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6- 汚名挽回 中隊長伝令任命

駐屯地に戻った私は中隊長にいつ解雇を言われるのか覚悟を決め待っていた。


しかし中隊は私の不安とは真逆の評価になっていた。


禍転じて福となる。



私の銃剣紛失行動聴取記録が正確であった事が評価されていた。

暫くして中隊長の伝令係へと任命された。


中隊長伝令とは中隊長室の整理整頓管理等を任され、中隊長の内務世話係で過去優秀隊員が歴任した名誉な職であった。


私は武器紛失の汚点を職務で払拭しようと必死に課業終了後、他の者が自由にゲームやクラブで酒を呑む中、伝令として数ヶ月間務めた。

また新隊員が中隊配置される時、各営内班長が私のロッカーを開放し、手本にしろと新兵らの見本にされた。

翌年、中隊から内務優秀隊員章詞を私は授与された。


また、私は営内班でも先輩を差し置き、休日外出者残留者の決定権を香田班長から一任された。


自衛隊は休日、災害派遣等などの有事への備えで営内班の三分の一は残留させる規則があった。



私が決定する事に当初は先輩隊員からの反発もあったが、私は自分の外出枠を譲ってでも常に平等残留に努めた。


私には思いがあった。


遠距離恋愛で別れた自分。


絆を深めるには同じ時を費やすしかない。


地元出身者の彼らは門を出れば彼女らが待っている。


その気遣いは班内に徐々に浸透していった。

私はこの時、良き先輩や後輩に恵まれていたと思う。

階級を越えた上下関係もこの営内班から一掃した。

部屋はいつも笑顔が絶えず一致団結、満足していた。


他の営内班からも4班に入りたいとの声も聞こえていた。


後日、任期満了で退職する部屋長に言われた言葉。


「お前ぐらい生意気な新兵はいなかった。」




こうして充実感ある生活を掴みかけた頃にそれは始まり肌で感じるようになった。





嘲笑う視線。


私は駐屯地内での周囲の態度が変化していく。

独特の違和感を感じ始めていた。


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