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セミとアリ
冬のある日のことでした。アリたちは、ためてあった穀物がしめったので、かわかしていました。
そこへ、おなかをすかしたセミがやってきて、
「なにか食べものをください。」
とたのみました。アリたちは、
「あなたは、どうして夏のあいだに、食べものをたくわえておかなかったのですか。」
「ひまがなかったのです。きれいな歌をうたうのに、いそがしくて。」
アリたちは、せせら笑って、いいました。
「なるほどね、夏のあいだ歌をうたっていたのなら、冬は踊りでもおどったらどうです。」
ーーイソップ童話[下]
二宮フサ=訳
セミとアリ より




