


蒼山の考えが分からなくもないが、寝手がそーいう甘えをどの口で指摘するか。

SAF協会との約束を口にした。


「僕はシットリと約束をした。人間を滅ぼすことを目的としている彼等に対し、一部の女性達への命を助ける代わりに僕が彼女達の人権を預かる。つまり、○奴隷達のオーナーになれることだね」

「それをやるのは僕達だ」

「君の言う戦略的な言い訳よりも現実的じゃないか。滅ぶ人間を助けているし、君達よりも周りから見れば僕は人々に貢献している」

「いいや、してないな。僕でも否定できるし、なによりお前以外の男は救われてない。肉○隷を独占するな。○液便○は公衆化しないと」



汚くて醜い口争いに綺麗事並べて……。


「肉奴○の価値はその数と質にある!!絶望と欲望に犯された者達を束ねることこそ、僕達の夢であり、あるべき姿だ!!女の感情など男を喜ばすだけしか頭が回らないよう、脳と体をいじってやればいい!」

「いいや!!心をぶち壊して、○ン○にしか生きられない身体にしていく過程と達成感!!それの繰り返しでできる肉奴○精○○所の世界を作る事なんだよ!!僕達の行動がその肉奴○の価値を増させるんだよ!!」


互いのトップ。同じ性癖でも、同じ考えにあらず。

互いが同じ言葉で返す!!


「「話を聞けよ、テメェ!!快楽洗脳好きのど変態野郎!!教育してやるぞ!!」」


どちらが上か、どちらが優れたものか。

そんな言葉を使うにはあまりに下品であり。どちらかと言えば、下を争うかのようなこと。

先手を打ったのは、寝手フーロン


「希望や夢、恋愛を。君が語るんじゃないぞ!!」



グワアアァァァ



彼の体から勢いよく溢れ出てきたのは、電源の付かないディスプレイのような色をした空間領域。足元にそれが通ると、下に落ちるかのような錯覚に陥る。

蒼山達を巻き込み、閉じ込める。



「僕達はそーする事で性に喜ぶじゃないか」



スリープハンズ教団の信者達。

ブルーマウンテン星団達により自分達が想像したアバター達が敗れ去り、想像に絶望が入っていく。この世の中は、多くの絶望の上に少なき希望が生きている。だから、想像に逃げる。その世界ならとてもくだらなくあり得ない夢であろうと、叶ってしまうからだ。


絶望に打ちひしがれろ。



◇      ◇




チュンチュン…………


「……あ?なんじゃ、ここ」

「墓場。しかも、俺はここを知っている」

「"統括"は?いないぞ!」


宇多田、猪野春、田所、安住、並河の5名は明るい朝日の出ている、霊園の中にいた。

全員、記憶がハッキリしており、この空間が寝手フーロンが作った幻であるのは理解していた。



「ここの霊園は…………まさか」

「ええ……」


涙ナギが全盛期の時代に宇多田達は活躍をしていた。

それは現在の涙キッスや網本粉雪達が怪物と呼ばれるだけに、相応しい実力を兼ね備えていた事もある。それほどの実力があった。

当時をして、最強と呼べる個人は1人だ。


「!!」


ただの人間でありながら涙ナギが認め、多くの犯罪者(クソ共)達を纏め上げた。腕っ節、善人悪人共に認める器のデカさ。

巨悪を率いた大物。宇多田、猪野春も。彼の元についたカリスマの持ち主。

性的な趣向も圧倒的な強さも兼ね備えた、民の誇り。


バギイィッ


十数年という時を忘れさせないほど、あの時の姿で立っていた。

墓石の上に乗る彼は、たったそれだけで墓石に亀裂を作り出し、やがては崩れ去った。

そして、もしもそんな事があれば、宇多田達はどうする事だったろうか。


「蒼山……ラオ様……」

「マジかいっ……」


自分達が束ねてくれる者がいなくなり、新たな"統括"を自分達で育て上げた。性格やその強さまでは同じになるわけではないが、組織そのものは多少の地位と名誉を失いながら、形を保った。

もう、かつての王を求めることは……


「ちょっ……ラオ様がいるんだけど。あれ、幻だよな。俺達が作ってる幻だよな」

「お、お、落ち着け。確かに墓石をぶっ壊すアレと、あの体格とニット帽、それにあの姿は間違いなくラオ様にしか思えないが!」

「お、お、お前が落ち着け、安住!一緒にAVを観るだけで済むだろ、ここは!」


メチャクチャ動揺する一同。死んだ奴が生き返るとは思ってないが、


「落ち着け、お前達!……姿形が同じであれど、私達の今の統括は蒼山ラナ!!ちゃんと受け継ぎし者だ!」

「そうじゃのぅ。ラオは強かった。儂が認め、ナギが勝てなかった男じゃ。だから、儂がここにいる」


宇多田と猪野春は、蒼山ラオに敬意と尊敬を持っているが。このような幻を見せられちゃ、彼が侮辱されたと同じに感じていた。姿形。おそらく、持っている能力も同じであろうと、蒼山ラオと同じであるはずがない。


