130 レストランでランチ
「わぁー、いっぱいごちそうがあるー!」と、目の前に並んだ料理を見ながら声を上げるララちゃん。
「ここは、セルフサービスです。そこのトレイに自分の好きな料理を乗せて、最後に支払いをして好きな席で食べるようになっています」
「まぁー、そうなの。わかったわ」
大人達も、ララちゃんも嬉しそうにトレイを手にして、料理を選び始める。
「ララちゃん、食べたいものがあったら取ってあげるからね」
「うん、ララ、あれがいい」と、ララちゃんの目に留まったのは、丸いプロの実入りのポテトコロッケだ。
ララちゃんのトレイを台に乗せて、丸いコロッケの入ったお皿を置く。
自分用には野菜のテリーヌにした。野菜がきれいに並んでいて、色とりどりで可愛らしい。
「あー、ララもそれがいい―!」
ララちゃんも、テリーヌが気に入ったようだ。
「ララちゃん、これは私のを味見すればいいよ。まだいっぱい料理があるから違うのを頼めば?」
「うーん、わかった!」
メラニーさん達も少し先の所でいろいろ迷っているみたいだ。
他にも何組かお客さんが料理を選んでいる。
隣に移動して行くと、美味しそうな山盛りのサラダがあったので、かなえは小さな容器にサラダを詰めて行く。
「ララちゃんも、サラダ食べる?」
「ううん、ララはいい」
ララちゃんはサラダには興味が無いようだ。
「ララ、このピンクのがいい」
ビーツにサワークリームの入ったスープだ。
「こっちの小さいサイズにするよ」
かなえは小さなスープの容器を選び、ピンクのスープを容器に入れララちゃんの台に乗ったトレイの上に乗せる。
かなえは隣のミックスリーフのグリーンスープにする。
次のメインの料理の所へ移動すると、既に料理されたものとメニューから注文出来るものがあった。
「ララちゃん、ここに無い物でも注文できるみたいだけど、何が食べたい?」
かなえは一通り、書いてあるメニューを読み上げると、
「うーんとねー、ララ、ハンバーガーがいいなー」と、ララちゃん。
「ララちゃん、ハンバーガーはいつでも食べられるから他のにすれば?」
「ララ、ハンバーガーにする!」と、ララちゃんはもう決めてしまったようなので、かなえはララちゃんのハンバーガーをコックさんに頼む。
そしてかなえはメニューから、トマトチーズグラタンを注文する。
隣に移動して来ると、カラフルなデザートが山盛りになっていた。
ララちゃんは大きな目をさらに広げて、真剣に見ている。
ララちゃんは、イチゴとアイスクリームに生クリームのたっぷりのパフェが食べたい様だ。
普段のララちゃんの食事の量から考えたら、このパフェは食べきらないだろうな……。
「ララちゃん、これは容器に詰めてもらって、リリちゃんのと一緒にお土産にしようか?」
「あー、お姉ちゃんのお土産も欲しい!」
「うん、じゃぁーこれは夜用に頼もう。今はこれを私と一緒に食べよう?」
かなえがララちゃんに見せたのは、色とりどりの小さなシュークリームの盛り合わせだ。
これなら、みんなで食べられるだろう。
「うん、いいよー」と、ララちゃんも納得したようだ。
かなえは飲み物も頼むと、一緒にララちゃんの分も支払いをする。
窓際の大きな席に座っていたメラニーさんがやって来て、ララちゃんのトレーを持ってくれる。
かなえは、自分のトレーにララちゃんのジュースと、自分様にアイスハーブティーを乗せ、テーブルまで歩いて行く。
「お待たせしましたー」
ララちゃんは既に席に着いて、コロッケにかぶり付いている。
かなえは先にリリララ姉妹用のパフェを、こっそり出したコンテナにしまう。
みんなでご馳走を前にして、食べ始める。
ララちゃんのお皿に、かなえの野菜のテリーヌを少しカットして乗せる。
しばらく前菜を食べていると、ジミーさんのチーズクリームパスタが運ばれて来る。
ジミーさんはやっぱりこのパスタが好きなのねー……。
コックさんに黒コショウを振りかけてもらい、嬉しそうだ。
ジョンさんのは層になっているトマトソースのかかったラザニアだ。
メラニーさんは、ゴロゴロと大きな根野菜やプロの実の入ったポトフにしたようだ。
