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アルス・マキナ

「パート分けがよくできてると感じます」


彼の話に私は頷いた。


「今回、完全に『土の堂にだけ』雇われてるカタチだから契約が複雑じゃないんだね。まあ、今このように当日に支払いができるということも凄いことだしな」


「お偉いさんは約束も守らないし、遅いし、逆に罪にしようとすることも多々ありますしね。怖すぎます。

その分、魔術ギルドはくらいは高いけど、ちゃんと同じ『アルティ』だという気がして」


「本当にそう」


その言葉に、わたくしは自分が知ってる魔術ギルドのことをちょっと思った。

魔力素材としての宝石をもらったら、わたくしも間接的に関わることになるだろう、四属性。火に水に土に、木じゃなくて風が入り、金は非凡の騎士団が文字通り金属の剣を持つと言うことだ。

それで東の「五行」とは明らかに順番が変わって、優先度が変わったと言うべきだが……でも、似たようなものではある。


今の魔術理論の根源になる四元素の話。

古代ギリシャからその話が残っていたのだ。書物は旅ができるから、それが残っていたアラビアからまたラテン語に翻訳をして、キリスト教のバイブルの「4方の大地」だっけか。その部分となかなか組み合わせが良いから、見るに良いから非凡使いたちをバイブルの言葉の元にしよう、と始まったのが最初の魔術ギルドのはずだ。(ちょっとは違うかも知れない。もう曖昧に始まってる中で、思想的根拠が太くなった時期かも知れないな。あとで記憶を同期するべきだ)


そんな過程に翻訳とか行商とか職人としてなんか関わっていた(わたくし)であるが……平凡の学文を学びそれを残すのは人の子なので、それは非凡使いも同じ。

平凡の社会の秘術(シークレット・ヘクス)を学ぶのはエーテルの素質を持つ人の子なので、わたくしは逆に言うと元の自動人形(オートマトン)の性質から、その人たちを真似てるのだと言っても良い。パクリ、は言い過ぎだが(何故なら私もそこそこその知識の「(かさね)」に貢献してるからだ)方法もことわりも普通の人から取っている。

それを何千年やってるからそれはなんでもできる系になる。平凡の社会での「全能(ぜんのう)」だ。


ただ、それは平凡の技術のことで、それを自分の非凡の体でやるということ以外はそんなに特別な技はない。

自分の機能、機械としての技を少し扱うことができるということだが……これはもちろん今回の「設計図の写本」みたいに、普段も見せ過ぎていると平凡の社会で普通に生きれない。「ば、化け物〜!!!」になっちゃうから、なるべく人間のように生きるしかないのだ。


とりあえず、だからこそ秘術とはあまり(ニュー)がなかった私であるが、報酬をもらったらな。リソくんと「魔術ギルドを前提にする、非凡の術にも慣れてる」後継機を作りたいと思ってる。


「お、始まってます?」


「アルベルト・レグノさん!」


「わたくしからか。他に悪いな」


「んん〜ま、リストの順番からか。それは仕方ないですね。それでは、また会いましょう」


「それではまた」


わたくしは呼ばれたまま、土の堂の執務室に行った。

倉庫と事務所のように、めちゃくちゃ忙しいメガネの人たちが書類作業をしてる。


「アルベルト・レグノさんですね、今回の大魔術(マギア・マキシマ)に設計と監督役として参加していらっしゃった」


「はい、本人です」


別にそのあと死んじゃって代替(スペア)になってもない、正真正銘の本人だ。


「はぁい、こちら契約書と支払いの文書です。求むのは質がいい宝石として、僕たちデュラの物品にちょうどいいものが残っていたので、その在庫で支払います。種類はさまざま、アクアの浄化を行っていますので、魔力素材としての扱いは難しいかも知れないから参考してください!ルーペ要ります?」


「お願いします」


実はわたくしは視力がちょっと高性能なので別にその必要もないが、こんなところに「いいえ、大丈夫です」とカチャカチャと、目を大砲のようにしちゃうとそれが「ば、化け物〜!!!」になっちゃうというそういうことだ。


「はいこちらに」


「ありがとうございます。ギルドを信頼するので簡単に見たいと思います」


「それは嬉しい言葉です」


私はそのガラスの拡大鏡で、貰った宝石を確認した。ワンドに使うそれぞれの属性のものかな。ルビーにサファイア、トパーズにエメラルド、そしてその他ちょっとだ。

これらを他の技術者たちはちょっと魔術は怖いし、現金の方が良いからって金貨をよく選んだと思うけど、わたくしはこの魔力素材だった平凡の宝石、これこそが目的だったので、「現金をすぐ使っちゃうとよくない、でも素材は結構持ってる」今の土の堂と互いにいい状況になってた。別に意図してないが。


「はい!!!完璧です」


「それでは、支払いは終了です。同時に土の堂との契約関係もなくなり、ギルドの来訪者になりましたので、あっちの廊下から安全に退場、帰宅してください」


「ありがとうございました、またのご利用を」


「こちらこそ、ありがとうございました」


わたくしは袋を奥に詰めて建物を出た。

街中と違って風属性のエーテルをいっぱい張っていて、生活を快適にして安全を求む、その声を大きくする魔術の費用にする。


「なるほど、よく考えた術だ」


「こんばんは」


「こんばんは、土の堂と契約してた技術者です。

こちらギルドとの証書ですね」


「確認できました」


「良い夜を」


「その挨拶流行ってるのかな」

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