7K. 生意気な若造
【勝麟太郎視点】
嫌な予感は当たる。
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本当によく当たる。
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その日、
勝は会議の末席に座っていた。
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末席。
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本当に末席じゃ。
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入口に近い。
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逃げやすい。
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ありがたい。
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だが。
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話はありがたくなかった。
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「長州についてじゃ」
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上役が口を開く。
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部屋の空気が変わる。
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勝は黙って聞いた。
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「いまだ反省の色なし」
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「徹底的に締め上げるべきですな」
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「甘い顔をした結果が今じゃ」
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賛同の声が上がる。
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誰も反対しない。
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勝も黙っていた。
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まだ。
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そのとき。
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「外国の脅威を考えるべきでは」
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誰かが言った。
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勝は少し顔を上げた。
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珍しい。
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だが。
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「まず長州じゃ」
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すぐに否定された。
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「国内を正さねば外はない」
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また賛同の声。
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勝は机を見る。
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木目が見える。
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逃げたい。
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帰りたい。
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だが。
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頭の中で、
あの資料が浮かぶ。
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英国海軍。
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フランス海軍。
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蒸気船。
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造船所。
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工場。
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そして。
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長州。
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(大きさが違うだろ)
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思ってしまった。
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まずい。
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こういう時は大体まずい。
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「勝」
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呼ばれた。
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(ほらな)
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勝は心の中でため息をつく。
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「お前はどう思う」
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聞かれてしまった。
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聞かれなければ黙っていたのに。
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本当じゃ。
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たぶん。
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「申し上げてよろしいので」
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「言え」
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勝は少しだけ考えた。
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そして。
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「長州を潰してどうするんです」
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部屋が凍った。
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見事じゃった。
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本当に凍った。
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音が消えた。
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勝は思った。
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(やっちまった)
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だが。
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もう遅い。
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「何を言う」
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案の定じゃ。
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声が飛ぶ。
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勝は頭を下げた。
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「失礼しました」
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一拍。
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「ですが」
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顔を上げる。
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「長州を潰しても」
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「船は増えません」
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さらに凍る。
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「工場も増えません」
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「海軍も強くなりません」
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一拍。
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「外国は待ってくれません」
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静まり返る部屋。
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勝は続けた。
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止まらなくなった。
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「長州が敵かどうかは分かりません」
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「ですが」
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「外国は確実におります」
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また沈黙。
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誰も笑わない。
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誰も頷かない。
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ただ。
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睨まれている。
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とても。
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睨まれている。
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「生意気な」
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誰かが言った。
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その通りじゃ。
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勝もそう思う。
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だが。
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引っ込められない。
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「若造が」
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「はい」
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勝は素直に頷いた。
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「若造です」
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一拍。
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「だから聞きたいんです」
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「十年後」
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「二十年後」
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「日本はどうなっているんです」
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誰も答えない。
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勝も答えを持っていない。
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だから聞いた。
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本当に聞きたかった。
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長州を潰した後。
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その先を。
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だが。
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答えは返ってこなかった。
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会議は終わった。
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勝は見事に怒られた。
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予想通りじゃ。
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少し安心した。
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予想外の方が怖い。
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廊下を歩く。
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ため息をつく。
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「終わったな」
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そう呟いたとき。
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「勝」
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後ろから声がした。
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振り向く。
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会議にいた年配の役人じゃった。
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「はい」
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「お前」
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一拍。
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「言い方は下手じゃな」
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勝は苦笑した。
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自覚はある。
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「申し訳ありません」
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「だが」
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老人は少しだけ笑った。
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「言っとることは分かる」
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勝は黙った。
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老人はそれ以上何も言わない。
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そのまま去っていく。
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廊下には勝だけが残った。
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少しだけ。
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本当に少しだけじゃが。
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嬉しかった。
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味方ではない。
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理解者とも言えん。
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だが。
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一人くらいはおるらしい。
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そう思うと、
少しだけ前へ進める気がした。
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勝は空を見上げた。
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世界は広い。
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幕府は大きい。
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そして。
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自分はまだ若い。
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だからこそ。
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言えることもあるのかもしれなかった。