次にララちゃんのハンバーガーが来て、最後にかなえのトマトチーズグラタンが運ばれて来る。
みんな美味しそうに、料理を味わっている。
ララちゃんが大きな口を開けて、ハンバーガーにかじりついている。
「ララちゃん、美味しい?」と、隣に座ったメラニーさんに聞かれると、
「うん、おいしーよー」と、嬉しそうなララちゃん。
前にかなえが来た時は1人だったが、みんなで食べるともっと美味しく感じる。
ジョンさんはもう食べ終わりそうだが、ララちゃんもかなえもまだ半分ぐらい残っている。
「慌てないでゆっくり食べてね」と、メラニーさん。
メラニーさんは、調味料に何が使われているとか、いろいろ料理に興味があるようだ。
ジミーさんはお皿やカップを観察し、ジョンさんはテーブルや椅子にお店の内装を見ている。
最後のデザートになり、みんなにも小さなシュークリームのお裾分けをする。
「このシュークリームも可愛くていいわねー」
メラニーさんなら、同じような物をいつか作ってくれるかもしれない。
「ララ、もうお腹いっぱーい」と、ララちゃん。午前中はほとんど寝てたのに、良く食べた方だ。
「ご馳走さまでしたー」
デザートまで食べ終わると、トレイを下げて外に広がる畑を見学する。
サラダ用の新鮮な緑の葉や、人参や玉ねぎなどの根野菜、さまざまなハーブがきれいに揃って植えられている。
支柱を立てた所には、トマトやインゲン、ナスやキュウリなどの野菜、離れた所にフルーツ畑も見える。
「ここの野菜は、さっきのお店で売っているのかしら」と、メラニーさん。
「たぶんそうだと思います」
みんなで建物に入った所の野菜やフルーツを売っている店に戻り、幾つか買って帰る事になった。
大きなかごに、どんどん野菜やフルーツを詰めて行くメラニーさん。
フルーツなら庭にも生えているんだけど……楽しそうだからいいか。
かなえとララちゃんも、カウンターの横のお菓子を選んでかごに入れる。
買い物を終えて、外に出て来るとかなえはメラニーさんの買い物袋と、かなえとララちゃんの買ったお菓子をポーチにしまう。
早めにお店を出ていた、ジョンさんとジミーさんは外のベンチに座って話していた。
「あの、もしまだお時間があれば、お勧めのハーブの店があるんですが」
かなえはここまで来たので、この前に訪ねた店もみんなに紹介したいと思い誘うと、
「ええ、行きたいわ」と、メラニーさん。
ジミーさんも、かなえがお店の話をしていたのを、覚えていたようで、
「ああ、人に合ったお茶を作ってくれるお店だったか」と、興味がありそうだ。
馬車に乗り込むと、左右に畑が広がっている道を走らせて行き、すぐに広い庭の一軒家が見えて来た。
「お待たせしました。ここがハーブの店です」
みんなで馬車を降りて来ると「ハーブの店」と書かれた背の低い門を開けて入って行く。
「まぁー、きれいなお花畑ねー」
「お花いっぱい!」
女性達にはこの庭は好評の様だ。
「ここで育てている植物を使って、お茶やポプリ、エッセンスを作っているそうです」
かなえはみんなと一緒に、扉を開けお店の中に入って行く。
「いらっしゃいませ。あらっ、この間のお嬢さん。みなさん良くいらっしゃいました」
「こんにちは。今日はお友達を連れて来ました」
「まぁ、そうですか。ありがとう」
白髪のお婆さんは嬉しそうに微笑む。
ララちゃんは、ドライハーブが壁一面に飾られ、かごに山盛りになっている様々なハーブや、瓶詰のエッセンスを見ている。
「色々な香りがするのねー」と、メアリーさんは楽しそうに、お店の中を眺めている。
「あのー、私にもお茶をブレンドして欲しいんだが」と、ジミーさんはお店のお婆さんに話しかける。
「あらっ、ええ、もちろんです」
お婆さんは、ジミーさんの顔色を眺めたり、広げた手の平を見たりして考えている。
「うーん、そうですね」と、お婆さんはかごにハーブを次々と入れて行く。
他のみんなもその様子を興味深そうに見ている。
「はい、あなたにはこんな感じでいいと思います」と、お婆さん。
小さな黄色い花や、雑穀等が入っているようだが、よくわからない。
