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琥珀  作者: 優希
第三章
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琥珀が瞳を閉じて、もう二度と開けることが出来なくなってから。

琥珀の体内のモーター音が止まってから。

手の中の温もりが冷たくなってから。

ないはずの心臓が、痛くなった。

痛い。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。

痛覚など与えられてないはずなのに、何故だか、与えられてないはずの心が痛い。

身を引き裂かれるような、という表現が当てはまるほど、心がすごく痛い。

椅子に座っていられなくなって、床に崩れる。


「ああああああああああああああああああああああっ!」


俺は声を上げた。

まるで、子供が泣いているような声だ。

そう気づくと、自分の頬を伝うものに気付く。

これは…涙だ。

俺の体内に水はないはずだ。

なのに、どうして…。


”涙はね、心から溢れ出すものなんだよ”


昔、琥珀が言ったその言葉を思い出す。

…どうやら、俺にもそれが宿ってしまったらしい。

いつの間にか来ていた猫が、絶望に打ちひしがれる俺の横を通り、琥珀の足に擦り寄った。

冷たくなった琥珀の足元で、猫が哀しそうに、にゃあ、とないた。


長い話でしたが、お付き合いいただきありがとうございました。

感想とかもらえたら嬉しいです。

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