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エブリデイ・オブ・魔国  作者: 盗賊
 
3/66

魔王のターン!

 個人ターン! に見せかけた、①です。

 皆のことを覚えていただくために容姿とかは簡潔に書いてあります。

 勇者と魔王がセットですー。

 魔王

 外見、赤髪黒目。身長百七十くらい? 左耳にピアス。仕事時には眼鏡着用。

 性格、めんどくさがりだが、結構面倒見がいい。なのに、やらなくて済むような仕事は(主に盗賊に)押し付ける。柄は悪め。

 趣味、布団でゴロゴロ。かっこいい系のアクセサリー集め。

 好きなもの、モーブの作るお菓子、お菓子、コーヒー、惰眠、絶叫系アトラクション、バドミントン、わいわいすること。

 嫌いなもの、書類の山、人ごみ、可愛い物、甘ったるいの。

 口癖、だりぃ、ねみぃ、めんどくせぇ。

 以上。


ナ『これは紹介よりも前のお話……』


魔「盗賊ー?」

盗「……魔王? 何? 今ちょっと立て込んでるんだけど?」

魔「ちょっと頼みがあるんだが……」

盗「書類整理ならお断り」

魔「違う」

盗「じゃぁ、ナニ?」

魔「実は――――」


ナ『とある日の魔王城執務室。魔王と勇者でお茶中』

盗「やほやほ~! みんな元気してるぅ!?」

ナ『突然の乱入者……』

魔「んだよ、朝からそんなハイテンションで、どうした? だいじょぶか? 頭」

盗「ヒデェ! 頭の心配しないでよ! ただちょぉっと徹夜明けのテンションなだけだからんっ!!」

魔「……ある意味それもやべぇよ!?」

勇「……盗賊、ちゃんと寝ないと体に悪いぞ?」

盗「てへっ、思ってた以上に依頼人が極悪人で始末に手間取っちゃった☆ ま、その分慰謝料はぶんどってきたけどね」

勇「し、始末って……」

盗「あぁ、悪事の証拠揃えて騎士団にポイしてきただけだから大丈夫。流血沙汰は起こしてないわよ?」

魔「極悪人って、何依頼されてたんだ?」

盗「媚薬作って~って言われたんだけどさぁ」

勇「び、媚薬?」

盗「惚れ薬。ま、正確にはただの毒にもなりかねんあぶねーやつだけどな」

勇「何作ってるんだお前は!!」

盗「作ってないよ? 依頼されただけ。無理して危ない橋わたる必要もないしねー」

勇「そういう問題じゃないだろう!!」

魔「で、その毒薬をどうするつもりだったんだって?」

盗「魔王に盛るはずだったんだってー。自分の娘でも嫁がせるつもりだったんじゃないのー?」

魔「へー、めんどくさー」

盗「だよねー。てか、魔王枯れてるもんね。盛っても枯れ木に効くかどうか……」

魔「誰が枯れ木だおいこら盗賊?」

盗「実際そうじゃないのよさー」

魔「枯れてはない。あんまり興味がないだけだ!」

盗「それあんまり変わらないヨネ(笑)」

魔「……」

勇「……」

盗「って、違う違う! こんなことはなしに来たわけじゃないわよん? これよこれ!!」

魔「んあ?」

勇「チケット?」

盗「最近魔国最大の遊園地とやら? が、リニューアルしたらしくて、それの無料券!」

勇「おー! 皆で行くのかっ?」

盗「残念ながらぺあちけっつー」

勇「ペアチケット、か……じぁ、後二枚を割り勘にして……」

盗「残念ながら日にち決まっててー、その日はいけないからー、魔王と勇者、二人でいっといでー」

勇「スナイp」盗「あいつは俺連れてくから」

勇「えー、せっかくなんだからみんなで行きたいじゃないか」

盗「また今度にしましょ? ね、魔王?」

魔「え、あ、あぁ、そうだな……?」

盗「……」にまにま

勇「魔王?」

魔「行くか、勇者? 二人で」

勇「え、ふ、二人で!? い、いい、いいのか?」

魔「なんで遊園地に行くだけなのにそんなにきょどってんだよ」

勇「だ、だだだ、だって……\\\」

魔「一回だけ一緒に行ったよな?」

ナ『日常、の方で一回だけ行きました。ネタです。リア充してんなぁ、ケッ! のノリでした、ハイ』

盗「じゃ、そゆことで。魔王、勇者お願い、ね……?」

魔「おうよ……サンキュな」ぼそっ

盗「別にぃ? ……ちゃんとやんなさいよ?」ぼそそっ

魔「……もちろんだ」

勇「……二人で何ひそひそ話してるんだ?」

盗「なぁんでも?」

魔「ないぜ?」

勇「……そうか……」


ナ『えー、本日は晴天なり、本日は晴天なり!!』

勇「うるさいぞナレーター」

ナ『ふんわりシフォン地の青い花柄ワンピースに白いカーディガン、白レースのカチューシャ。春らしい、女性らしい可愛い系です! きゃー、魔王のこと意識しちゃってふだん着ないようなかわいい系ですよ!! きゃー、若いって、青春っていいですねー、リア充ですねー、……けっ!!』

