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型物理性のデメリット

うむ、そうだったのか。

どうやらわたしは、こどもの頃に見てた虫たちにも強い印象を持っていたらしい。

葉を食う芋虫とか、よくも(いじ)ったよな。自然を愛し生命と共に歩むドルイドとしてそれはどうかとも思うけど、隠れ郷の遊びはだいたい花と虫に限る。

それはそれとして

だからだったが。

考えてみれば、「根を張って吸う」のではなかったのだ。それが植物だ。だから違和感があったのね。


「非凡の行動は、技術的にできるとしても、「なんでこいつがこういう技を使う?」になると、その瞬間ひどいデメリットを負うのだ」


「マジでございますか」


「うむ、それを「型物理性のデメリット」と呼ぶ」


そのまんまだった。

つまり、非凡の存在や、非凡の才がある平凡の存在は、エーテルの知識や技を使う時に、違和感がないように注意することだった。自分の物語を大事にすること。

なんか使えそうになったとしても、わたしも「元素魔術(エレメント・マジック)」の領域を侵すとダメだ。そんな感じだ。


「そして、何を隠そう、それはおまえが負っている危険でもあるのだ」


「そうですか」


そんな気がしたのであまり驚かなかった。


「うむ、おまえが「人間の女の子」の雰囲気を維持できなくなると、その反動が来て、人の子には討伐されますわ、術は忘却し、「白神女の真似事」も通じない。「座標の衛星」も「森の姫様」も台無しだ。爆発エンディングって最低~~~!!になるのだ」


「ブイオさまも結構困ったもんですね」


「そうだよ」


やはりブイオ様は「座標の衛星」にしようと、初めて意図した「星のワンちゃん」を召喚出来たら、今「欠片」をめちゃくちゃ集めたのではないか、と、その材料だった娘であるわたしはちょっと罪悪感ではないなにかの曖昧感を感じるのである。

食べようと思った鶏とずっと旅してるそんな感じかも知れない。

聞いてみるか。


「ずっと疑問だったことが一つございまして」


「なんや」


やけになれなれしい。


「ただ「召喚失敗の使い魔」であるわたしを、そのままなにかの契約を破棄して、そのリソースで「ワンちゃん」をまた召喚したらよかったのではないか、とずっと思いました⤴

それはもしかすると。」


「はあ」と狼さまは、大袈裟なため息を吐き、答える。


「そうだ。それは「技術的にできるとしても、わたくしがやってはいけないこと」だったんだ」


「やはりか」


そう、そんなことをやると「星座」として邪道すぎるから、器だけがぎりぎり残っている狼は、そのままなんの意味も持たない、大義も捨てた面白くないけものになって終わりなのだ。本当に錆びついて、起動停止しちゃう。(なんということでしょう)

自分の物語性を守るのは大事で、それはお星さまさえも例外ではなかったのだ。

(やはりこう考えると、型物理性そのものが非凡の神様みたいなもんではないか?違うらしいけど。)


「まあ、でも、おまえはなかなかいい話し相手で、今の人の子の社会で動けるから、人の子を襲う「深紅の悪魔」を狩るには、それなりにいい特徴を持っている。」


「そうですか?」


それはちょっと意外だった。


「もしわたくしが「ワンちゃん」を召喚して、旅しながら「悪魔」を狩るとどうなる?人の子の社会は、まあ、どうでもいいけど、子供に狩りをさせる、くたびれた老いた狼になっちまうんだ。それもそれで絵図が非常に良くない。この話やったっけ」


「たぶんやってないと思います」


わからなかった。


「だから、わたくしはその時点で最善だと思ったけど、もともと最良ではなかった。それしか無かったからやっただけだ。そして、今の立場がちょうどいいのも事実。まあ、おまえがより強くなって、地域とかもわかるようになるといいと思ってるけどね。」


「む、それはこれからずっと頑張りたいと思います」


「そうだな」


なんか虫が葉っぱを齧る話から、意外とお星さまもみんな守らなければいけないらしい、宇宙のルールみたいな話になってしまった。

まあ、これも「かたものりせいのことわり」かもしれないけれど。

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