東方地底秘話27話
それならどうか、その過去を………
「何?そんなことを言った覚えがないって?
私はねー?あなたの発言を一言一句間違えずに全部覚えているの。
あなたは、口数の少ない人だけど、私にはたくさん話をしてくれたね。とっても嬉しかったよ。何も言わなくても私への思いは伝わっていたけどね。あなたの考えていることもほとんど分かる。
だから、過去を塗り替えようとしないで。過去は変えられないし、変えても思い通りにはならない。その時だけ思うがままになっても、最後には後悔する。過去を変えても、いいことはないんだよ。
それよりさ、未来を良くすることを考えようよ。先のことなら、まだ変えられる。
『今の不運は未来の幸運』
例え過去に嫌なことや辛いことがたくさんあっても、未来の幸運になる。
願いは祈るだけじゃない。叶えなきゃ。
私は、あなたの願いを叶えたよ?
次はあなたの番、だよね?
確かに、私の愛が異常なんてことは分かってる。だけどさ、他人と同じ愛し方なんて嫌だよ。私には私なりの愛し方がある。
それが、結果としてあなたを縛るものになっていたの。故意にあなたを縛っていたわけじゃない。これだけは勘違いしないでほしいの。私のしていることが矛盾していたことに気付かなかったの。100%を通らずに120%になろうとしていたの。
それも、100%が最大という結果がありながら。
自分と全てが同じ自分すらいないのに、私があなたと同じ以上だなんて、どうしようもないこと。
私自身が、あなたを潰していたのかもしれない。ごめんね」
「俺も、お前の本当の優しさに気付かなかった。だから、自分自身の首を絞めていただけだ。
お前が謝る必要はないよ、覚無」
「そう?ありがと」
「俺とお前の、血は繋がっているのだろうか」
「繋がっているよ、今は」
「昔だ」
「確かめようがないわ」
「そうだな……。今更言ってもだな。というか、なんで双子になろうとした?」
「最も距離が近いのは、家族だから」
「親って誰なんだろう……」
「私の意識の中には、先祖の情報がないの。
いないことはないと思うけど……」
「先祖は知らないが、俺とお前は血の繋がりがあると思う」
「なんで?どうしてそう言えるの?」
「この瞳(3rd eye)があること。そして、互いの血を混ぜても異常なことがなかったことだ。予想だが、見知らぬ者の血を体内に入れると体の機能に何らかの異常があるはず。
しかし、そんなことは全くなかった。だから、血は繋がっていると思う」
「そういうことね。お見事!」
そんな雰囲気じゃないだろ……。
「まあ、血のことは愛の証明ということにしよう」
「そうね。無意味になってしまうからそうしましょう」
「うん」