「墓場で戦うのも面白い。いい演出じゃ」


ブルーマウンテン星団の最強、猪野春がみんなの前に出た。そーいや昔はこの化け物達と競っていたと、若き日の青春を思い出させてくれる。墓場まで持って行ってくれるのは、ホントに良い舞台装置。


「『ドンパチ・ハジケロ、ジージジジー』」


仮に幻であろうと、戦闘能力を疑えない。


「私と猪野春で戦う。田所、並河。援護を頼む。安住は2人を護ってくれ」

「ああ。幸い、俺達は5人いる」

「全員揃えばラオ様の幻だろうと、抑えられる……かな」

「負けたら助けてくれーー」


1対1の連戦方式もできただろうに、あえて纏めて相手にしようというやり方。

自信があると見ていいし。メンバーの多くがビビるのは無理のない相手。まだ喋らず、戦う素振りも向こうは見せないが。

宇多田は


「『舐め腐れ、ミガミノウ』」


交戦する。

どうせなら一緒に、ジージジジーをぶちのめしたかったが。


「私達は決してラオ様達を忘れているわけではありません」


ブルーマウンテン星団VS蒼山ラオ(幻)


「しぇええいっ!!」


仕掛けたのはブルーマウンテン星団側。ホントに実力はあんのか、ジージジジーが正面から拳を繰り出した。防御してもそいつの拳は効く。精神的なダメージは避けられない。

幻でも分かっているのか、軽々と避けて拳で応戦。喧嘩殺法である事に違いないが、その速度はジージジジーのどれよりも上であり、肉体の強さをそのまま体現したもの。


ガッッ


「わ、若いのぅ。歳をとってないのは、ズルイわい」


一度攻撃態勢に入られると、すぐに防戦にされる殴り合いの強さ。ラオの拳をまともにもらいたくないと、かつての恐怖を思い出させる。

両手両腕。それでも足りないから、足ですら防御に使っても、捌ききれない。逆に


ゴォッ



「!!おっ」


防いだ箇所の骨に来る、身軽に繰り出す重たい一撃。


「"自分を形成している重さと軽さ"を変えるだけの癖にのぅ」

「猪野春。そのシンプルさだけで、無敗の方なんだぞ」


蒼山ラオの格闘の強さ。

破壊力に必要な重さ。速度に必要な身軽さ。各部位の重さを瞬時に精密な操作ができ、当時の"1対1"では無敗を誇った存在。



◇      ◇



「ふふふふ、そうですか」


お見合いの席に座っているのは、いつもよりもお似合いの着物で相手の男性と談笑をする涙キッス。とても平和な日にありそうな見合い話。

相手の男性がこちらから見えなかったのは、彼女の幸せそうな顔しか目にやれないからだ。嬉しそうな表情から言葉を出される。


「これからは、これからも、あなたとご一緒にさせてもらいたいです」


良好な関係を築けてそうな返事。

お付き合いという許可をもらっただけのところで、この世界に絶望を受ける男によって、時間が止まった。


「キ、キッス様………誰だよ、向かいの男!!」


蒼山ラナ……?……だ。

彼女のあの嬉しそうな表情で、どこの誰とも知らないとOKを出すこと。

それよりもあの表情は……女らしい顔。

マジックミラーの向こう側で解説するかのように、寝手食太郎……?……が、蒼山に語りかける。


「どう足掻いても君や僕達には無理なんだよ」

「……スリープハンド」


幻とはいえ、とてもリアリティのある。

ネトラレプレイを見せ付けられた。


「君は気持ち悪いんだから無理だよ」


捻くれた変人をどストレートの悪口で傷つける。それがどれだけの痛みかを知っている、スリープハンドだ。ネトラレなんて……お前が指を咥えて見てただけ、パンツを追いかけていただけ。

