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ある龍の物語  作者: まっこ
第3章 流転
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25 ゴブリン村での縄作り(3)

「まずは、木の皮を剥ぐのじゃ」


 ヴィーヴルが縄作りの先頭に立って指示する。

 なにせ、ゴブリン達にとって縄作りは初めてのことだし、木から縄を作る方法を知っているのはヴィーヴルしか居ないのだから。


『何故、伐った木じゃないといけないんだ?』


 リーダーがヴィーヴルに質問する。


「伐り倒した木じゃなくても良いのだけど、立ったままだと木の皮を剥ぐのが大変なのじゃ。

 それに、枝も打ち払っておかないといけないのじゃ」


『我達にとっては、木を伐り倒すのも大変なのだが……』


「それもそうなのじゃ……」


 ヴィーヴルは辺りを見回す。


「そうじゃ、何も太い木ではなくても良いのじゃ。

 そこの細い木ならば、お主達にも伐り倒せるのじゃ。

 それを使えば良いのじゃ」


『では、伐ってみるので、少し待ってくれ』


 リーダーが力を込めて、細い木へ剣を振り下ろす。

 1度では斬り倒せなかったが、2度、3度と剣を振り下ろし、木を倒すことに成功した。


『何度か振り下ろせば、他の者でも斬り倒せそうだ』


「では、その木の皮を剥ぐのじゃ」


 リーダーは剣を木の縦方向へ当てて、そこからぐるっと1回りするように木の皮を剥いだ。

 他のゴブリンならばリーダーのように上手く木の皮を剥ぐことはできないが、人間として残されていた知識を活用したのであろう。

 他のゴブリンは、リーダーのやり方を見て、真似をして木の皮を剥いだ。


 ヴィーヴルは風魔法で木の皮を剥いでいたのだが、リーダーのやり方を見て縦方向に切れ目を入れたあと、少しだけ木を浮かせた状態で、両手で木の皮を引っ張って力任せに木の皮を剥ぎ取った。


(こうすれば、綺麗に剥けるのじゃ……)


「では、その剥いだ木の皮を水に浸けるのじゃ。

 村の水場まで、木の皮を運ぶのじゃ」


 ヴィーヴルは魔法で浮かせて、ゴブリン達は木の皮を頭の上に掲げて、木の皮を運んで水場の水の中へと放り込んだ。

 今日の作業は終了したので解散を宣言したのだが、ゴブリン達は水場から離れない。

 どうしてなのか? と問い質したところ、水に浸けるという行為が不思議だったということだった。


 見ていても特に害はないので放っておいたが、見ているだけで何が楽しいのかヴィーヴルには分からなかった。

 ゴブリン達がそれで良いのならば良いだろうと一度は納得はしたものの、後から考えて、やはり納得できなかった。

 最後には種族的なものだろうとして、考えることを放棄した。


 何はともあれ、縄作りの第一段階は終了した。

 明日になれば、材料として出来上がっているはずである。


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