「これはどんなハーブなんだい?」と、ジミーさんが質問すると、
「一日の疲れを取る、疲労回復効果のあるハーブですよ。寝る前に飲むと良く寝られます」
「ほー、そうかい。それはいいなぁー」と、ジミーさんは嬉しそうだ。
「私にも、お茶をブレンドして欲しいわ」と、メラニーさんが近寄って来る。
やはり、メラニーさんも興味を持ったようだ。
お婆さんはメラニーさんの顔色や手のひら、脈拍も見てハーブを調合する。
ララちゃんはガラスのカップに入ったベリーベリーティーをリリちゃんの分も一緒に選ぶ。
ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリーなどが入っているようだ。
それと、ララちゃんがメープルキャンディーを欲しそうにしていたので、お土産に購入する。
ジョンさんはパチュリと書かれた匂い袋を手に持っている。
殺菌作用、抗菌作用などの様々な効果があり、気持ちを安定させるそうだ。
タンスなどに入れて、衣類に香りを映らせるのがお勧めだと、お婆さんに言われている。
かなえは香りが気に入ったので、ラベンダーの入ったハンドクリームと、グレープフルーツの香りの石鹸にした。
買い物が終わると、お婆さんに見送られお店を出る。
「いいお店だったわねー。気に入ったわ」と、ハーブティーの他にもいろいろ買い込んだメラニーさん。
「そうだな、私はこの香りが気に入ったよ」と、買った匂い袋を取り出してジミーさんに嗅がせるジョンさん。
「ああ、なかなか良い匂いだなー」と、ジミーさん。
ジミーさんは帰ったら早速、ハーブティーを試して見るそうだ。
他の店も回りたいが遅くなるのでまたの機会にし、みんなで馬車に乗り込む。
「それでは、出発しまーす」と、かなえは馬車を走らせて行き離れた場所で馬車を停めると、スミス夫妻の家の庭へジャンプして来る。
「あーあ、もう着いちゃった」と、馬車から降りて来て残念がるララちゃん。
「フフ、ララちゃんたら、こんなに早く移動出来るのにそんなこと言って」と、メラニーさん。
確かにジャンプでの移動は、行きや帰りの途中でどこかに寄ったり景色を楽しむ事は出来ない。
「じゃあー、今度時間がある時に空を飛んで行こうね」
「うん、ヤッター!」と、喜ぶララちゃん。
ジミーさんと別れ、かなえとララちゃんはメラニーさんの所へ寄り、買い物した野菜やフルーツをポーチから取り出してテーブルに置く。
「今日はありがとう。引っ越しも出来たのに、食事や買い物まで行けて楽しかったわ」
「また、農場ドームへみんなで出掛けましょう」
「いいよー!」
かなえとララちゃんは、挨拶して外に出て来ると、リリララ姉妹の家の方へ歩いて行く。
「ララちゃん、もうすぐリリちゃんは戻って来ると思うけど、お家で待ってる? それとも私の動物達の世話に付いて行く?」
「うーんとねー、一緒に行きたい!」と、ララちゃん。
「わかった。それじゃー、移動するよー」
かなえはララちゃんとシャワードームへやって来ると、キングスとクイーンを順番に小屋へ移動させる。
シャワードームへウオッシュを掛け、雲の上の温泉に様子を見に行く。
リキさんとマリーは、森のドームへ行っているようで居ないので、サッとウオッシュを掛ける。
ララちゃんは、もう素早いジャンプでの移動に慣れて来たようで、景色が変わる度に楽しそうに周りを見ている。
牧場のジジさん達の様子をシロンに聞き、問題が無いのを確認する。
「シロン、パオちゃん達はどうしてる?」
「今は子猫のシャワードームで遊んでいます」
「えっ! パオちゃんもシャワードームに入ったのかな?」
かなえはララちゃんを連れて、パオちゃん達の様子を見に行く
『えーい』
『パオ、もっととんで―』
『キャッ、キャッ』
『キャハー』
子猫のシャワードームの中では、パオちゃんが子猫達と一緒にちょっと飛んでいる。
さすがにパオちゃんには子猫の様な敏捷さは無いが、それなりに楽しそうだ。
「パオちゃんも、とべるんだねー」と、みんなの様子を見ているララちゃん。
「フフッ、そうね」
「シロン、バニーちゃんとクーちゃんは?」
