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第1話 千鶴、隔離地区に配属される
吸血鬼たちを隔離した地区がある。
そんな噂を耳にしたことはあった。
(まさか自分が配属されるとは思わなかったけどな)
俺は内戦で両親を失った。10歳になる前には少年兵として訓練を受け、ついこの前まで戦場を走り回っていた。それなのに、国のトップのロク様が、国内のあらゆる種族と停戦協定を結び、内戦は終結。
あっけなく、俺の世界は変わった。
そして戦場から引き揚げ、今後の生活を考えていた俺は、吸血鬼たちの隔離地区へ行くよう命じられた。
(内戦が終わったら、普通に暮らせると思ってたのに)
山道を歩きながら、内心舌打ちをする。聞いていたよりも、だいぶ人里離れている。身寄りのない俺は、辺境に送るにはちょうど良かったのだろう。
(仕事があるだけ、恵まれているか)
なにも期待していなかった。仕事や仲間、これからの出会いにも。




