盗賊のターン!
盗賊
外見、白銀髪翡翠目。身長、百六十三くらい(ヒール込)? 右目が前髪に隠れている。
性格、テンション暴走人。口調迷子人。キャラ(ある意味)無崩壊人。要するに、いつもテンション暴走気味で、口調は常に迷子、キャラは固定していないので崩壊することもない。
趣味、謎の研究、裏で暗躍、こそこそ、情報操作・収集、かっこいい武器集め。
好きなもの、モーブの作るお菓子、勇者、モーブ、可愛い、かっこいい、綺麗、女性。
嫌いなもの、押し付けられる仕事、(嫌いってわけじゃないけど苦手なのが)騎Cに仕掛けられる遊び、口にするのもはばかられるカサカサ蠢くあいつ!! あー、もう、思い出したくもない!!
ナ『盗賊さん!? これプロフィールですから落ち着いて!?』
盗「ごめんねー、でもねー、だったらねー、会話もいけないんじゃないかなー?」
ナ『あ……けふんけふん。脳内カットでお願いします!!』
一人称、女バージョンだと何でもアリ、男バージョンだと女っぽいのはなし。多いのは僕。
この世界にただ一人の白銀の髪。この世界では、色のない髪は呪われた証。白銀は最上らしい。
以上。
ナ『盗賊の家の前です』
魔「……何度見ても、あれだよな……うん……」
ナ『盗賊の家はこここそラスボス住んでんだろ!? って感じのおどろおどろしい、こわーい小さなお城です。そう、お城です。本当に小規模ですが、細かい細工などもあってちゃんとしたお城なんです。お金持ちの誰かがここを作り、その後違法な人体実験やらなんやらを犯し、その被害者の怨念に逆襲され、ここは廃墟になり、ここは悪霊が大量に住む最凶の場所になったそうです』
魔「んで、そのままじゃあれだからって言うから、調査員を結構派遣したんだがほとんど悪霊の餌食になってどうしようもなくなったところを、俺がほんのジョークで家さがししてる盗賊に紹介したら採用されたってユー……」
ナ『という経緯から、盗賊の家は魔王のジョーク城と呼ばれることとなりました。ちゃんちゃん』
魔「ちゃんちゃんじゃねぇよ……ほんのかわいい冗談のはずだったのによ……しかもちゃんと住んでいやがるし……」
ナ『あ、家を買うことになった詳細だけだったら『魔国の日常』の最後の方にある、盗賊、家を買う、っていうのを見た方が早いですっ!!(宣伝)』
魔「……」
ナ『で、盗賊さんになんかようなんです?』
魔「いや、ちょっと、な……」
ナ『モノホンのホラーハウスにビビりつつ、玄関のドアの前に立った魔王』
魔「……」
こんこん
……
こんこんっ
……
こんこんこんこんこんこんk ばんっ!!