「今は、猫の温泉に入っています」
……1日中、子猫達やパオちゃんの世話では大変だものね。
放っておいても大丈夫そうなので、かなえはララちゃんを連れて、ジミーさんの家へ歩いて来る。
「シロン、リリちゃんはどうしてる?」
「今、動物ギルドに着きましたので、もうすぐ戻って来ます」
それなら、そろそろ夕食の準備をしよう。
「ララ、あのお茶が飲みたい」と、さっき買ったフルーツティーの事をララちゃんが言うので、リリちゃんのも一緒に準備をする。
かなえも前に購入した、自分様にブレンドしてもらったハーブティーを飲むことにする。
家の中から出て来たジミーさんも、今日購入したハーブティーを飲むそうだ。
「遅くなりましたー」と、リリちゃんが、走ってやって来た。
「お帰り、リリちゃん」
「お姉ちゃん、おかえりー」
お友だちと楽しい時間を過ごせたようで、リリちゃんは生き生きとしている。
今日の献立は前に皆で食べた、パエリアにする。
浅い大きなフライパンに黄色いご飯、プロの実に色とりどりの野菜が入っている。スパイスの香りがおいしそうだ。
今日はお昼に沢山食べたので、食べられるだけ自分で盛り付けらるパエリアは丁度いい。
それにサラダとポテトクリームスープにした。
飲み物はピンクベリーソーダとジミーさんのジンジャーソーダ。
お茶は、後でデザートと一緒に出す事にする。
「あのねー、今日ねー」と、ララちゃんはリリちゃんに話し始める。
引っ越しの事や、農場ドームの話し。レストランやハーブの店の事。
順番がごちゃごちゃなので、たまにかなえやジミーさんがフォローする。
「そうなんですかー。私も行きたかったです」と、リリちゃん。
「うん、今度みんなで一緒に行こうねー」と、かなえは約束する。
そろそろいいかと言う所で、お皿を片付けてデザートの時間にする。
リリララ姉妹にはお土産のイチゴパフェ、ジミーさんとかなえはフルーツタルトにする。
それぞれ自分のお茶を小さなポットに入れて飲む。
リリララ姉妹は嬉しそうにパフェを頬張っている。
リリちゃんは、今日は温泉で知り合った友達と一緒に遊んでいたそうで、家に行ったり食事をしたりしたそう。
楽しそうに話すリリちゃんは、いつものしっかりしたお姉さんではなく、普通の可愛い女の子に見える。
ジミーさんは、ブレンドしてもらったハーブティーが気に入ったようだ。
「これからは夜はこのハーブティーにしようかな……」と言っている。
食べ終わり、お皿を片付けると、今日買ったお土産をリリちゃんとララちゃんに渡す。
「では、また明日ねー」
かなえはアニマルドームから、自分の部屋へ戻って来る。
はー……終わったー。
家に戻って来ると、ホッとする。
楽しかったけど、どこか緊張していたようだ。
今日は泡風呂に、肉体疲労緩和と美容効果を付けてゆっくり入る。
「あー、気持ち良い―」
体から疲れが抜けて行く。
ハーブティーの効果もあってか、あっという間に眠くなって来る。
そろそろ、寝よう。
かなえはお風呂から上がると、寝る支度をしてベットに入る。
今日からスミス夫妻がアニマルドームの住人に仲間入りだ。
みんなで仲良くやって行けるだろう……。
かなえは灯りを消して、眠りに就いた。
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ポイント
プラス 2000 引っ越し疲れの緩和飴×2
マイナス 2500 ランチ×2
1500 パフェお土産用×2
500 クッキーお土産×2
1500 リリララ姉妹用お土産
1000 ハンドクリーム、石鹸
残り 221万0400
パワー 497
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予定 リリちゃんも農場ドームへ連れて行く
動物達を連れてお出掛け
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給料30日目 牧場の従業員見習い 15万
動物ギルド長 20万ー6万(リリララ姉妹の残業代)=14万
アニマルドーム管理人 30万




