編入します。
「久しぶりの日本ね・・・」
空港から外に出た私はそういいながら、人通りのいない路地の方向へと向かった。
周りに誰もいないことを確認すると、小さな声で印を唱えた。
「"我の使役する妖、紅蓮よ。我の前にその姿を現せ"」
そういい終えると、目の前に光と共にわたしの何倍もある白い狼のような妖が出てきた。
「・・・帰ってきたのか」
その白い狼、紅蓮は少し目を点としながら回りを見たあと、わたしの方を見、口を開きながら低い声をだした。
彼はわたしの式という、使い魔みたいなものであり、仕事のパートナーだ。そして妖よりもとても強く、神獣という神の末席だ。そんじゃそこらのやつには勝てない。かくゆう私も彼には勝てない。ってか、こいつ強すぎなんだよ!!末席なのに強さなら上位に入ってるのかって言ってたし!
「ただいま」
そういいながら、白くもふもふな毛並みに顔を埋めた。
あー、たまらない・・・。
「・・・寝るなよ」
「んーー・・・」
生返事をしながら身を起こし、スマホを取り出した。
母と叔父であり、夢宮学園の理事長である二人に帰国の知らせをするためだ。あの二人、変なところで過保護だからな・・・。
「送信、っと・・・。」
スマホを鞄のなかにいれ、紅蓮の方を見た。
「どうした・・・?」
「いや、私立夢宮学園まで乗せてってくれないかなーって」
私がそういうと紅蓮はお安いご用だといい私を背中にのせた。
ちなみに荷物は紅蓮が傷のつかない程度の力で歯と歯の間に挟まっている。
紅蓮は霊体なのでよだれとかはない。だからあまり気にしなくていいんだよね。
「寝てもいいからな」
そういい、紅蓮は車や電車よりも速いスピードで走り出した。
流石は紅蓮。私が眠いことをわかってたみたいだ。
私はもふもふな毛並みに体を任せ、思考をシャットダウンした。
* * *
「葵、着いたぞ。」
紅蓮の低い声で私は目が覚めた。何故か知らないが紅蓮が起こすとすぐ起きられるのだ。
体を起こすと目の前には鉄格子。
その奥にはでかい建物・・・夢宮学園の校舎が見える。
やっぱ、ゲームの通りだなぁ・・・。大きいなぁ。大学程じゃないけど。
「おはよー。ありがと、紅蓮。」
「気にすんな。」
紅蓮は私を背から降ろし、キャリーバックとリュックを地面に置いたあと、人型に変わった。
よくわからんが神はぜーいん獣や人などに変化したりできるらしい。
私はフードを深くかぶりながら叔父に電話を掛ける。
『もしもし?葵?』
「・・・もう着いたんだけど。」
私がそういうと叔父は少し慌てながら迎えをよこす、といって切った。
「・・・?」
「どうしたんだ?」
それは私が聞きたい。
「なんか・・・焦っていた」
「?・・・何で?」
知らないよ。私が知るわけないじゃないか。
しばらくするとガシャン、という音と共に学園の鉄格子が開いた。
驚いて周りを見渡すと向こう側から人影が見えた。
・・・副会長か。
副会長は藍色の少し長い髪をなびかせながらこっちを向かって来ている。
私はパーカーのポケットに手を入れると、ちらりと紅蓮がいた方向に目を向けると、彼は消えていた。
さすが紅蓮。副会長が人間ではないとわかって何処かに隠れたな。ちなみに副会長は天狗と人間のハーフだ。
「あなたが神崎 葵さんですか?」
副会長は疑いながら私に聞いてきた。 まぁ、無理もないよな。
フードを深く被ったジーパンで荷物も黒色だし陰陽師は結構動き回るからサラシを巻いているし、男みたいな風体だし。
うなずきながらリュックを背負い、でかいキャリーバックを掴んだ。
「失礼しました。私はこの学園の副会長につとめています。下村 圭吾といいます。以後、お見知りおきを。」
そういいながらお辞儀をする姿はさながら騎士のようだ。
体を起こし、微笑んだ顔はわっかりやすいほどの偽物だ。
まあ、そんなこと言ったら面倒なことになりそうだから言わないけど。
「・・・神崎 葵。」
名前だけの自己紹介をすると、彼は荷物を持ちましょうかと聞いてきたが丁重にお断りした。
だってこの荷物のなかの半分以上は妖怪退治の神具とか本とかだし。もしかしたらバレるかもだし。
そんなこんなで私達は叔父の理事長室へと向かった。
なんだか久しぶり投稿する気分です。
そんなに時間は経ってないのにな・・・。