盗「うっさいなぁ!! どんだけ叩くつもりだ!? あぁ!? 居留守ってことわかれよ!! なんかの勧誘ならお断りだ、ぼぉけ!?」
扉を跳び蹴りしつつ開け放つ盗賊。
魔「ドアぁぁぁあああ!?」
ナ『男バージョン盗賊さんです! 初めましてですねっ!?』
髪、ストレートロングポニー。服、黒のフード付の上に、下は普通のズボン。身長、勇者よりも少し高め。
魔「いきなりマシンガントークやめろよな!? 俺だよ俺!!」
盗「あん? 新手のオレオレ詐欺?」
魔「ちげぇわ!!」
盗「……」
魔「……」
盗「……」
魔「盗賊ー?」
ナ『突然黙った盗賊の目の前で手を振って反応を確かめる魔王』
盗「……ん、魔王? 何? 今ちょっと立て込んでるんだけど?」
魔「ちょっと頼みがあるんだが……」
盗「書類整理ならお断り」
魔「違う」
盗「じゃぁ、ナニ?」
魔「実は」
盗「実は?」
魔「……」
盗「……」
魔「ゆ、勇者に、だな……言いたいことがあるっていうかなんというか……」
盗「はっきり言えよ。オトコだろ?」
魔「……勇者に告白したいんだが力を貸してくれ!!」
盗「……」きょとん
魔「……」
盗「……にまにま」
魔「なんだよ……」
盗「とうとう言う気になったのか!? んだよ! やっとか、やっとなのか!?」
魔「う、うるせぇ」
盗「それならとっても協力しちゃうぜぇぃ!!」
魔「日本語おかしくね!?」
盗「なんでもいいじゃん! 入んなよ! 幽霊ちゃんたち、研究室見といてねっ」
幽霊「……」ぺこり
魔「え、おま、それ……!?」
盗「ここに住んでた悪霊ちゃん。力づくでいったん従わせたけど、今はちゃんとふつうに下僕」
魔「……」
ナ『下僕も力づくもあまり変わらないような……』
盗「そう?」
幽霊「お茶、準備いたしますか……?」
盗「じゃ、頼もうかなぁ」
幽霊「……」ぺこり
魔「……」
ナ『……』
盗「太陽の光浴びても大丈夫だし、可愛い女性の幽霊ちゃんも多いし、気配り上手! おかげで家の中もいつもきれいだし、重宝するわー、まじで」
魔「……そうか……」
ナ『さすが何でもアリ、謎の人、盗賊さん……』
盗「?」
盗「さぁさ、座って。モーブほどじゃないけどね、お菓子もあるよ」
魔「あぁ、サンキュ」
盗「ま、実験的に多少のお薬混ぜ込んでたり……?」
魔「ぐほぁ!?」
盗「なーんて、ほんのかわいい冗談さね」
魔「どこがだよ!!」
ナ『かなりのブラックジョーク!!』
盗「いや、そらすまんね」
ナ『確信犯!』
盗「そんな濡れ衣だよぉ」
魔「いやぜってぇ……」
盗「それでぇ、魔王様は俺に何の御用でしたかなぁ?」
ナ『強制的に話を逸らしにかかる盗賊さん!!』
盗「だまらっしゃいな」
魔「で、えっと……」
盗「……ここに、ずっと前に一回行った遊園地のペアチケットと、アトラクション優待券があります」
魔「……」
盗「普通だったら、見返りを求めるところですが、俺は勇者に幸せになってもらいたいしね。特別にタダでいいよ」
魔「そこは普通にタダでいいんじゃねぇか……?」
盗「ダメダメ! 魔王が僕に感謝してくれないじゃない!」
魔「……」
盗「後は君が考えることさね。俺はとりあえず応援しているよ? ガンバりゃんせ」
魔「……」じっ
盗「……何か?」
魔「遊園地に行ったとしてよ?」
盗「はいはい?」
魔「どう、すれば……」
盗「おい、遊園地だぞ!? デートの定番スポットだぞ!? 告白すんだろ!? 男だろ!? 頑張れよバカ!! 自分で考えないとダメだろ!? ドアホ!!」
魔「そ、それはそうだけどよ……俺らだぞ!? 絶対ただ単に楽しんで終る気がするんだが!?」
盗「……そうだろうねっ!!」
魔「そこ納得すんなよ!!」
盗「だー、もう! 確かにね、しょっぱな告白しても困るだろうし!? 遊園地楽しむのもいいよ!? けどね、ちゃんと目的忘れちゃダメですからね!? わかりました!?」
魔「なんで最後先生みたいになってんだよ!! わかってっけども!!」