勇「お前はけなしたいのか冷やかしたいのか嫌がらせしたいのか……結局何がしたいんだ!!」

ナ『全部です!!』

勇「……」

魔「わり、遅れた」

ナ『白いシャツに、黒いパーカー、カーキのズボン、まぁ、普通ですね』

魔「その評価はなんだ」

ナ『普通です。それよりも、魔王?』

魔「あ?」

ナ『こういう時は女性の方が、あ、ごめ~ん、まったぁ? って来て、ううん、今来たところだ。的な……』

魔「よし、行くか勇者」

ナ『え、ちょ、無視ですか!?』

勇「行くかっ!」

ナ『や、あの……!?』

魔「やっぱ最初は絶叫系だろ!」

勇「あっちのシューティングゲームも面白そうだぞっ」

魔「絶叫系制覇してぇ!」

勇「せ、制覇はちょっと無理があるんじゃないか!?」

魔「ほらほら、走るぞ勇者っ」

勇「人の話を聞けー!!」

ナ『魔王が勇者の手を引いて、走り出しました……私のことは知らんぷりです……ぐすん……』


魔「楽しかったな。一回転するのとか!!」

勇「そうだなっ」

魔「もう一回乗りてぇけど、盗賊にもらった優待券もうねぇしなぁ……」

勇「人気だからな、相当並ぶぞ」

魔「またすいてたら来るか」

勇「そうだな」

魔「あ、もうすぐ昼か。ちょうどいいからなんか食おうぜ」

勇「そうだな」

魔「そこのエビマンがうまいって評判なんだ、食ってみねぇ?」

勇「いいなっ」

ナ『……すっかりデートですね……私がいること忘れてませんか……ぐすん……』


魔「よっしゃ絶叫系制覇!!」

勇「本当に制覇するとは……」

魔「って、フツーに楽しんでるし、俺……いつ、言うかなー……」ぼそそっ

勇「なんだ?」

魔「いや、こっちの話。……で、次何乗るか?」

勇「そうだな……」

魔「あ、お化け屋敷……」

勇「ま、魔王、次はあれいこうあれ!!」

魔「んー? 勇者? どうしてそんなにお化け屋敷から逃げたそうにしてんだ?」

勇「き、気のせいじゃないか!?」

魔「そうか、じゃぁ、次はお化け屋敷でも行くか! あんま並んでないし!!」

勇「やめよう! あんなの行くくらいなら他のところ行こう!!」

魔「俺は今猛烈にお化け屋敷に行きたい気分だ」

勇「どんな気分だ!!」

魔「行くぞー!!」

勇「やーめーろー!!」

ナ『……いちゃつきやがって!! けっ!!』


勇「ぐずっ、なんで私が……」

魔「おばけなんていねぇって」

勇「おばけが、ここここ、怖いわけじゃないぞ!! ほ、ホントだぞ!!」

魔「へいへい」

勇「うぅ……」

魔「ダイジョブだって。そんな怖ぇならどっかつかまっとけよ」

勇「……」こく

ナ『魔王の袖をちょみっとつまむ勇者。……かわいいですねっ』

魔「ほら行くぞ?」

勇「うー……」

魔「……」

 すたすたすた

勇「……」びくびく

魔「大丈夫か? 歩くの速くないか?」

勇「だ、だいじょぶだっっっ!!」

魔「そうか?」

勇「そうだっ」

お化け「がおーっ!!」

勇「きゃー!!」ぎゅぅぅぅううううう!!

魔「勇者!?」

勇「きゃーいやー!!」

魔「ちょ、落ち着け……ダイジョブだからっ!!」

勇「いやー! いやー!!」

魔「ちょ、ゆう、くる……っ」ぺしぺし

勇「え……あ、わっ!! ごめん魔王!!」

ナ『勢いよく離れる勇者』

魔「げほっ、だ、大丈夫だ……げほっ」

勇「ご、ごめん……」

魔「いや、抱き着くのはいいけどよ、首とかはやめてくれよ? 死ぬから」

勇「\\\\\」

魔「勇者?」

勇「だ、だきつ……ご、ごめんっ!!///」

魔「ん? あぁ、力強かったけど別に大丈夫だぞ?」

勇「そ、そっちじゃないんだが……」

魔「え?」

勇「べ、別に! なんでもないっっっ!!」

魔「そ、そうか……?」

ナ『魔王、どんかぁん』

魔「え?」

ナ『はぁ……』

魔「なんで俺溜息つかれてんの……?」

勇「知るか!」

魔「え、なんで俺怒られたの……?」

勇「魔王のバーカバーカ!!」

魔「え、えぇ!?」

お化け「……いちゃつきやがって……!!」

魔「え……」

お化け「けっ」

魔「……」

勇「……」

魔「……な? おばけなんていねえだろ?」

勇「そ、そうだな……」

ナ『お化けさん、夢壊しちゃいけませんよ……』

お化け「ケッ!!」

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