風属性のマギアは普段どんな授業とかをするの
普段通り、スープとパンを貰って食べて食堂を出ようとしたら、先のルビーさんが食堂にも来ていた。一瞬話しかけようとしたのだが、おれもそろそろ時間が曖昧だし、人がいっぱいだし、彼女もなんか周りの人に訊いて助けられてもらって案内されるのが見れた。まあ、自分が余計に行ってなくても大丈夫らしい。
共同作業ができそうな人だ。
中庭を通って風の堂に向かう。
「こんにちは」
「四属性くんじゃない。こんにちは」
一階からすぐギルドの、風の堂の個人倉庫。入り口でおれの魔力を読ませて、先と同じく自分のところまで案内されて、おれは自分の教科書と素材を手に入れた。
そう、おれは地味にそれぞれの堂にぜんぶ個人の枠を貰っているのだ。だけど、実際にこの為に特例の条件を満たさないといけないし、勉学には必要な物品がいっぱいあるので、これは必要なこと。……だとギルド長が判断してくれているので、おれはずっとこのような待遇を貰っている。倉庫の廊下には人がいっぱいで、おれはぶつけないように注意しながら講義室に向かった。
「こんにちは」
「ちゃお」
「おはようございます」
「もう昼休みだし」
「あははそうかー」
「今日の授業ってなんだ」
「風の刃じゃないの」
「風の刃か。怖い魔術だよな」
自分たちさえもそんなに真剣に受け入れてないじゃれ合いをしながら、おれと風のマギアの生徒たちは教室に入った。時間はちょっと残っていたので、おれは先まで「フラマとして」考えて見てたことを忘れて、中庭から切り替えてる魔力の属性とも同じく、観点と世界観も風属性の魔術師に合わせながら授業の始まりを待った。そうしていたら、すぐ教授が入った。
「こんにちは」
「こんにちはせんせい」
「今日はカリキュラム通りなら攻撃魔術を学ぶ順番だ。そして実戦の練習は予定されていない」
「はい」
みんなが本を開いて今回の内容を探す音がした。
「講義の冒頭にまた繰り返したいと思うが……攻撃魔術とはなんだろうか、なんのために作られていたのかをもう一度触れて、そのあと進みたいと思うんだ。
世界には様々な元素が存在して、その中で人は自分を中心に周りを感じながら意思疎通をして生きている。なにもかもが疎通で、それは言葉とジェスチャーが主であるが偶には争うことも発生するんだ。戦いもまたその意思疎通の1つなんだ」
一部の生徒が頷く。
「物事をわかってから周りのことを知り、自分なりの取柄と欠点を知り、だいたいの人間はできるお仕事をやって生きる。その中で自分に向いていることに出会うとてもラッキーな事もあったり、ぜんぜん合ってる気分がしないけど仕方ないまま状況がそうあったから、自分の身体能力に合うから、家系代々のお仕事だから、そうしないと結婚できないから……それぞれの理由でとりあえず『社会というものがある』ことを前提とすると個人はその小さい塊の一部となる。その一部でいながらそれに順応したり走ったりしながら生きるのが人生だ。
だが……時にはその社会の構成員の間の衝突や、社会そのものを脅かすものとの競争が発生するのだ。
それが国々がいつもどこかは戦争をして自分の偉さによって従って生きるしかない理由でもあるし、お偉いさんがいつもよくわからない家門の中の言い張りをして相手より上に立とうとする理由でもある。
そして社会の間ではない、人の国の恩恵を貰えない里の場合は……自然環境そのもの、もしくは猛獣などが闘争の対象になる。だから人はどんなに普通の村、なにもない国だとしても最小に防衛するための手段を大事にするのだ。そして、この戦いのために我らアリアが持つのが風の攻撃魔術なのだ」
「ちょっと長かったですね」
隣の助教さんが言った。(アリアはこのような時に別に生徒が喋ってない。みんな空気を読み過ぎているからだ)
「うるせー
まあ、確かにそうかも知れないが。でも大事な話だから2回言ったのだ。
私たちマギアは基本的にその『普通の』社会からは非凡使いとして難しい奴だと認識されて、そのエーテルを見て聞く能力から普通のお仕事をこなすことも難しい。だから私とこの人とみんなは偉大なるラファエル・ムジカ率いる風のマギアの一員になってここで勉強することができるけれど、『どの国も里も防衛は必要』であるように、私たちだっていざとなった時に自分の体を守るチカラを持つことは凄く大事なんだ。だから普段のお仕事ではないし実際使うことになったらそれは非常に苦しい状態になるが、アリアもフラマやアクアのように険しい攻撃魔術を持つことになっている」
教授は飲み物を一回飲んで、話を続いた。
「諸君みんなが知ってるように、今回学ぶことになるのはいちばん普通に使われる風の攻撃魔術、風の刃だ。エアー・カッター、ウィンド・ブレード、アキエス、エスパーダ、どれでもいい。ただ意味が通るといいけど、基本的に言葉が統一された方がいいからエアー・カッターと言おう。
該当するページでの絵図を見たまえ」




