東方地底秘話39話
「私が操られなければ、起こらなかったことだ………。
もし、私が憎ければここで撃て。
覚悟はある」
「もしと言っているのは、俺が撃たないと信じているんだろ?
撃たないさ。それよりも、覚無に謝ったほうがいいと思う。
自分をぼろぼろにしてまで、俺の存在を取り戻したからだ。
どんな形であれ、俺はここにいる。
俺が死んでも俺は戻る。だが、覚無が死んだら俺も覚無も戻らない。
既に死んだ者を死なせないより、まだ
生きている者を死なせないことが優先だ。
もし、また俺が死んだとしても今と変わりないと思う。
過去を知ったから。
そうだろ、………覚無………」
優しく覚無を抱きしめた。
「俺が今のお前を見て、お前を置いていくなんて言ったか?言ってないだろ。
今、俺はお前を守りたいと強く思った。
まだ生きてるお前を。
裏で自分を傷付けてまで俺の存在を守ってくれた。
もう、俺が守る時だろ。お前のことを信じてやるから。だからお前も俺のことを信じて頼れよ、な?これで悩みは解決したはずだ」
「…………うん」
「…………私は帰る」
「あ、ルーミア………」
まあ、今でなくてもいいか。
帰るぞ、覚無」
「どうやって?」
「普通にお前を抱いて飛んで帰ればいいだろ」
「そういうことじゃ………」
地霊殿に帰る途中。
「ちょっと、いきなり飛ばないでよ!
全く………」
「叫ぶと傷口が広がるぞ?」
「私………重くない?」
「答えない」
「ち、ちょっと、言ってよ!」
「お前の2択は選ばないほうがいい」
「……………ばか」
地霊殿に帰宅した。
「覚無。とりあえず休め」
「覚故」
「どうした?」
「何が『信じてやる』よ。『信じて下さい』でしょ」
「そんなこと言うか。大体、なんで敬語なんだよ」
「なんとなく……かな」
「はぁ………」
「あ、聞き逃したわね!この…………」
………このほうが楽しいかもしれない。