そんなんであるわけないだろ。


「現実はいつもそうだよ。君にはできない」

「……………」

「だが、受け入れるといい。困りもしない世の中、悩みもしない世の中。幸せな事だけ考えていればいい。想像の中に生きれば人は幸せなのだ」


ありもしない夢。笑いもする。だが、夢にも大きさがあって、人によって覚悟がある。何気ない事でも傷付くこと、猛ること。


「一緒に女子とともに朝に目覚め、スプーンの代わりにヨーグルトを口移しするような甘い生活を誰しも思う事じゃないか。反論する事もないだろ?」


彼女が幸せで、自分が幸せになる。体を重ね合わせる事や生活を共にしないという、そんな道もあろうに。


「……ははは、……やっぱ、ダメだ」

「!」


青春を送れなかった者達が男女問わずにあろう。人の考えが分からなくなる原因かもしれない。


「あの幸せそうなキッス様の表情を見ると、股間が熱くなる。ぶっかけてグチャグチャにして、歪んだ微笑み顔を拝みたい」

「ラフォトナ。君はまだ言うんだ?」

「所詮、これは幻。そして、確かに私はこれを望んでいない。おっぱいの大きさ比べみたいな、そーいう奴隷ごっこや奴隷選びはお前達だけでやっていろ。私は涙キッスに」


マジックミラーの向こうの幻に背を向けて、ラフォトナは……蒼山ラナは。


「"好き"と言わせたいんだ」

「君が言うと、不正を疑うね」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「!」


幻を生み出す空間でありながら、揺れを感じ取るスリープハンド。

現実世界と隔絶された場所ではない事を全て見抜いており、感覚を狂わせる距離からさらに離れたところから攻撃を開始する。

ラフォトナの構えは戦闘態勢ではなく、ステージでパフォーマンスを見せるオタク男性歌手のように、天に向かって右手を突き上げ、カウントダウンをとる。


「1、……2、……3、……」

「……………」

「4、……5、……6、……」


スリープハンドの警戒はこの揺れに対してだ。

現実世界で何かが起こっている。

一定の空間に幻術を魅せている事は、スリープハンド自身も幻術と理解しながら把握している。現実世界を覗けない彼が、現実を恐れている。



「7、……8、……9、……」



ラフォトナの指が折り返しを向かい、拳を握った時。


「私達、ブルーマウンテン星団一同のコレクションを見せてやる」



バリイイイィィィィッ



その宣言の後、東京駅の周辺が消し飛んだ。



◇      ◇



ザザ~~~~



地図に記されている島ではあるが、誰の所有者かは不明。

そこで何が行なわれているか。


「私達はいくつか、島を持っている」


ブルーマウンテン星団の新入りにして、新たな統括の誕生に。仲間内で色んな話し合いがあり、このことを伝えるのには躊躇していた。



「島の名を"雌の国"。蒼山ラオより計画されていた、○奴隷化計画の試験島がここだ」

「…………」

「そんな顔をするな、"統括"。実際、ホントに私達は計画していた」

「……すげー」


少年は興奮を感じさせる声を出した。

女だけの島。女だけの世界。しかし、現実は厳しく捕えて運び込むことも困難であり、女性達を管理することが極めて難しかったこと。男の楽園として使えたのはたった数週間であり、その後は女性達のオゾマシイ命の奪い遭いの末、堕ちた。

ラオがいなくなった事でこの計画は終了してしまったが、



現在。



ドバアアァァッ



「!!ここは……」

「ブルーマウンテン星団の保有している島だ。因心界には内緒だよ」


ラフォトナVSスリープハンドの決戦の舞台の1つにもなり。


「私にできない、無理だのと言ったな、お前。甘く見るなよ!私は島だ!牢獄なんかとは違うほど、広大な土地にいる!!」

「!!」


ラフォトナの声が聴こえてか、この島に暮らす事になった可哀想な女性達が十数人姿を見せた。


「あ、あれはラフォトナ!」

「あ、あの人が来た……」


意外なことに服装と手入れはされており、体の健康状態も悪くない。ただ、この自然に囲まれた島のせいで外の事を理解できていない。


「我々はすでにこの島で!18名の○奴隷が暮らしている!!私の転送能力で衣食住を与えており、代わりに私達が訪れた時はその身体を提供する!いずれ、この支配を世界中に布き、女は男を求める肉欲だけを考える淫乱な存在になるのだ!!」


