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それ、ほんまに回るんかいね?……わし、なん?σ (°ロ°)?!!  作者: AZtoM183
1.それ、ほんまに回るんかいね?……わし、 なん? σ (°ロ°)?!!
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1.それ、ほんまに回るんかいね?……わしなん?σ (°ロ°)?!!

ちょっと時間が開きましたが、井伊直弼の次を投稿します。

色々、実験していきたいと思ってます。

ドタバタ、コミカルにしたいんですが、ちょっと作りながらなので、どうなるか、まだ見えませんが。

仕事が、忙しく落ち着かないので、途中で、少し止まるかも。

 

 夕刻。


 日が沈みきる前の、少しだけ赤い空の下。

 集まっとる人間を見て、山縣はひとつ思った。


(……なんこれ)

(いや、統一感なさすぎでしょ)

(文化祭の初日かって)


 統一感、ゼロじゃ。


 百姓に町人、浪人に武士。

 服装も、言葉も、立ち方も、全部バラバラ。


(いや、寄せる気ある?)


 同じ集まりとは、とても思えん。


 けれど、中心にはひとりおる。


 ――高杉晋作。


「ええか」


 軽い調子で、でも声だけは通る。


「身分なんぞ、もう関係ない」


 そう言い切る。


「戦えるやつを集めりゃ、それでええんじゃ」


 ざわ、と空気が動いた。


 頷く者もおれば、戸惑う者もおる。

 でも、誰も止めん。


(いやいやいや)

(いや、わかるけどさ)

(それで回るかは別じゃん)


 山縣は、少しだけ視線を逸らした。


(それ、“思想”の話じゃろ)

(問題は、そのあとじゃ)


 誰が指揮を取るんか。

 命令はどう流れるんか。

 責任は誰が持つんか。


(……全部、曖昧じゃ)


 このまま動かしたらどうなるかは、だいたい見える。


(崩れる)


 誰かが勝手に動いて、

 誰かが止まって、

 最後は、ぐちゃぐちゃ。


 高杉は、そんなこと気にもせん顔で笑う。


「これからはな、強いもんが前に出る時代じゃ」


(それはそう)

(じゃけど、“回る”とは別問題じゃろ)


 頭の中で、勝手に整理が始まる。


 役割。

 配置。

 責任。


(最低限、それがないと回らん)


 ――で。


 気づいたら、口が動いとった。


「あの」


 何人かが振り向く。


 高杉も、面白そうに目を細めた。


 山縣は、少しだけ迷ってから言う。


「それ」


 一拍。


「それ、ほんまに回るんかいね?」


 空気が、止まる。


 けれど。


「はっ!」


 高杉が笑うた。


「ええこと言うのう、お前!」


 楽しそうじゃ。ほんまに。


「回るかどうかじゃないんじゃ」


 指をひとつ立てる。


「回すんじゃ」


(出た)

(いや、それができんから困っとるんじゃろ……)


 根拠、なし。

 でも、不思議と人は動く。


 それが、この男の厄介なところじゃ。


 高杉は、ぐっと顔を寄せてくる。


 ――少し近い。


(……近いって)

(距離感どうなっとるん)


「……回らんかったら、そのとき考えりゃええ」


「ほんなら、お前」


 にやり、と笑う。


「どうすりゃ回ると思う?」


(あー、これ)

(言わせる流れじゃな)


 でも、もう止まらん。


「まず、役割を決めるべきです」


 自然と出る。


「戦う者、支える者、まとめる者」


「指揮を一本にせんと、動きがバラけます」


 周りが、少し静かになる。


「あと、責任の所在も」


「はっきりさせんと、崩れます」


 言い切る。


 一瞬の沈黙。


 ――そして。


「ええのう」


 高杉が頷いた。


 くるりと振り返る。


「聞いたか!」


 声が響く。


「これからは役割を決める!」


「指揮も一本にする!」


「責任もはっきりさせる!」


(おい)

(それ、今わしが言うたやつじゃろ)


 でも、もう遅い。


 周りは頷き、動き始めとる。


 高杉は満足そうに笑った。


「よし」


 そして、当然のように言う。


「お前、やれ」


「回せる顔しとる」


 間。


 ……間。


(……え?)

(え、ちょっと待って)

(なんでそうなるの?)


 高杉は、もう次の話をしとる。

 完全に“決まったこと”として。


 周りも、当たり前みたいにこっちを見よる。


(いやいやいやいや)

(今の流れ、そうなる?)


 ゆっくり、自分の胸元を指差す。


(……わし?)


 誰も否定せん。


 その空気に、思わず口から出た。


(……わしなん?)


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