盗「よろしい。では、頑張りたまえよ!」
魔「まて、盗賊!!」
盗「まだ何か!?」
魔「……告白するのにいい場所知らね? ロマンチック~っての? 女が好みそうな……」
盗「俺に聞くなよ……」
魔「……そうだよn」
盗「勇者好みの蝶々が飛び交う妖精の花畑一個くらいなら知ってっけど」
魔「それでいいじゃねぇか!!」
盗「え、ヤダよ! 俺がユシャちゃん喜ばそうとしてとっておいたとっておきもトッテオキ!!」
魔「俺のジン生かかってんだよ!!」
盗「しらねーよ!!」
魔「知らねーとはなんだ! 友達だろ!?」
盗「やめろよそのいい時だけ、心の友よ~! とかいうどっかのガキ大将みたいな感じ!!」
ナ『それh』
魔「利用できるものは利用する、それが魔王様クオリティ」キリっ
ナ『……』
盗「わーかーるーけーどー!! 利用されるんはあんま好きくないでぇ!!」
魔「いきなり方言入れんじゃねぇよ!!」
盗「うっせぇわ!! 帰れ帰れ!!」
魔「あんだと!?」
盗「だまりゃ!!」
魔「一つだけ言うこと聞くから!!」
盗「んじゃ、聞かずにさっさと帰れって言う願いを……」
魔「却下」
盗「をい」
魔「他!!」
盗「……んー……んじゃ、魔王、カラダで払ってよ?」
魔「……きゃーへんたーい」棒読み
盗「おい」
魔「俺の体だけが目当てなのねっ!?」
盗「……体パーツパーツにばらして売るぞごら」
魔「そっちも勘弁! ってか、ちゃんとツッコめよ! こっちが恥ずいわ!!」
盗「臓器は高いらしいぞ?」
魔「だから勘弁!!」
盗「魔王の血肉か……うまそうだな……」
魔「食用かよ!?」
盗「甘美な誘惑だ……」ずいっ
魔「寄るな触るな近寄んなー!! おめー今男だろ!?」
盗「まぁ、俺は女性の方が好きだけど、男とかそういうの抜きにしても抗いがたい欲求だよ……?」
魔「しーるーかー!! って、なんだよこのボケのオンパレード!? ツッコみつかれるわボケ!」
盗「あははっ、やりすぎた? 怒ってる? 魔王おもしろーいっ!」あっさり離れる
魔「盗賊……?」額に青筋が……
盗「ごめんって! ……あれ? 魔王ってこんなにからかいやすいキャラだっけ……?」ぼそそっ
魔「おい最後のまで聞こえてんぞごるぁ!?」
盗「にゃははっ、悪い悪い。ここ探すの大変だったから少し腹立って仕返ししたくなっちまってねぇ」
魔「……」あ・お・す・じ!
盗「教えてあげるよ、からかったお詫びにネ」
魔「サンキュ、って言っていいのか悪いのか……」
盗「www さて、ここに行くならとぉってもロマンチィ~ックな状況じゃないと許さないよ?」
魔「ってぇーと?」
盗「ふふふ……サプライズ感って大事だよね……?」
魔「……ほぅ?」
盗「あとあと……」
魔「なるほど……んじゃ、ここを……」
盗「それもありあり……」
魔「……俺頑張るわ」
盗「頑張ってよ。俺のユシャちゃん、泣かせたら承知しねぇから、ね?」
魔「わぁってら……」
盗「……今回は邪魔しないつもりだけど」
魔「しねぇの!? おめぇが!?」
盗「……じゃぁ、行ってやるし! 物陰にわかるようにガサゴソ隠れてやんよ!」
魔「それ隠れてるって言わねぇよ!!」
盗「ってか、横道それ過ぎた! 魔王からかうのに文字使いすぎた! 締めますね!!」
魔「それ全部お前のせい!!」
盗「はいはいはいはいっ!! ナレーさん……?」
ナ『と、途中から、私の入るすきなかった……でもめげない! それが私!!』
魔「なんか可哀想なことになってるナレーは無視して……」
ナ『え、酷い!!』
盗「みなさーん! 作者も俺も、ダークなテンション絶賛好評暴走中でしたー!! ごめんねー!! これでも結構まろやかに直したんだよー!?」
作『つまんなかったら最後は適当に読み飛ばしてくれていいんですよー!! まぁ、いまさらですが?』
魔「おい、なんで作者が普通に入ってきてんだよ」
作『おっと失礼……』
ナ『はいはいはいはい! 締めますよーっ! お疲れ様でーす!!』
皆「まったねー!!」