最低な宣告。しかし、その夢をこうして見れて、スリープハンドの顔は敗北面ではなく、好奇心と性的な興奮。



「ふふふふふふ、たまらないじゃないか。君に服従する○奴隷を、僕に服従させたいな」

「私を見くびるなよ。それは無理だ」



ふふふふふ、はははははは。

そんな不気味な笑いを島のみんなに届けるのだが、


ポコーーーンッ


「さっさと物資届けろーーー!!」

「スカしたこと言ってんじゃねぇー、キモオタ共!!」

「日本に戻ったら、警察に突き出すからな!!」

「ここのゴミをさっさと持って帰れーーー!」


物資の1つに使われていた、ペットボトルや空き缶などを投げられる始末。

さらには追われる始末。数の上では優位をとっている彼女達が、ラフォトナとスリープハンドに抗議と暴力を仕掛けてきた。


「ちょっとちょっと!なんで反抗してくるの!!」

「だ、だ、だ、だ、だって!!従順に洗脳するの大変なんだよ!!」


当然走って、彼女達から逃げ出すラフォトナとスリープハンド。

○奴隷にするとか、なんだったのか。


「ちゃんとした生活もとらせないと、女の体と心は繊細だし!無理矢理やったせいで、前回失敗したから!こーした島ごとラブホテル化にしたんだけど!!」

「さっきから見えるんだけど、ここリゾート地みたいになってんじゃん!!遊具ばっかじゃん、船とかあるし!別に隔離されてないじゃん!!」

「そ、それはだな……」

「結局、君達がただ養っているだけの女じゃないか!!そんなもん○奴隷じゃない!!」

「違う!!彼女達はいつも汗と匂いが染み付いた下着を提供してくれるんだよ!!」

「お前の能力だったら、別に誰のでもできるだろうが!!」



ふざけんな畜生ってスリープハンドは怒り、……っていうか、お前の方がくだらないと罵り顔。そして、思っていた事と全然違う展開になってしまい、信じられない顔を晒すラフォトナ。

だが、その2人が共通して



「は、走って疲れた……」

「ぼ、僕は引き篭もってるのが常なんだよ……」


体力のなさを理由に息を上げ、立ち止まってしまい。


「こらーーー!!物資よこせーーー!!」

「もう国に帰らせてーー」


数十人の女性達による暴力が2人に襲い掛かったのであった。


「ああああああああ」

「こんなはずじゃない!!」



◇      ◇



「寝手と……蒼山が消えた」


2人の周辺が丸ごとどこかに転送された。妖人化ができているとはいえ、……。

宇多田達は幻術を見せる空間に閉じ込められたまま。



「帰ってくるのを待つしかないですね」



アセアセも毒ガスからのダメージが抜け始め、動き始めた。

寝手が消えたことを不安に思い、早く戻って来て欲しいと願うだけしかできない。置き去りにでもされたらと


バリイイイィィィィッ


再び、転送の陣が現れ。

2人の姿がうっすらと……


「ど、ど、どうだぁぁ~!僕達の楽園はぁ~~……匂い染み付いたパンツもブラも撮り放題だぞ~~……ぐすっ。物資をあげれば、あんなことやこんなこともしてくれただろ……」

「ふ、ふざけるなっ!洗脳もロクにできず、屈服もしてないなんて……反抗するおっ○いをもんでも、殴られ、舌を絡ませても噛みつかれるじゃないか……」


大泣き、傷だらけの蒼山と寝手が帰って来た……。

そんでもって、アセアセは2人の姿を赤面しながら注意。


「下半身露出しながら帰ってくるなぁーー!!ズボンかパンツを履けーーー!!」

「あ、アセアセ!なんでもいいから下着をくれ。スカートでもいいよ!ここちょっと寒い……」

「じゃあ、僕はアセアセのパンツを被ってあげる。妖精が履くパンツが気になるよ」

「私を露出狂にするなぁっ!!!真面目に戦え!!!」


2人のふざけぶりにツッコミは私1人かと、……アセアセ。

スカートだけは寝手に譲り。蒼山は蒼山でコスチュームをチェンジして代用。


「まったく」


それはこっちが言いたいと思いつつ。両者、パンツとスカートを履いて何度目かの仕切り直し。

一体どうやって決着をつけるのか。殺し合いという枠じゃない、馬鹿論争。


「そもそも命を賭けるの、好きじゃない。だが、奪い合うのは好きだ」

「同じだね」

「僕がお前に敗北することは、奴隷を奪われること。僕がお前に勝利することは、お前の奴隷を奪うこと。これくらいの下種な戦いが僕達には相応しい」

「はははははは、となれば以前の"決着"をつけるか」


ここまでの前フリの長さ。

殴り合うなんて、この2人がやるわけない。正義感もない暴走した性欲のみ

互いに賭けるものは、これまで集めた奴隷達。


「うへへへへへへへ、場所は僕が選ぶ。……時間は?」

「そうだね。宇多田達が僕の幻術で死ぬか、解放されるまででどうだい?勝敗に関わらず、そこで止める」

「それでいい。宇多田達は、お前の幻術……過去の絶望に負けるわけがない。ここに僕がいる」

「いいよ。じゃあ、行こうか。アセアセはここに残って、宇多田達を見ててくれ。終わったら連絡してくれ」

「またどこかに行くんですか」


アセアセは呆れ顔。絶対にロクでもない。

2人はこういった。



「「昔の勝負の続きだ!!」」


そうして、2人は消えていく。


「それってあれですか。女子高に行くんですか」


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