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6「殲滅しよう」

 「――は、初めまして……」

 「うん……よろしく」

 「よろしくねっ!!」

 

 移動魔法を行使し、私はレイラとウテナを王城にある私の部屋へと連れてきた。

 今はトウマと二人が挨拶をしている。

 私はその光景を少し離れたところから眺めていた。

 

 「トウマ、実はな……私達で『白銀の豺虎』という秘密組織を結成したのだ。トウマも、レイラとウテナもその一員だ」

 「そうなんだ……秘密組織を既に作ってたんだ」

 「ああ。世界征服のためにな」

 

 私は笑いながらトウマにそう言った。

 

 私は自身のある欲求のために世界を征服すると決めた。退屈だったからなどではない。

 ただ単に、世界征服することで私が頂点に立つためだ。

 世界の頂点に立てば、次は神だ。神さえも支配してしまえば、私は世界最強の大将軍になれる。

 

 「『白銀の豺虎』にはあと三人ほど人員が欲しい……そのために、これから私達は帝国内を探し回ることになる」

 「じん、いん……?」

 「ウテナ、違うよ! 『人員』だよ!!」

 「そうだった……自分が恥ずかしい」

 「まあまあ、気にしなくていいよ!!」

 

 ウテナは少し顔を赤くし(傍から見れば何も変わっていないが、私には分かる)、下を向く。

 そんなウテナを隣から笑って慰めるレイラ。

 

 「リキア、一つ聞いていい……?」

 「なんだ? 言ってみろ」

 「リキアはなんのために世界を支配するの?」

 「それか」

 

 私はトウマの方を向き、

 

 「私が世界の頂点に君臨するためだ……勿論、トウマやレイラ、ウテナ達を満足させるよりよい世界にしてみせるぞ」

 「なるほど……だからそこまで、世界を支配することにこだわるんだ」

 「だが――世界を支配するにあたって、一つ難点がある」

 「難点……?」

 「それは、魔王ガレアという存在だ」

 

 世界を支配するにあたり、一番の邪魔者。それが、魔王ガレアだ。

 

 あの騎士達が報告した際、私は魔王ガレアに心底興味がなかった。まだその時は本気で世界を征服、支配しようなどとは考えていなかったからだ。

 しかし、世界征服の旗をひるがえす今の私からすれば、どうしても潰しておきたい存在である。

 

 「魔王ガレアは今のこの世界――全世界を統べる魔族だ。彼を倒さない限り、世界征服など難しいであろうな」

 「魔王ガレアって、強いの?」

 「弱ければ何千年も生き残ることなど、できるわけがないだろう?」

  

 すると、ウテナが私の制服の袖を引っ張ってきた。

 

 「私知ってるよ。魔王ガレアは三千年間この世界を支配してる……絶大なる実力があって、それはとて――」

 「とても魔族や人類、精霊や悪魔、神々からも恐れられているんだよ!!」

 

 ウテナの台詞を途中で遮り、レイラが快活に言った。

 

 「まだ話してたのに……」

 

 ウテナはそう呟き、そっぽを向いて拗ねた。

 

 「二人は魔王ガレアについて詳しいのだな」

 「うん……」

 「アタシ達が暮らしてた村では魔族と交流があるからね!!」

 「魔族と交流、か……」

 

 私はレイラの言葉に考え込む。

 

 本来であれば人類と魔族は敵対しているはずだ。

 そうとなれば二人のいた村の人々は、()()()()()()()()魔族との関係を深めているわけだ。

 ならば、早急にあの村に住む人々を処刑しなければな。

 

 「トウマ、レイラ、ウテナ。話がある」

 

 私は三人に呼びかけ、

 

 「今日はレイラとウテナの実力の確認のためでもあるが……帝国内に蔓延はびこる山賊達を殲滅せんめつしに行くぞ」

 「うん……」

 「山賊の殲滅だっ!!」

 「僕も戦っていいんだよね」

 「勿論さ、トウマ」

 

 私は三人を見据えながら、ニヤリと笑った。

 

 $ $ $ $ $ $ $ $ $ $

 

 「あれが山賊達の本拠地だ……正面から襲撃してやっても面白いぞ」

 「僕は西の方角にある拠点を狙うけど……二人はどうする?」

 

 レイラとウテナは顔を見合わせて、

 

 「「目の前にある本拠地を襲撃」するね」

 

 同時に言った。

 

 「そうとなれば決まりだ。好きに暴れてこい」

 「うん……!」「よしっ!!」

 

 レイラとウテナは跳躍して姿を消した。

 

 「トウマ、あまり暴走しないようにな……ここは森の中だ。周囲の木々が薙ぎ倒されれば、何かと森の精霊達からクレームがくる」

 「分かった……じゃあ行ってくるよ」

 「死なないようにな」

 

 さて、私も東と南の方角の拠点を襲撃するとしよう。

 レイラとウテナが向かった本拠地は北だからな……私は東北にある不正な商人達が生息する村を破壊しに行ってもいいかもしれない。

 

 「レイラとウテナには『眼惰留怏ガダルオ』をかけておいたから、どこにいても彼女達を監視することができる」

 

 そうは言っても、二人の視界からの情報しか私には視ることができないが。

 

 「レイラとウテナの実力がどこまでのものなのか、見ておいてやろう」

どうも、焼き鮭です。

もし

「面白い!!」「レイラとウテナの活躍が見たい!!」「自分もリキアに監視されたい」

と思った方はブックマーク、そして↓の☆を押して作品への評価をしていただけると幸いです。

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